そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ギャルサー#5

http://www.ntv.co.jp/gal/
「カウボーイは放火犯!?」
嘘をつくのは悪いことだとはみんな知ってるけど、言い訳だって悪いっつー話。
前回と比べるとシチュエーションを作るために少々無理があるのが若干見て取れるのが惜しいんだけど、まあ大した問題じゃないかな。ていうかむしろそこまでしてるから脚本的にはすごくよく出来てて、一連の流れが無理が無く、ちゃんと最後のオチまで持っていけてるんだよね。
主人公のサキたちギャルの子らは根はイイ子なんだよね。そして悪気があるわけじゃないんだけど、ただ余りにも短絡的で先のことを考えずに行動して、その結果がどうなるのかということに考えが及ばないところが、いわゆる「頭が悪い」ってことなんだけど、このドラマはそういうところもひっくるめて、責めてるわけじゃなく彼女らの行動を理解してあげてるところが気持ちがいいんだと思う。現実にはホントにどうしようもなく悪い子もいるとは思うんだけど、その辺はまあドラマだってことで。


今回上手いなあと思ったのは、「言い訳はなぜムカツクか」が判らないシンノスケにジェロニモとのいつものやり取りで、それをギャグとして見せながらちゃんと説明できてるところ。ギャグと話のキモのが一緒になってて無駄がないね。ここでシンノスケが言い訳はムカツクということを身をもって体験しないとあとの話って成り立たないし。
話を簡単に説明すると、サークルのイベントのための重要書類を任されたサキ・スミレ・シズカが遅刻したのに言い訳ばかりして反省のないスミレに書類を押し付けたが、スミレの何気無い行動で無くしてしまった。その言い訳をするためにサキはボヤを起こし、全く関係ないシンノスケに罪を被せた。ところが濡れ衣を着せられたシンノスケは言い訳することもなく罪を償うといい、それを見たサキは自分のしたことのことの重大さに気がついて謝った。実は無くしたと思った書類は他のギャルの全く悪気無い行動で隠されてただけだったのだ。しかしイベントが出来無いことに変わりなく、エンゼルハートは他のギャルサーから吊るし上げをくらうが総代のレミは言い訳することもなく頭を下げる。イベントはナギサのお陰で何とかなって、今回はひとまず丸く治まった。
そもそもはサキたちが任された仕事に対して責任を持ってやり遂げればよかっただけなんだけど、一人に押し付けて、しかも自分たち3人が任された仕事なのにまずスミレを責め、そして事態を何とかしようとすることなく言い訳するためにしたことがシンノスケに罪を被せること、というところが悪気なく描かれてはいるだけに短絡的としか言い様なし。しかもシンノスケが黙って罪を被るというと「何で言い訳しないんだよ!」と逆切れ。
サークルの集会で燃えたはずの書類が出てきても、ことの重大さを認識するより自分の保身のために言い訳と罪の擦りつけあい。結局ギャルの一人がイベント代表の証のティアラをこっそり眺めてたら転んだのを、スミレが置いた書類のせいにしてこちらも何の悪気もなく短絡的に八つ当たりで隠してしまっただけ。転んだ拍子に取れたティアラの石はくっつければいいだけなのに持ってるとヤバイから捨てちゃったって…。
なんか余りにも頭悪すぎるこの展開にまともな人なら唸るとこだけど、最後まで見ると誰も悪意があったわけじゃないし、単に先のこと、それをしたらどうなるとか、自分がやったことの責任を取らないとどうなるということに考えが及ばなかっただけという雰囲気になってるんだよね。
ドラマとしては、その場しのぎの言い訳をすると、単にムカツクだけじゃなく大変なことになるっよってことを、ただ見せてるだけ。


ボヤを出して人に迷惑をかけたということでシンノスケが落ち込んで、サキの燃えたバッグを直し、償いのために野菜を作るといって雨の中畑を耕すのはちょっと胸が痛くなったよ。(シンノスケが直したバッグ見て泣けたよ)
サキも同様で、悪気があったわけじゃないけど単純に自分が責任を負いたくなかったということと、言い訳なんてみんなやってるからということで自分の保身のことしか考えずにしてしまったことの結果がそこにあるということを、理屈じゃなく見せてるので判りやすいんだよね。サキが謝りながら「みんな怒ってるからおっさんも怒れよ!」とシンノスケに言うけど、「自分の罪を認めて謝ることは尊い、だからそれは気持ちがいいことだ」というストレートだけど感覚的な物言いのせいで理屈じゃなく感情に響いてて、ヘタに説教セリフ聞くより余程胸に落ちるよ。
シンノスケの「自分で出来ることで償う」というのは、2話でみんなの信用を無くしたリカに償わせたのと同じロジックということで、こういうところもちゃんと筋が通ってますね。
あとサキが自分のしたことの重大さに気がつくのが、レミが他のサークルの総代に土下座してるのを見たからではなく、シンノスケが黙々と罪を償うためにといって畑を耕してるのを見たからというのは、ちょっとしたことだけど全然意味が違ってくるから、この辺かなりキッチリしてるかな。自分らのカリスマが言い訳せずに謝ってるのを見て大変だということに気付くのよりも、自分が罪を着せた人間が言い訳せずに罪を償ってるのをみて気がつく方がドラマとしては大切なはずだからなあ。


それにしてもクリフォードの常連連中は昼間っから温泉旅館でホステス呼んで野球拳とは、もうどうにも(苦笑)オバサンホステスってのが温泉場っぽくて妙にリアル(笑)
レミのギャグに対してナギサのツッコミを待ってるみんな…の図は一度ハブにされたナギサが今まで通りのポジションにいるってことなのかな。考えすぎ?単にギャグ?
戸田恵梨香はいちいち細かい表情が上手いよなあ。顔も好みの感じなんで見てて楽しい。あと今回は松山まみがかなり出張ってたね。そして加藤美佳をやっと認識。

今回はなんか妙に語りすぎました。ギャルサーなのに。