そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ブラックボード 〜時代と戦った教師たち〜第1夜「軍国主義[未来]」

http://www.tbs.co.jp/blackboard/chart/
脚本:井上由美子 演出:平野俊一
 
あーこれ、脚本が井上由美子だったのかー。道理で面倒くさい話だと‥‥w
主人公の白濱正平(櫻井翔)の置かれた立場と考え方はよく分かるんだけど、なぜそうなのかがちょっとわかりにくいなあと思った。
自分なりにざっくり考えたけど、このドラマって戦争の話でも教師の話でもなく、「学校というシステム」の話だからかなあと思えば、それなり納得はいくってとこかなあ。
あとたぶんそれがわかりにくかったのは、正平が復員してきたのは戦争が終わって2年経ってたからかな。
他の人が戦後の不条理や納得いかなさを我慢したり上手く乗り越えたりしながら生きて、やっと自分たちなりのポジションを見つけたあとに、正平みたいな戦前教育を正しいと信じてた人間がそれを納得できないといっても‥‥みたいな部分と、正平の信じてきたことは戦前の教育というシステムの問題であって、正平が悪いわけじゃないってことなのに、このドラマはそこで「正平が先生として生徒たちに否を認めて謝る」ということで見つめ直すという話にしてるからだよね。
生徒たちに対して正平がそれを謝罪するのは「先生だから」という一点では正しいと思うんだけど、武文(中村蒼)みたいな単に懐疑的なタイプに言われたくないって気もするし。戦前だって戦中だって、あの戦争が間違ってると思った人間はそれなりたくさんいたわけで、それが世間体として言えなかった、言ってはいけない立場だった人間はいるんだし、戦後の混乱でそれをそれ見たことかと言えるような人なら生きていくのに問題ないんだよね。
まあ武文は単なる捻くれた子供だっただけだと思うけど、戦争でも革命でも人を傷つけて事を成すことは間違ってると気がついてヨカッタヨカッタ。彼は一体どういう大人になるんだろう。むしろ秀雄(菅田将暉)みたいなタイプのほうがなんも考えずに幸せに過ごせるような気はするけど。
だからある意味正平も素直で単純なタイプだから、戦前教育を正しいと信じて自分も戦地に赴いたんだろうけど、そこで人を殺して生きて帰ったことが自分の信じる正しいこととして、たぶん自分の中で成立しなかったんだよね。だから悩んでたんだろうけど、そこもよくわからなかった‥‥と。だってこのドラマってそういう話じゃないから〜ってことだよね、井上先生w
そして学ぶことの楽しさに目覚めた後藤明(今井悠貴)が、まさか第2夜の佐藤浩市だとは思わなかったけど(笑)そう来たかw まさか第3夜の松下奈緒志田未来じゃないよね?さすがにねーかw
なんとなくお話としては、兄嫁のエピが余分だなあって気はするんだよな。正平との関わりもなんか無理やりだし、登場人物的にも何を表したいのかよくわからないポジションな気が。あと静子が彼女を悪く言うのはすごくわかる(苦笑)ああいう清らかに生きていきますってタイプ、なんかムカつくよねえw 最後はあれ、新潟まで行って婚礼は直接断るけど、家には戻らずそのままどっかで自立するってことなのかな?
そして正平の妹の静子の安藤サクラはやはりいいねー。妙に上手いよな。逆に同僚の市原先生役の大島優子が微妙すぎる。彼女は地味役やらせちゃダメな気が‥‥髪切ったら誰だかわからないし、演技としても可もなく不可もなくすぎるよ。