そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ウルトラマンメビウス#36「ミライの妹」

http://hicbc.com/tv/mebius/main.htm
『僕の…妹?』


つーか、いい話っぽいんだけど強引だなあ。結局、ミライたちに何者かが時空波を発信して地球に怪獣や宇宙人を呼び寄せてるってことを知らせる話だし。
そんな中で一番ガーンと思ったのは、やっぱりサイコキノ星人たちの悪意『でもあいつ鈍いよね、何の疑いも抱かないなんてさ(笑)』『宇宙警備隊員が"兄弟"って言葉を使うと、無条件で心を開くって噂、本当だったんだね(笑)』。
まあここんとこ…ってわけでもないけど、どうもメビウスって「GUYS=地球人」で括ってる節がある。ミライくんがGUYSクルーと触れ合い判り合うことが、即ち地球人と理解しあうということになってて、それが最近あちこちで見かける意見、「仲良しごっこ」とか「慣れあい」ってことだと思うんだけど、それは別にいいと思ってんのね、オレは。
それに関してはまあいいたいことはあるけど、基本的にはウルトラってジュブナイルでファンタジーだからというのがあって、だからその辺についてはかなりぬるめに見てるんだよ。それでも3クール目からの展開は、話としてはあれでいいんだけど、ちょっと緊張感は足りないなーと思ってるんだけどさ。
 
結局ミライくんの言う「地球人」はつまり「GUYSの人間たち」ってことで、外の世界は殆ど知らないに等しいんだよな。
それが一番表れてたのが、カコちゃんに「人間が親切にしてくれたこと」を思いださせようとしてるとこなんだけど、GUYSの中でのことだけなんだよね。しかもそれはGUYSクルーが宇宙人であっても「ミライの妹」だと思ってみてるから親切にしただけ…という描写しかされてないんだよ。カコちゃんがミライくんに会う前に、他の一般市民の酷い部分を見ていたかも知れない可能性なんてのも考えてない。そしてこの場合、トリヤマ補佐官の反応が一番正しいわけだし。
ミライくんにしたって人間のマイナス部分て、せいぜい何も知らない、だけど過去の怪獣・宇宙人被害体験者であるトリヤマ補佐官の、実感としての思い込みから来る宇宙人に対しての侮蔑発言くらいで、それに憤りを感じるだけ。
だから「妹」と言われたことが嬉しいというだけで、サイコキノ星人が悪い宇宙人だということは判っているのに、単に擁護しようとしただけのミライくんが、地球人に対して何の友好的な根拠を持たないカコちゃんたちに結局裏切られた形になった。
その上ミライくんはサイコキノ星人のことを「可哀相」だと思ってる。カコちゃんがミライの言うことを聞いてくれないのは当たり前のような気もするんだよね。普通そうだろ?*1
それでもカコちゃんの心の中は少し変わったんだけど、それはミライやGUYSクルー達には伝わっていない…というのは、お話としては最後のサコミズ隊長のドキュメントからの引用、『優しさを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと』に集約されているにも関わらず、爽快感がないんだよね。
だからこそ、サイコキノ星人たちが言う「兄弟って言葉に弱いから」がミライという存在を攻撃するのにもっとも効果的な、よく切れる刃物みたいな形になって、ミライくんは迂闊にそれを握ったら指が切れちゃった、ってことにしか見えないんだよね。妙な喩えですが。
だからやりたいことは判るんだけど、ちょっとその辺で上手く描けなかったところがあるのが今回も残念というか。だからといってカコちゃんとGUYSクルーの交流を増やしたからってどうにかなる問題じゃないしなあ。その外側との問題のような気も。
リュウたちが時空波を突き止めようっていうのも、ミライにあんな思いをさせないために…って、「ミライのため」、でいいのか?
どうもスッキリしませんが、まあそんなとこで。
サイコキノ星人たちはあれだな、超名門校で勉強出来過ぎて何もかもツマンナイとか言って悪さしてる生徒会集団みたいだな(笑)
ミライの妹だからカコちゃんてのは、リュウ、GJ!(笑)
あと補佐官の『イヤ〜〜ン』には爆笑させてもらいました(笑)


予告。ウルトラの父降臨祭!(笑)そういやエースだかタロウだかでウルトラの父がサンタの格好してメリークリスマス!ってなんかプレゼントした話、覚えてるよ。そういうとこがウルトラってスゴイと思う。

*1:だってじゃあ、レオのことも可哀相なのかー?まあ悪戯をして気を紛らわせてる、というのが「可哀相」なんだろうけど。でも子供…じゃないよな?サイコキノ星人って。