そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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ウルトラマンマックス#24「狙われない街」

『ケンちゃん』『メトロン…』『ケンちゃ〜ん!』『メトロ〜〜ン!』


なんつーか、強烈過ぎる風刺とシュールさが同居するスゴイ話でしたね。やっぱりこれもセブンの「狙われた街」を見てれば二倍三倍楽しめるっつーヤツですか。でもこの話のスゴイとこはそれが作品としてではなく本編中でという設定なのがまたスゴイ(だよね?)。「再」登場ってそういう意味なの?前回「胡蝶の夢」はともかく今回の巨匠の仕事っぷりに脱帽。
元はといえばネクサス打ち切りの煽りで急遽立てられた企画らしいけど、巨匠参加が云々というより、2クール目に入って安定したウルトラ世界を構築しつつあって、みんないってることですが、改めてウルトラの世界の奥深さ・懐深さを実感しますね。これが「財産」てヤツでしょうか。


てことで、もう狙われてない街。
昔宇宙人をかくまったケンちゃんは、今現実にもまれ、一番恐ろしいのは人間だと嘯く刑事に。ここからしてもう子供向けじゃないんだけど、それはそれでいいですよ。話が面白ければ子供向けじゃなかろうが何だろうが。(意外とこういうのは覚えてたりするんだよね。オレも変な話は覚えてたりするよ)
画面がすべて歪んだり傾いたりはもう演出意図とかそういうことじゃないんだよね?(苦笑)メトロン星人と対峙してるときだけ真っ直ぐって、あそこだけまともってことじゃないよな。(ちょっと傾いてたけど)


松永管理官(@ネクサス)は声がいいね、声だけで判りますよ。前頭葉の縮小はゲーム脳でしたっけ。マナーもモラルもない奴等はみんな猿になっちゃえばいいよ!と思った人は少なくはないと思う…思うよな?というかまさにそんな猿同然の人間達だから侵略する価値もなしってことなんだけど、楢崎刑事世代の人はそう思ってんだろうなあ。古きよき時代よもう一度。
40年前ほとんどの人が持ってたのは煙草だけど今は携帯。どっちもある意味体には毒。そのうち「禁携帯」とかってことになるんだろうか?
「俺の名前を言ってみろ」て何のネタだっけ?カブトエビの絵とか。何でお寺?とか。
あの黒服の男をメトロン星人だって判る楢崎刑事もすごいが、あの久しぶりの二人の出会いはここまでのサスペンスっぽい緊張感がいきなり台なしに。吹いた、とうか萌えた(笑)


潜伏先の怪獣倉庫にいた怪獣って本物?着ぐるみ?小ネタ連発。眼兎龍茶、どんな味だったんだ?「お前の陰謀は全てまるっとお見通しだ!」(言ってない)ジャンケンもタマラン。カイトはバカか(笑)地球を去ることにした…はいいけどお土産って…。部屋に飾ってあるウルトラマンのポスターとかバルタンの人形とか、昭和レトロに懲りすぎ。そして体に縫い目のあるメトロン星人…いやあメトロンかわいいなあ。
えーと、今回マックスは戦ってないよな。だが、それがいい!マックスが喋ってびっくり。バイバイするマックスもイイ。
地球の美しさを愛で、古きよき時代を懐かしみつつそれが失われる現代に見切りをつけて故郷に帰ってしまったメトロン
事件は解決?したけど、現実はそんな郷愁とは関係なく動き続ける。楢崎刑事の『ただ、もし出来ることなら、俺も連れてって欲しかったな』はそう出来ないからこそのセリフ。郷愁は郷愁としてみんな自分の場所で生きていくしかないのですよ。夕景は郷愁を誘うけど、抜けるような青空はまさに現実の世界を表してるんでしょうか。水を捲いてるのは…何でだろ。
ミズキ隊員の『でも…』の後は何だったのか。故郷の星に帰っても地球と同じ…だったらイヤだなあ。もっと夢を見させてくれよ。


一応セブンの「狙われた街」のストーリーも調べてみた。

演出とかはいろいろダブらせてるみたいですね。舞台も同じ北川町だし、工事現場の音や導入部分とか。主人公がウルトラマンだと知っていろいろ語るのもそうなんですね。そして最後はメトロン星人、縦切りエンド。(縫い合わせて助かるのか?)

メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです…。え、何故ですって?…我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから…」

このナレーションって実相寺監督オリジナルらしいですね。この時代からいうと遠い未来の今、信頼感がどうとかいうよりそもそもそれ自体成り立たないほど人間が猿化しちゃって侵略する価値もなし…ってことなのか、それとも昭和レトロが好きなメトロンは現代の日本には侵略するほど興味もないってことでしょうか。どっとはらい