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魔化魍の定義と洋館の男女の謎

32〜33話と魔化魍側は新たな展開。別枠でとりあえずのまとめと思っていたのに、語ってみると魔化魍の定義以外は甚だ何も語られていないのと同じくらい謎ばかりと言うことが判り、殆ど語る意味がないことも判明。とりあえず書いちゃったんで上げときますが。
まず前半に於ける魔化魍って何かって言うと、ドラマ的には既存の妖怪をモチーフに作った新たなる物の怪。既存の妖怪をベースにしたというよりは、あくまでも名前を借りたり形や能力をなぞっただけの存在ということですね。(これはその魔化魍の特殊性とストーリーがリンクしていないということからも判るかと)劇中の定義としては、その成り立ちの殆どにおいて自然発生的である、と言うことから妖しの存在というよりは現存の生物とは別種の生き物、というか単に超自然的な存在…程度のものである。だからこそ気温や湿度、地形などというある意味日本特有の条件に合わせて発生(出現でなく発生。オレの中では何となくキノコっぽいイメージ)し、毎年の蓄積されたデータが発生予想の分析に役立っていたと言うこと。
童子と姫、魔化魍は猛士的には一緒くたで「魔化魍」ってことになってたから、童子・姫に関しては「人の形をした何か」以上の意味はないような気がします。たぶん同時に発生し何らかの理由で魔化魍・姫・童子という形をとっているだけか。でも何故人に害をなすのかはやはり不明。これは劇中で魔化魍の存在理由が明確にされてないせいもあるけど。魔化魍を育ててそのあとどうするのか?
ところが今年はいろいろと魔化魍の発生率やら発生パターンがおかしいうえに、イレギュラーなことも多く起こっているらしい。(この項には直接関係はないんだけど、猛士がデータ収集をして分析し、魔化魍発生の予測を立てて対応しているらしい、という当初の丁寧な描写がイレギュラーであるということの説得力になっているのはいいと思います)
猛士の中枢にいる勢地郎がそこに悪意の存在を感じると言っているのですが、悪意というのは何者かの意思である、と言うことを考えると、すでに自然発生的なナチュラ魔化魍以外の敵の存在は示唆されていたわけです。

そこで出てきた洋館の男女。数々の実験などによる乱れ童子再現や謎の実の描写ですが、従来のナチュラ魔化魍に手を加え別種を造ることによって、何をしたいのかという目的が判らない。実験することが目的って感じだし、それ自体はまだ「悪意」というわけではない。加えて謎の存在として出てきていた白黒クグツが、洋館の男女による正に「傀儡=人形」であったということが判り、じゃあ黒幕は洋館の男女なのか?と言うことに。
謎といえば名前だけしか出てこない「吉野」も十分謎で、洋館の男女と吉野に何らかの関係があるのか?とみるのもアリなのではと思うのですが、それも定かではない。つまり、洋館の男女については目的も存在も謎のまま(33話時点)と言うことで、これまでの展開から拾える情報もたかが知れてるし、全く予想出来ないんですね。存在自体が人間ではない、というにしてもその根拠も全くない。勢地郎がいう「悪意」というにはまだちょっと弱い。ただ何か超自然の「力」(念動力?)は持ってるらしい。でもそれは人間じゃないという理由にはならない。なんせ人間が訓練により鬼に変化できる世界ですから。

(劇中で)夏が過ぎた時点で童子と姫をあまり見かけなくなったと言ってますが、この理由は今特に明確にはされてません。小型魔化魍にも童子と姫はいるわけだし、どのくらいの期間をして「見かけなくなった」のかもはっきり判りません。本来の発生ペースからいえば、調査するほどではないと思うのですが…。
洋館コンビが造ったスーパー姫&童子が同じく洋館コンビに造られたクグツを一掃してますが、これは判らんでもない。自分たちが創った物の中で一番出来のいい一対だけを残してあとの出来の悪いのはいらないってことでしょう。とすると、洋館コンビはそのどうでもいい失敗作、発展途上のものを使って人間社会を混乱させたり悪戯をしたりしたいという意思はないわけです。しかしナチュラ魔化魍である姫と童子を処分したとすると、魔化魍が勝手に発生すると困るのか、自分たちの造るオリジナル魔化魍以外はいらないのか、その辺りがまた不明。これはひとえに洋館コンビの目的が判らないからなのです。

ドラマ的にいえば、当初からいってる何らかの「悪意の存在」というものを絡めたいのでしょうが、これは洋館の男女の存在なり目的なりが判らないとどうにもならないってことで、この先の展開待ち。まさか今年も吉野のマッチポンプってことはないと思うけど。*1

*1:前年の剣が結局そうだった