そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ブラックスワン

http://movies2.foxjapan.com/blackswan/
監督:ダーレン・アロノフスキー

 
「レスラー」のアロノフスキー監督。レスラー見てないんだけど。
映画としてはR15だし、内容的にもミニシアター系っぽい感じだなあ。こっちはアカデミー賞で主演女優賞とったから普通の映画館でかかってるの?でも大きな画面で見る方がやっぱり迫力あるし画面カッコイイからイイね。ナタリー・ポートマンもキレイだし、ド迫力。
時々ダークサイドに落ちたりもするけど私はなんとか元気です‥‥と思ってたらえーって感じ。シスの人助けてーw
心理的スリラー映画ってことだけど、殆どホラー映画だよね。どう見ても完全にホラーなんだけどさ。
白鳥の湖の主役に抜擢されたニナ(ナタリー・ポートマン)は完璧主義で白鳥なら完璧にやれると言われてるけど黒鳥の役はムリだと言われ、黒鳥をやるために努力するんだけど、母親の束縛とかライバルの代役とか振付師(ヴァンサン・カッセル)の指導にだんだん疲れてきて精神的に追い詰められ、虚実入り混じった妄想にとらわれて追い詰められ本番を迎え、その結末は‥‥という、ちょっと変わった感じのサイコホラー的な話。ショーダンサーの醜い裏側を描いてどーのこーのってのはよくありそうな話だけど、完全に内的な精神面での葛藤になってて、しかもその描き方がホラー的。誰を怖がってるのかってーとたぶん自分自身ではあるんだけど、まあそこら辺は見た人次第という映画なので特に突っ込んでは触れませんが。
ナタリー・ポートマンがとにかくスゴかった。あのひと、顔立ちがキレイすぎてコワイよね。
バレエはそんなにはよく知らないけど、ポートマンは一応子供の頃にバレエやってて1年間特訓したらしい、けど、そんな程度でできるものじゃないというのがバレエか。やっぱり動きはちょっと固かったかな。
でも怯える表情とか常に不安をいだいてる神経症的な感じがすごく彼女に合ってて、なんだかわからない不安感と緊張感、虚実入り交じったお話の妙な説得力になってるのかも。
いいけどナタリー・ポートマンってもう28(もうすぐ29)なのね。見てる分にはハタチそこそこにしか見えないからスゴイ。安達祐実というより永作博美って感じだけどw というか、そうでないといくつになっても母親の呪縛に囚われた娘‥‥にならないからマズイか。
自分を超えろといわれ、その方法として黒鳥をやるためのエロティシズムを得るために自慰行為を宿題で出されたり、それを真面目に考えるあまりライバルのダンサーとのレズ妄想したり、どおりでR15なわけだと(苦笑)まあ迂闊に振付師がそういう人でなくて良かったというか安心した。彼が出るたび「なんか変な顔〜w」と思って集中が切れるんだけどw(嫌別に初見と言うわけではないんだけど今回特に変な顔に見えるw)
下手に振付師と出来ちゃうとか、男女のソッチの方の話になるより狂気が内にこもる感じで、ニナが精神が病んでいく過程が真に迫ってて気が抜けなかったな。単にセックスの話になると男女の欲望や役への執着=野心になって、なんとなく80年代的って感じになる気がするんだけど、そういう肉食系の欲望じゃないとこがアート的だったりするのかなあ。
自分の二面性との対決とか、自分を超えることをエロティシズムに求めるとか、相似性親子というか、そういう母親の期待とそこからの離脱とか、突っ込んで考えるといろい深そうなんだけど、まあなんとなく分かるからいいや。
でもまあ最後、モニョモニョ〜(一応ネタバレ)で、完璧な舞台をやったからといってそれで満足して‥‥って、神経症潔癖症の完璧主義者はシンドいよねーって話‥‥といったらおしまいか。
ウィノナ・ライダーが引退するダンサーをやってて、そういやウィノナっていくつだっけと思ったよ。いや劇中で更年期のプリマとかいわれてたから(^_^;)そういやもう結構な年なんだよなあ‥‥
映画はとても面白かったです。オススメ。