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仮面ライダーディケイド#24「見参侍戦隊」

東映http://www.toei.co.jp/tv/decade/ テレ朝:http://www.tv-asahi.co.jp/decade/
『あとで思いっきり、恩を高く売れる』


いやーよかったよかった、ちゃんとディケイドだった。
というか思うに、ディケイドの脚本陣の中で、ちゃんと放送されたディケイド本編を見てる人って、靖子たんだけだろ?(笑)井上先生なんか確実に脚本しか読んでないね。(断言)他の人はスケジュール的にいって放送見ることが出来たかどうかは判んないけどさ。
靖子たんが仕事的に信用出来るのはこういうところで、電王の時もそうだけど、ディケイドというより電王の世界やシンケンの世界に士たちが紛れ込んでるにしても、ちゃんと世界観もキャラも理解して書いてる‥‥ってのは、脚本家の能力とかそれ以前に、当たり前のことだと思うんだけどね。同人作家‥‥は微妙だけど、商業パロディ作家だってそれくらい出来るもんな。商業パロディ作家で重要なのは作家性じゃなくて作品の分析・理解力だから。 *1
靖子たんはもちろん作家としてのカラー(「作家性」じゃなく)はあるんだけど、たぶん気質としてオタ気質が強いと思うからむしろ優れてるのはそういう部分なんだと思うし、だから何をやってもそれなり仕事が信用出来るんだけどね。どんな世界観にでも合わせられるってのは脚本家としての強みだし。(それを突き詰めててなおかつ作家性があるのが會川昇だと思うけど)*2
その上でそのディケイド版シンケンジャーにおいて、いつもならお約束として描かない部分、流ノ介の口上とか黒子たちの後片づけ、殿とジイのやり取りなんかを趣味的に楽しそうに書いてるなーって感じ。これって案外ライダーと戦隊の世界観のリアリティの違いかも知れんね。

そういうことでシンケンジャーの世界のディケイドだけど、なんかものすごい會川臭が臭うのは気のせいじゃないと思うが。
ライダー番組において「ライダーの存在しない世界」ってのは、今までの「違うライダーの世界」っていうメタさとはまた一線を画す世界だと思うんだけど、そこら辺の「物語的」なメタ感が、最も會川臭の濃い「妖奇士」でいう「物語というお約束」な世界観と妙にマッチしてるというか、靖子たんが判っててやってんのかどうか、これが會川さんの予定してたプロットかどうかは後半次第なんだけど、オレとしてはちょっと面白かった。
あとディケイドキャラの感じた「シンケンジャーって何?」「何で殿様?何で侍?」という疑問が、世間的にライダーしか見てない層(そうとういるらしい *3 )に対してのクエスチョンと重なる部分もあるだろうから、たぶん気になる人は来週のSHTをシンケンジャーから見るんだろうなーという、ね。(逆にオレの田舎みたいに戦隊しかやってないところからしたら、まったく意味不明だろうな、先週来週と彼らが出てくること自体w)なんておいしいコラボというか、正しいコラボだw
 
で、今回の話が面白かったのは、また士くんが傍観者に戻ってることなんだよね。これが正しいディケイド(笑)←大事なことなので大きく言っときました。
シンケンジャーの世界で黒子の役割を与えられた士くんはあの世界で「端役」という役割を与えられている以上お話の主役ではなく(だから士くんのあれは単なるコスプレじゃないってーの)、むしろ仮面ライダーのいない世界でメインになるライダーは「もう1人の通りすがりのライダー」ディエンド・海東大樹だという面白さかと。
鳴滝はディケイドのせいでライダーが生まれてしまったって言ったけど、どう見たって海東のせいでしょw むしろこの世界のライダーは海東だから、彼が世界に影響を及ぼして窮地に陥り、それをおそらく士が助けるっていう、最初のフォーマットと同じ構成だと思うし。もちろん士くんが海東を助けたらどうなるかというと、アヤカシ版ディエンドという歪みが修正されて破壊されてたシンケンジャーの世界は元に戻る‥‥ってことですが。なんか丸く収まる気がしない?まあ、士くんはそれには懐疑的だけど。
その通りになるかどうか(オレ予想)はともかく、それで鳴滝さんは何がご不満なのかって感じですよ。
でもって、夏海がライダーのいない世界に不安を感じてナーバスになってるってのはまだよくわからんけど、そもそも最初の夏海のいた世界ってのは仮面ライダーがいた世界なのかなぁ?士は夏海の世界の住人じゃない(ってことになってる)んだから、夏海の世界がそもそもライダーがいない世界って言うこともできるよね。でも今の夏海って、世界にライダーがいることが当たり前だと思ってる、既存のライダーがいることで世界の秩序が保たれてるのを知ってるから、この世界に不安をいだいてるってこと?それってある意味鳴滝と同じ考えじゃないかなーと思ったけど、今回の鳴滝はどちらかというと世界に仮面ライダーがいることがおかしいと思ってるみたい。あー、だからご不満なのか?士がそもそも各世界にライダーが存在する必然を作ったとか、そういうことなのかなあ、世界の破壊って。
まあ夏海は「士がいない世界」に違和感があるようだけど。つか夏海が何者だよ。
 
まあ今回は靖子たん脚本に柴崎監督だからというわけでもないけど、柴崎さんがやると本当に判りやすいなぁ。だからいつもちゃんと面白いんだよな。
寿司っつかシンケンゴールド相手にディエンドが呼び出すのがカニとエイってのは寿司ネタというか海の仲間?(笑)つか龍騎ライダーだからむしろ靖子たん縛り。そして電王もw
ディケイドのOPにシンケンキャストの名前があるもの変だなあと思ってたら、直後にスシチェンジャーのCMって、狙いすぎだ(笑)
にしても、シンケンジャーの決めポーズに城なんか入ってないぞ(笑)柴崎監督、GJというか遊び過ぎだw おまけにアヤカシ版ディエンドはSIC造形のライダーみたいです(笑)
それにしても久々に士くんを見たって感じ。根拠の無い『緻密に計算された行動だ』とか、海東がやられてんのに大笑いして『泥棒が泥棒されたのかよ』と言ってみたり、嫌みったらしく「丁重に」助けてやれとか、海東の決めポーズ真似したりとか、士が士らしいとホッとするぜ(笑)
人のものを盗んでおきながら偉そうな態度の海東にも笑ったけどw
追記。相方がアヤカシディエンドからナナシが出てくるの見て「隙間が一杯あるからなー」って言ってたけど、そういうことか!(笑)


予告。
キングフォーム!っていうかカードの影はシンケンレッドのアレみたいだけど、予告でダブルヒーロー状態、シンケンレッドが持ってたのはブレイドブレードだよな。ディケイドはなんでシンケンの武器を?コラボだからいつもと違うのかな?

東映公式にもあったこれ。

あちこちで話題になってるけど、もう本当に意味不明すぎですよ!何がおかしいって、鳴滝が回答者席にいることがおかしいと思う(笑)これも「超・電王」シリーズなんだろうかw
もう何やってもOK、何やってもウケるという、白倉さん、この世の春状態w スゲーなぁ。

*1:好きなことを描くのが同人作家、作品世界にそった番外編的なものを描くのが商パロ作家。

*2:だから自分の作品じゃない限り単なる職人仕事に徹する井上先生とも、それなり自分の世界観がある米村さんとも違うんだよな。ちなみにオレは靖子たんの根が非道シリアスなカラーは好きじゃないけど。

*3:http://d.hatena.ne.jp/korohiti/20070206/p3