そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

田舎のネズミと都会のネズミ

kasindouさんとこのネタから。
あまりにも実感的なので同意も反発もあるんですが、一概にやる気の問題とも言えないのが悩ましいところ。自分の場合はあまりにも運とタイミングがよかったのは判ってるからなあ。
自分のオタクライフを語るのもなんですが、古来より流刑地だったような僻地に育ち*1、つい最近まで民放2局(オレの家は更に電波障害で殆ど1局だった)しかなかったような環境にあるオタクとして育ったにしては恵まれてたよ。それにしたって努力?はしたけどな。*2
むしろ今はネットで情報が流れ、ローカルアニメはすぐにDVDで出たりCATVやCSで見られるという中途半端な、地方にいてもオタクとしてはたいして困らないし、行こうと思えば格安料金で都会に行ける…という状況が地方のヌルオタを作ってるような気がしなくもないな。

自分はといえば中学生の時からバイト代の殆どがアニメ誌とビデオ代に消えるような状況で*3、東京のペンフレンドにアニメ番組のビデオ録画やカセット録音(!)を送ってもらったりするような日々でした。でも一応アニメイトはあったよ。
運がよかったってのは、高校の時に知りあってつるんでた人たちが彼の地の能動的オタクで、女性ばかりでしたが何かっつーと集まってオタク談義してたり、ホールの会議室借りて未放映アニメの上映会をやったり、果ては今もまだ続いてるような同人イベントまで興してしまった人たちだったんで、それなり濃いオタクだったオレもそんな年上の友人達に混じっていろいろ体験することが出来ました…っつーことですね。彼女らがいなければコスプレすることもなかったろうし、クトゥルー神話のハードカバー(国書刊行会のやつね)を借りて読んだりすることもなかったよ。だから全方位型オタクとしては恵まれてたと思うんだ。(その時は同人誌はやってなかった。高校の部活止まりで)
当時は本州に住んでるってだけでどんなに羨ましかったことか!せめて地続きなら、せめてこの山がなければ…(山地のせいで電波が入らないから)とどれ程願ったか(笑)大人になってから事情があって1年くらい帰ってたけど、無きゃないでなんとかなるもんでもあるけれど。(でもコミケには行ったし、妹にいろいろ録画は頼んでた)今は仮面ライダーが半年も放映遅れてるようなとこには死んでも帰らねぇよ(笑)
だから地方にいるから何も出来ない…ってのはないと思うんだよ。ただやる気も必要だけど運とタイミングの問題もあるから、簡単にやればいいじゃんとは言わないけどさ。難しいけど結構バランスの問題で、濃いオタク人でありながら普通に社会生活が営めるだけのバランス感覚もある(これ重要)ってことは大切だと思うんだよね。個人の問題で言うんなら問題はその辺だと思うけどな。
ただ何もやらないヌルイ現状のままだと、いつまでたってもヌルイままなんだよな。もちろん賛同者がいることは重要だけど、それも誰かが先鞭をつけないと…てのはあるしね。ヌルイ現状がイヤなら何かした方がいいんじゃないか、したくないならヌルイままでいれば?ってことなんだけど。地方がイヤなら都会に出るってのはありだと思うけどね。
まあオレはもともと単純に都会に行けばいろいろあるからってことで、何の躊躇いもなく東京に出てきましたが。アニオタ弟(趣味:プラモデル)が実家にいるから地方の状況はある程度判るんだけど、オタク趣味と引き換えに家賃が倍以上になるよといったら、それでも出てくるかな?まあそこは問題じゃないと思うけどね。
まあそれでもあえて言うなら、不満があれば都会に出なよ〜とは思うな。地方で盛り上がるにしても限界あるから。大人になって働いちゃったらもう無理だとは思うけど、要は「オタク趣味と人生を天秤にかけられるか」ってことかなあ。オレはオタク趣味を取ったから今のオレがあるわけで、むしろオタクゆえのこの人生ですよ。もちろん世間話でアニメが好きだって(今は特撮か)言えますよ、ある程度ならね。
そもそもオレはホントは東デに行くつもりだったんだよな(笑)実際は普通に就職したけど。(東京に出るような人間が殆どいない田舎なのでこっちの方がハードル高いよ)あと妹は1年くらい地元で働いてたけど、ある日突然、仕事辞めて上京したよ。それも無茶な話だけどな。


でもこれはやる気の問題だと思うのね。

それというのも、その人しか能動的な人がいないというだけじゃなく、モデルとなるものやノウハウが無い・少ないというのが大きいんですよ。イベント起こしたりだとか、何か作ったりするような、「オタクの現場」から遠いせいで、どうすればいいのかわからない、出来る気がしない。というか、自分達がそういうことをするというのが想像もつかない、むしろそんなことして良いのかという気にすらなっている。地方でイベントとかあっても、大概が企業やら官庁のおしきせのイベントで自発的なものがまず無いのはそのためです。

愚仮面さん「地方オタクとオタクの現場と」http://d.hatena.ne.jp/derorinman/20061002/1159802430

こういう「出来ない」という決めつけはどうかと思うのさ。上でも言ったけど実際やってる人たちがいる以上、誰でも最初は初心者なだけで、やれば出来るんだよ。だからオタクでありながら普通の社会人のスキルも必要なんだよね。
まあオレはやらないから何でも言うけどね。

*1:ウチの両親は東京で出会って結婚したんで幼児期は東京にいたUターン家庭なんですが、そのまま東京に住んでれば…と何度思ったことか。そのままなら杉並か世田谷区民だったよ、生まれたときからな!でも実家は市内にも空港にも30分で行けるところではあるから、それでも一応恵まれてました。だって市内に出るのに4時間かかるってったら、いかに田舎のオタクライフでもいろいろ限界あるから。

*2:例えば見てないアニメ番組の内容を全話完全に把握していたり(笑)それだけ情報に飢えてたってことでしょうか。とにかく濃いオタ話が出来るだけのスキルはあった…と思う。

*3:親が新し物好きなのでビデオデッキは出始めからあった。もちろんベータw 当時ベータ標準で録画してたため1本3000円のビデオテープを月に3〜4本消費してた。ダンバイン、ゴッドマーズ、マクロスが重なってた時期は地獄のよう(笑)アニメ誌は全誌買ってたしな。OUTは友達と共同購入w本当に小遣いの全てはオタク趣味に消えてたよ。今考えるとバカだな。