そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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仮面ライダーオーズ#47「明日のメダルとパンツとつかむ腕」(終)

東映 http://www.toei.co.jp/tv/OOO/・テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/ooo/
脚本:小林靖子 監督:田崎竜太
『こんな面白い、満足できることがあるか』
 
前回までのあらすじがとてもわかりやすかったけど、映司は欲望を自覚してメダルを得て、アンクは欲望を忘れてメダルを失った。でもってなんか知らないけど世界は終末らしいってことですか。
それはともかく、ただのメダルの塊として消えるんでなく、ちゃんと命あるものとして死んだアンクは映司くんの背後霊になってハッピーエンド、なんとなく二人で世界放浪の旅ですね。ヨカッタヨカッタ(笑)
いやでもさ、ぶっちゃけていうと、見終わってちょっとしばらく10分くらい考えてみたんだけど、ハッピーエンドってつまんないね(苦笑)だって「良かったねー」で終わっちゃうんだもん。
まあなんとなくウヤムヤのうちに終わった感があるのはともかくとして、話は終わってるよね。映司くんの自分探しも、アンクの自分探しも無事終了しましたっていう。
前回の感想でアンクがありがとうって言ったら終了‥‥って言ったけど、「お前を選んだのは間違いじゃなかった」ってのが感謝の気持ちだよな。ツンデレアンクたんの最大限の「ありがとう」(笑)
結局「自分」を見出すためには他の誰かが必要で、そのためにはまず自分から手を伸ばすことが大切だってことだよな。たとえそれが最初は妥協の産物だったとしても。
仕方ないからで伸ばした手だけど、それが必然だったのは僥倖というか、それを運命というのならそうなんだけどさ(笑)そういう意味で、この話は最初からちゃんと収まるところを持ち得ていたわけで、途中つまらなかった割に安定してたのはその結末がはっきり見えてて、そのための通過儀礼をたくさんこなすことも予定通りという、靖子たんらしい破綻のない展開だったからってことかなあ。本当に靖子たんの作劇は安心して見てられるけど面白味はないよね。褒めてんだか腐してんだかよく分からないけど。
つまらなくなかったのはひとえにキャストの熱演のお陰だと思ってるよ。みんなホントに素晴らしかった!つまんない割に最後まで視聴モチが落ちなかったのは、キャストが最初から最後まで完全に安定してたのも大きいかなあ。
あ、最後の映司の変身はいつもよりダイナミックで力はいってて良かった!すげーカッコよかった!中に入るとか入らないとかいう話あったのかな?入ってるとしたらあそこの変身直後のタジャドルの決めポーズのような気はするけど。入れるならあそこで入れたげてください。一瞬しか映らなかったけどさw
Anything Goesバラードバージョンはあそこで文句なく良かった。追加録音できない状況で、よくあれ録ってたなあ。グッジョブすぎる。
 
反面、話の辻褄というより根っこの方はどうにもウヤムヤ。映司って結局なんであそこで暴走しなかったの?
増殖と巨大化は平成ライダー最終回の必然ですが(笑)、結局王の欲望とかメダルを集めてどうするとか、更にはドクターの言ってる終末は分かるけど、会長の言ってる再生ってさっぱりわからないよ。だって破壊されてもないし終末もこなかったじゃん。
ついでにいうと、前回からのアクション中のストップモーション多用の田崎監督の演出の意図もさっぱりわからないヨ。いらねーよ(^_^;)
アンクのコアメダルで変身したタジャドルでアンクと一心同体で戦ってるふうなのはギリギリ?もうちょっと上手くできそうな気がするけど。
ついでにもひとつ腐しとくと、田崎監督のセンスって今回の里中ちゃんとかさ、後藤くんが『さすが俺の上司だ!』というくらい里中ちゃんはカッコよかったけど、その格好はどうよというか、本当にオタクっぽくてダサいよな。何のコスプレだよw
あとなんでかヒロインに白いドレスとかワンピとか着せたがるとかさ(^_^;)まあいいけど。
そこら辺の鴻上会長の目的とか物語の謎は何気にまったく回収してないけど、映司くんとアンクの自分探しはきっちり終わってるから文句はないです。そこはさすが靖子たん、ちゃんと終わらせたよな(笑)終わってるよな。うん。
まあただ映司がアンクの腕を掴んでたとも思えないんだけど、なんかウヤムヤのうちにそういうことになって、映司が欲しかった力は「パワー」ではなく誰かと手を取り合う「絆」だった‥‥ていうオチもキレイで良かったんでいいや。「力」ってひと言で表しちゃってもその内容は実はいろいろあるよな‥‥ってことで。「力」をどういうものだと理解してるかで見える世界は違ってくる的な?
そもそも映司が自分に絶望して「力がない」と思ったきっかけは、過去の、あの少女を助けられなかったことと、本来信頼すべき家族によって自分が無力な存在だと思い知らされたことだったからなわけで、映司の自己の回復は自分に力があると認識することと、その力の源が家族という絆だと(この場合疑似家族的な‥‥だけど)ことを理解することだったんだし。
まあそういうオチのつもりだったんならそれはそれで。本編でなんとなく疑似家族を作って(誕生日パーティの回とか)、映画でいきなりそこすっとばして「家族」をテーマに持ちだされたときになんとなくまあ、ああそうかーとは思ったけど、それを正面切って描かなかったことだけが残念。
結局なんとなく‥‥なんだよね。映司がそこに気がついて変化していく、それに合わせてアンクも変わっていくというとこをちゃんと見せて欲しかったとは思う。つか、見せるべきだったと思う。見せてないからウヤムヤに思えるんだよな。
まあ靖子たんの家族はあくまでも疑似家族というか、結局損得勘定のとこに情が出てきて‥‥みたいな感じなのかなあ。決してタダじゃないんだよな。映司も純粋に自己犠牲のヒーローではないというか、結局アンクも映司も、まずお互いの損得が絡んでるから信頼しあえる‥‥って感じだったしな。
だって映司はアンクのメダルにヒビが入ってるのがわかってても、「アンクがやるっていうんならやる」んだし。というかそれって映司の欲望ともイコールだし、映司とアンクの欲望が同じものになったところで、コンビとしては上がりだよね。
靖子たんは損得や欲望が絡まない情だけの関係って、信じてないのかなあー、いやそれを超えたところに情がある‥‥ってことかな。
終盤の比奈ちゃんの迷いはそういう損得で割り切れない情の部分だし。損得だけで考えたらお兄ちゃんを返してって話で終わっちゃうもんな。何かはわからないけど、比奈ちゃんもアンクからもらった何かがあるはずだけど、それははっきり描いてないような気がするし。なんとなくイイカンジの何か繋がり?というか比奈ちゃんはむしろ貰いっぱなし?

まあ死ぬ覚悟だった映司くん、なんとなくだけど映司くんが救った世界がよく見えないから、映司が命を投げ出す価値があるとも思えないんで別にそこで死ぬこたないよと思ったんだけど。
てか空から落ちてくんならどうせなら最後は比奈ちゃんの怪力でラピュタのごとく映司を受け止めたら良かったのに〜‥‥みたいなことも思ったけどさ、そこで後藤ちゃんかよーという(笑)
みんなで映司を受け止めるってのは悪くなかったな。知世子さんがお母さんで伊達さんがお父さん。後藤くんはお兄さんで比奈ちゃんは妹、里中ちゃんはきっと隣のお姉さん(笑)アンクは‥‥いやとりあえず、えーと、魂の片割れでいいよ(笑)そんな疑似家族。
旅してる映司くんは、ちゃんとみんなと繋がるための道具(iPhone?)を持ってるし、世界中どこにいても絆は繋がってるいってことだよね。うん、キレイに終わったー!

つーか、アンクは「翼ある手」なんだからまあもうちょっと生かしてドラマチックにベタな感じ狙っても良かったのに、靖子たんそういうベタなのは好きじゃないんだよな、きっと(^_^;)
てかさ、この話で一番成長したのは後藤くんな気がする。気がするじゃなく、成長したよ!一番わかりやすく成長したよ(笑)
理想だけの頭でっかち気持ちだけ正義の味方な若者が、実は力がないことに気がついて挫折し、自分に何が出来るのかを自覚したとこから成長、わかりやすい大人のロールモデルである伊達さんがいた事で、ついにはかつては眼中になかったビジネスライクで利己的な欲望に忠実なただの社長秘書(と思ってた)を「さすがは俺の上司」と称えるまでに成長するとかね。感無量(笑)
つまりは「成長」とは他者を認め、自分の力を自覚するところから始まるってことかね。映司よりよほどわかりやすく主人公っぽいよ(笑)平和を守るヒーローとして、損得も考えてないしね。師匠(伊達さん)とか、上司(里中ちゃん)と違ってさ(笑)
そもそも主人公の映司が割と打算で動いてるとこもあるし。つか、オーズにおいては優秀な人間ってみんな欲望に忠実で利己的な気がする(笑)本当の意味で無償の自己犠牲はしないというか。いいのかな、まあいいんだろな。それが靖子クオリティ。
もしかしたら武部さんは家族の絆的なものを描きたかったのかもしれないけど、靖子たんに任せたらギブ&テイク前提の疑似家族になっちゃったってことか?(笑)
それにしても、自分探しが終わった映司がまた旅に出るのがよくわかりません。旅が好きなの?それともあのアンクのメダルをもとに戻す方法を探して旅してるってこと?だとしたらちょっと「からくりサーカス」的だな、錬金術だし。(途中までしか読んでないけど)
ドクター真木は最後まで面白かった!ラスボスってわけでもなかったけどドクターがいてくれてよかったw キヨちゃんのドクター真木バージョンをさりげなくクスクシエに置いてくとか、ドクターの終末観からしたらナシのはずだけど、そこら辺ドクターも多少は考えを変えたってことなのかなあ‥‥そう思うとちょっと感慨深いです。ドクターの終末感は家族の絆が断ち切られたからであって、それが知世子さんという姉に似た他者をきっかけにして(擬似姉の知世子さんに)何かを残したいと思ったんだから。ここに繋ぐ絆があるって気がついたってことで。
あ、ウヴァは最後までなんだか気の毒だったなあ‥‥死にたくないで終わりとは。なんかすごく罰ゲーム的。ウヴァが何悪いことしたってんだよなー、靖子たんヒドイ (>_<) 相変わらずヒドイw グリードの皆さんは欲望に忠実なだけだったのに、それであんな酷い目に遭うなんて。
何にせよ1年通してのお話はともかく、各話レベルでは面白かったし楽しめたし、何よりキャストが本当に良かった!皆さんお疲れ様でした。うん、楽しかったよ。このキャストで良かった!
渡部くんは最初から最後までよく出来た子だったし、三浦くんは最初から最後までカワイかった。あと里穂ちゃんはなんだかエロいと思います(笑)最後までエロカワイかったーw(それで締めかよw)きみじーは本当に成長したよなあ‥‥伊達さんは最後までいい加減でカッコよかった。知世子さんはアバウトで良かったw
そういやいまだウッカリ映画の感想書いてないんだけど、時間があれば今週中にもう一回見に行ってもいいかなあ。あれは取っ散らかってるけどいい話だった。うん。本編があっさり終わった分、あれで締めてもいいかなあ(笑)
というかどうせ冬の映画もあるんだよね。話としては完全に終わってないしなあ。いきなり会長がどっかからメダル3枚出してきて、またハッピーバースデイ!しそう(笑)
 
予告。
来週から「仮面ライダーフォーゼ」です。宇宙キター!(笑)
坂本浩一がメイン監督‥‥と聞いてなんとなく意味なく宇宙っぽいなと思ったんだけど、あれだよ、自分的にはウルトラマンゼロのイメージだったかと気がついたなう。
とりあえず塚田P×中島かずき脚本×坂本浩一監督のコンボに期待!(いつも初回は期待満々!)