そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダー響鬼・失敗って?


しっぱい 【失敗】
やりそこなうこと。目的を果たせないこと。予期した効果をあげられないこと。しくじり。


もうみんな、失敗作失敗作って、うるさいんだよ!(朝からそんなブログを読んでしまってちょっとキレた)
何処が最初に言い始めたのかな?2ちゃん?何処でもいいけどずーっとこの言い方には違和感がありました。何で視聴者であるオレ達が「響鬼が失敗作である」と決めつけることが出来るのか?「面白くなかった」なら判るんだけど、失敗作だって言っていいのは制作側だけじゃないのかな。まあもちろん、ダンバイン第1話放映直後に富野監督が「これは失敗作だ」という言動をしたことで、アニメファンの間でその真意を巡って物議を醸した(という騒動がかつてあったのです)例をあげるまでもなく、作り手が公で言っちゃったらお終いな言葉なのは確かなんですが。*1


響鬼という作品は確かに最初に予定した通りの物にはならなかったかもしれない。物語の作り込みの甘さから途中の展開は弛れたかもしれない。他の作品もそうだからといってそれでいいという言い訳は通用しないにしても、少なくとも響鬼は打ち切りになることもなく(これは明らかに失敗)最後までとっ散らかることはなく最終回まで辿り着くことが出来た。そしてそれは物語としてはそんなに破綻していない終わり方だった。これ以上何を望むのか?*2
あの後半からの展開が気に入らない、マッタリした雰囲気がなくなった、何でザンキさんを殺したのか判らない、あきらが弟子をやめるなんておかしい、桐矢はいらないだろ、明日夢はどうして弟子にならないんだ、ヒビキさんはそんな人じゃない……等々、そういう部分で自分が納得できないから面白くなかったって言うのはいいんですよ。助っ人に来たスタッフが好きじゃないから気に入らないでもいいんです。それは個人の考え方の違いであり何が面白いかという感性の違いでもあるんだから。でもだからといって、この作品はダメだ、失敗作だ、というのは間違ってると思うんですね。あんた何様だよと思います。
スタッフが変わったから仕方ないよねというのも勘違い甚だしい。スタッフが変わろうが何だろうが、作品としての評価とそういう裏事情を一緒くたに混同して論じるなんて、バカじゃないの?って感じです。
そういう部分で言えば現スタッフは、響鬼を「明らかな失敗作」にしないために最大限努力したと思うし、オレは最終回まで見て少なくともその努力は報われたと思ってます。


そういうオレだって前半とか後半とか関係なく響鬼という一本の作品として見たとき、最初の期待値が高かったが故にガッカリした部分もあるし、もっと何とかなるだろうと思いながら見てた部分もあります。1話から感想を書いてはいたけど、はっきり言ってあまりのつまらなさに何を書いたらいいものかと、半ば義務のように感想を書いた話もありますよ。でもそれでも、30話から急に今まで不満だった部分(主にキャラクター描写についてだけど)が解消されて、その上で物語が動き出したときは面白くなってきたなあと思い、響鬼を見続けててよかったと思いました。
確かにあまりに展開が駆け足過ぎていろいろ取りこぼしたところもあるけれど、それでも物語の本筋はちゃんと貫かれていたし番組として盛り上げようとしていた。
これは先に言ったこととちょっと矛盾するのですが、代打を任されたスタッフの状況を考えるとケツが決まっている以上、描くべきこととそうでないことを選んで、最良の結果を残す努力をした結果だと思えば仕方ないのかなと納得出来るものだったので、労いこそすれ責める気にはなれません。
「終わりよければ全てよし」…というにはちょっといろいろ問題があるのは確かだけど、それでも敢えてそう言いたいと思います。そう思えない人はいつまでもグチグチ言ってればいいよ。


あとこういういわゆる子供向けの番組について、オレ自身小さい頃からアニメやマンガ、特撮などを見ていたんで(特にマンガに関しては昔は少年誌でも大人の鑑賞に堪えうる物をやっていたということもあり)そういう区別なく面白いものは面白いというスタンスで見ていたので、本来子供向きだから大人はお客さんじゃないとか、逆に大人の鑑賞に堪えるのだから子供には難しいんでは、などという見方はしないんですね。*3
本当に良い物は大人が見ても子供が見ても面白いものであると信じているし、だからといって子供だましの物が悪いとは思わないし、完全に子供向けのものに関しては子供のものだと思ってるし。
ひとつ言えるのは、大人が本気で作っている物は何によらず面白いものである、ということだけは確かだと思うんですね。こんなものでいいだろうと高を括って何かを作られることほど腹の立つことはないです。そういう意味でもライダーに関して言えば、みんな本気で作っているというのが判るんでオレ達大人が面白いと思っても別にいいじゃないかと思うんですよ。お金があれば玩具でもDVDでも買って貢献すればいいのです。(いいじゃんお布施でも)


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まあそれとはあまり関係ないけど、この騒動のせいというかお陰というか、自分でも面白いと思うところはもとより、何で面白くないと思うのか、そしてそれはなぜなのか、ということをいつもなら印象だけで語っていたところをあえて文章化していくということで、随分物の見方が鍛えられたところはあります。もともと分析好きではあるけれど、論理的に物事を積み重ねていくような考え方は苦手だったので(なぜか文章に関しては閃きの方が大きいみたい)、多少言動に矛盾があったりしたかもしれないけどその辺はご容赦をってことで。
そして他の人の優れた意見、逆につまらない意見を見て自分と他人の感じ方の違いを知ることが出来たのも自分としては面白かったかな。
そういうことが出来るだけの力を持った響鬼という作品は、やっぱり凄かったんだなあと思いました。ありがとう響鬼

*1:記憶では作品としての失敗ではなく物語のもっていきかたとしての1話の展開がまずかった…みたいなことじゃなかったかな?…と思って改めて調べたらちゃんとはてなキーワードでも解説されとった

*2:もちろんあの最終回を見て納得いかない、やっぱりダメだったな…などの感想を持つ人に関しては、失敗だと思うのならそう思えば?としか言えませんが。前半の雰囲気・路線のまま一年通せなかったから失敗だ、という意見には、そういう意味では失敗だったということは認めざるを得ませんが…

*3:ジャンプ掲載時に諸星の黒い探究者だの暗黒神話だのを面白いと思ったり、やはりマガジン掲載時のバイオレンスジャックを読んで心に刻み込まれちゃったり(人犬とかさ)、コンバトラーVで主人公の腕が切り落とされちゃったことに衝撃を感じたのはほぼ一桁年齢のときでした。まあこれらは一例ですが、でもそれを今に至るまで面白いと思ってるのが、大人も子供もないよな、という考え方の大元ですよ。ついでに言うと子供の頃に残酷なものを見るとトラウマになるなんて、バッカじゃないのって感じです。まあある意味ヒネくれるなぁとは思うけど(笑)