そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダー響鬼43の巻「変われぬ身」

『教えたはずだよな…鬼というのは一つの生き方だと』


とにもかくにも、憶測でスタッフの仕事っぷりを評するのはどうかと思うのですが、これはやっぱり白倉&井上さんならではの展開なんだろうなぁ。というか「鬼とは」について、これほどまでに掘り下げてくるとは予想してなかったというか。
こないだもいったけど響鬼においての井上さんは、随分テクニカルな脚本だなあと思ってたんですが、そういう細かい所以前に、途中から、しかもテコ入れで参加した場合、やはり最初にやるのは何を描きたいのかを改めて洗い出すことですよね。特に響鬼の場合いろいろ前半で問題あったのは確かだし、最後まとめるためにはどうすればいいかと考えたら「鬼ということ」を突き詰める方に持っていくしかないんでしょうね。
そりゃあ前半の雰囲気のまま魔化魍を倒し、今年はちょっといつもと違ったけれど鬼達の日々は変わらず、明日夢はいつか弟子入りを夢見て鍛えます…でもいいんだけど、それだとわざわざ一年通してテレビドラマをやるということの意味がないわけで。特に特撮なんか非日常の物語が見たいからチャンネルを合わせてるわけだし、やっぱりラストに向けてあるべき方向はこうだったということでしょうか。てことであと5本ですね、どう終わるのか響鬼、俄然面白くなってきました。この話はまだ来週に続くようだし。


明日夢と京介、修業を始めたはいいけどどう見ても京介の方が主人公なんだよなあ(苦笑)問題ありすぎるよアイツ。これじゃあますます明日夢の影が薄くなっちゃうよ、どうすんのか。明日夢が特別だって何かはあるのか?しかし京介は鬼の修業をなんだと思ってるのか。
そしてトドロキが可哀想で見てられないよ!ザンキさんの心中いかばかりか。
今回はちゃんと雷師弟とヒビキさん師弟ズが対比されてますね。(普通当たり前)両方とも「今の自分を乗り越えること」がポイントなんだけど、京介は過去の栄光は捨てろといわれ、トドロキは鬼の修業をしたことは無駄じゃないと言われる。オレは鬼というのは職業だと捉えてましたが、まあ鬼の修業はいわば常人を越えるということだから、《職業》を越えて《生き方》だと言われるとそうなのかな。そういう意味では、結局人生の全てを掛けざるを得ないということが、鬼になることのリスクといえばそうなるのかもね。
とにかく今回は雷師弟に尽きます。なんか他はどうでもいいくらい。

「トドロキ…すまない…お前はもう鬼にはなれない」
「はぁ?…何言ってんすか、ザンキさん」
「無理なんだよ、鬼になるのは」
「変なこと言わないで下さいよ、俺、全然平気っすよ。ほら…ほら…
 大丈夫っスよ…ザンキさん。俺全然大丈夫っすよ…大丈夫っすよ」

「…再起不能らしい…残念だが」
「残念…そんな言葉ですまさないでください。
 奴は、トドロキは根っからの鬼なんです。鬼であることが、奴の全てなんです」

「俺…生きてても仕方ないんです…いっそのことザンキさんの手で…」
「トドロキ、俺は今心の中でお前を殴った、感じなかったか?
 たとえ鬼になれなくても、お前は鬼の修業を積んだ者だ。
 教えたはずだよな、鬼というのは一つの生き方だと。常に自分に勝つ、そういう、生き方だと」
「判ってます、判ってんですけど…でも俺…
 何でもないっす、一人にして下さい、一人に…」

きっとこれまでもこういうことってあったはずなんだよなあ。
ここまで厳しいことをやる必要があるかどうかはこれからの展開しだいなわけだけど、これがないとトドロキの復活は有り得ないですよね。もしかしたらドラマの中でトドロキが復活することは無いかも知れないけど、トドロキの人生はドラマが終わっても続くということで、やっぱりこれもあきらの時と同じく鬼の人生その後を臭わすエピソードだと思います。

そして動かない体にむち打つトドロキ、そこにやって来るヒビキさん。『頑張り屋だな、トドはいつも』ここのヒビキさんはまた物議を醸しそうな距離感のセリフですが(でも他人のことに必要以上に踏み込まないヒビキさんのスタンスをうまく表していると思う)、ザンキさんがトドに言ったセリフを鬼として体現してるのがヒビキだとすれば、これはトドロキに対しては最大級の励ましではないかな、と思うわけです。
『お前を待ってるから』ここのセリフは見れば見るほど泣ける、て言うか泣いたよ。そんなにもヒビキさんに待たれているというのが、トドにとっての復活の原動力なわけですね。
響鬼はシチュエーションとセリフで感情を動かされることが多くて、何だか脚本家の術中にはまってる気がしないでもないのですが、何かやっぱりやられるよ。本当に頑張れトド。
そしてすっかり隊長なザンキさん(笑)バケガニ大量発生(他の鬼はどうした?別のとこで戦ってるのか?)の事態にとうとうザンキさんも禁断の変身、てことで次回が気になります。


一応どうでも言いといいつつも。
もっちーが始めたのはパネルシアター。要は大掛かりな紙芝居かな。明日夢はあきらにもっちーが元演劇部だって教えてやんなよ。
洋館の男女が巨大魔化魍封印すんのはどういうことか。『鬼ばかりに頼ってはられないな、このままでは全てが滅ぶ』ってどういうことか、というかやっとこの人たちの素性が明らかに成るのか?長かったなー。
明日夢はとにかく自分のことを。京介は一応ヒビキさんにはいろいろお見通し。つーことは、運動神経悪くても体力無くても鬼にはなれるのか?そっちの方が神秘的だよ。つーかタクシーでズルって、有り得ないなあアイツ(苦笑)どっちか一人と言われても明日夢の足を引っ張る方へ行かないのは、京介はいいヤツだヨ。


マン&スモ。『怒ったり泣いたりみんな大変ニャー。人間笑顔が大事ニャ』…コイツら…いつかコロス…!