そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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輪るピングドラム#20「選んでくれてありがとう」

http://penguindrum.jp/
シリーズ構成・脚本:幾原邦彦伊神貴世 絵コンテ・演出:林明美 作画監督林明美桑名郁朗楠本祐子
 
終わり近い今、話がどこに進んでるかまったく分からないんだけど、なんか確信に近づいてるって気はする。あと5話?
剣山たちの団体は16年前の地下鉄の事件の時は「ピングフォース」って団体名でその後「企鵝の会」になり、10年前にも何かやろうとしたと。アジトを見るに、過激な環境保護団体の皮をかぶったテロ組織っぽいけど。
剣山がそこのリーダーらしいけど、夏芽真砂子の父親もいたのか。真砂子が冠葉のことを「お兄様」って言ってたのは、本当に兄妹なのか、それとも企鵝の会がメンバー間で家族的な一体感を持つことで結束していたってことなのか?後者のような気はするけど。
そしてその頃から冠葉は生え抜きの団体メンバーだったってことね。その割に、ラーメン屋で会ってる両親たちの目的とはズレたところで決意を固めてるみたいだけど。陽毬を助けるってのは企鵝の会の目的とは関係ない‥‥よな?ただそれでもこないだの多蕗の一件からするに、陽毬より団体の方が大事というか、それってすでに完全に洗脳されてるってことかなあ。
その辺、陽毬を助けて(選んで)家族にした、陽毬の運命の相手は晶馬だった‥‥ということから現在に至るところまででまだ何か足りない気はするよ。まだ明かされてないミッシングリンクがいくつかある感じ。
その10年前の計画は実行されたのかなあ?それっぽい事件には言及されてないと思うし、剣山たちが指名手配されたのは3年前だし。うっかり桃果のことと関連付けそうになるけど、桃果や多蕗、ゆりの話は完全に16年前以前の出来事だよね。そういや桃果と苹果ちゃんは10歳も年違うんだなあ。だからなんかあれっと思っちゃうんだよな、まあ別におかしいことではないと思うけど‥‥
剣山たちが「氷の世界」って言ってるのはこの現実の世界そのものみたいだから、たぶんこどもブロイラーは何かの比喩でなければ単純に児童養護施設とかそういう現実的な施設で、なおかつ体制に組み込まれてて個人じゃどうしようもないシステムのことを言ってるように思うんだけど、とにかくそこから晶馬は陽毬を選んで家族にしたと。子猫は選ばれなかったけど陽毬は選ばれた。そしてあの子猫の名前がサンちゃんかー。本当に、どうして陽毬はその記憶を忘れていたの?それとも忘れたふりをしてただけ?
でも元々の陽毬の性格って、陽毬っていう名前からは程遠いんだけど、あえて陽毬っぽい性格を装ってた、むしろそういう人間だと思い込もうとしてたのかなあ。それが家族として選ばれたことへのお返しだとしたら悲しいよな。
ざっくりまとめると、

  • 今んとこ企鵝の会と関係なさそうなのはゆりと多蕗の線、妄想日記を手に入れたい理由は桃果のものだから。それを使って桃果をこの世界に呼び戻そうとしてる。
  • 夏芽真砂子は企鵝の会に関係してて、ひょっとして真砂子の父親が勘当されてるのはそのせい?桃果の日記を手に入れるのはマリオの病気のため?
  • 冠葉と晶馬も真砂子と同じく日記を手に入れたいのは陽毬の病気のためだし、父親たちは表向きは失踪。
  • んで、明らかにこの世の住民じゃなさそうのは眞悧で、真砂子に日記を手に入れ、処分するように働きかけてたのは眞悧。その見返りがたぶん陽毬の薬と同じようなマリオの病気に関する何か。
  • でもその活動自体は企鵝の会絡み?(ピングマークの赤玉使ってるし)さらに言えば真砂子は「その電車には乗らない」
  • 眞悧が使ってる薬、というかあの病院はピングループなんだよね。冠葉は当然気がついてる‥‥よねえ?でも陽毬の薬代は企鵝の会絡みじゃない?お金を手に入れてるのはどう考えてもそっちで何かやった報酬だと思うけど?
  • 眞悧とプリンセスは関係あるんだよな。現実じゃない世界で。そもそも眞悧の存在が一番よく分からないよ?
  • というか一番わからないのは眞悧が超現実側の人間でプリンセスも超現実の存在で、それと現実の繋がり‥‥ってことかなあ。桃果が超現実の存在、もしくは企鵝の会と関係あるなら、プリンセスとピングドラムのことは知らないゆりと多蕗もそっちに関わってるかも?ってことにはなるけど‥‥。あと眞悧が16年前に出会って拒絶された少女。(髪の毛桃色)
  • ‥‥で、結局「ピングドラム」って何だ?

えーとたぶん今回の話の一番のポイントの選んでくれて〜は、選ばれたことで「運命を乗り換えた」陽毬のお話ってことだと思うけど、晶馬はそれを罰だというんだよな。なんで陽毬を選んだことが罰なのか。誰に対して、何が罰なのか?
林檎を食べたっていうのは選ばれた、運命の相手の比喩表現だったけど、そういう意味で林檎が運命の果実だというならそれを象徴として使ってる企鵝の会というか、この物語かな、林檎はどういう意味なんだ?もちろん苹果ちゃんのいる意味とも関わるけど。
そもそも苹果ちゃんがピングドラムを持っていた(でも今は持ってるかどうかあやふや)なら、「ピングドラム」は「桃果の日記」ってことになるんだけど、その意味として現実的なアイテム(日記)とはまた違うんだよな?もっとなんというか観念的なものって気はする。陽毬を助けるために冠葉がプリンセスに支払ったものみたいな。
全体に描写としては、妄想と現実が入り混じってて、どれがそうなのかを分けて考えないと現実に起こったことを読み誤って解釈も間違うってことかなあ。ウテナの時もこういうやり方だったけど、それよりももっと複雑。
そして日記には何が書かれてるんだろう?そもそも苹果ちゃんはどれくらい読んだの?当然読んだんだよね?運命を乗り換える方法って書かれたのか?人によって何が書かれてるのかの解釈が違うってこと?内容は同じ‥‥なのかな。でも日記そのものが重要なのか、日記に書かれた内容が重要なのか、あるいはそれが書かれたこと、書いた人間が問題なのか、それも分からんよな。
散りばめられたキーワードもそもそも関連あるのかどうか、銀河鉄道だったり浦島太郎だったり、そしてこの世界は氷の世界。運命の至る所からの生存戦略って、そのままの意味に受け取っていいのかな?で、プリンセスは何者なのか。
とりあえず思いつくままに今回の話から類推できることとそれなりの事実を書きだしてみたけど、まったく物語の実態がつかめないよ。早く全部終わってなにもかも明らかにして欲しい‥‥!