そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

「劇場版 TIGER&BUNNY The Beginning」WORLD PREMIERE(NIGHT)

http://www.tigerandbunny.net/

監督:米たにヨシトモ 脚本/ストーリーディレクター:西田征史
LV 場所:新宿バルト9・シアター6
日時:9月22日(土)17:00〜
第1部:ヒーローソングライブ
第2部:「劇場版TIGER & BUNNY -The Beginning-」上映
第3部:キャストトーク&アーティストライブ
 
はぁい、ヒロたんのイベントのあといろいろあって大遅刻して第1部を見られなかった方、korohitiでっす!(やけ)
新宿にはいたのに!(しかも遅刻の内容はともかく理由はあまりにバカらしいので華麗にスルー)
まあ遅刻してもライブの方はそれなり楽しかったんで良し。今日はバニかずさんがまるでマッドハッターだったのがあまりにおかしすぎたw
ああでもきっと本会場のほうが楽しいに決まってるw LVだとやっぱりなんか映像コンテンツっぽくなってLIVEっていう意識が薄いんだよねw まあそれはそれで。
そんでもって映画のほうの感想も。
ネタばれ?なので気になる人はスルーで。
 
 
正直オレは、さとう監督より米たに監督の話のほうが好きだし、話としても面白いと思う。というか米たに監督のほうがやりたいことがはっきりしてると思うのね。
TVシリーズがあんなにとっちらかってたのはさとう監督のせいだと思うし、だからといって映画と同じ文脈で作ったほうがいいと思わない、これは映画だからできる構成だとは思うけど、この虎徹が主人公視点のTIGER&BUNNYの話のほうが、本来のロートル崖っぷち中年の虎徹が主人公の話としてものすごく納得できるんだよね。
まあそこら辺は映画見たまんまなんだけど。
追加映像というか、もっと総集編的な話だと思ってたから、補完的なキャラ説明やシーン説明の部分、新しい事件の部分が思ってたより多かったんだけど、冒頭の虎徹が出動するまでのシークエンスと、後半の事件ひとつまるごと増えてる部分を考えるとはやりたいことが何かって意味ではとてもわかり易かったしね。なのにTVの1話冒頭のヒーロー中継はともかく、2話のゴーレムNEXT事件が入ると微妙にブレるんだよなあ。
というかあのヒーロー中継も今見るとなんか全体にオカシイんだけど、そこは突っ込まないほうがいいのかな?
虎徹のリアル男やもめなプライベートからの出動があったからか、TVで見てた時よりももっとリアリティ・ショー的な要素が強くなってて、なんかあの世界の住民たちの薄気味悪ささえ感じてしまった。だって実害が出るかもしれないNEXT犯罪のさなかに歌だのポイント稼ぎだの、しかもそれを楽しむだの、頭オカシイとしか思えない。後半のロビンの事件にしても、遊園地を閉鎖もしない市民を避難もさせないで破壊行為って意味がわからないw むしろヒーローたちって余計に被害を拡大させてるよね?冷静に考えて、彼らが噛まないほうがもっと被害少なくてすむと思うんだ。NEXT能力者をつかったマッチポンプショーだと思われてもしょうがないレベル(苦笑)
まあそれは置いといても、話自体は、あのゴーレムな話じゃなくて全部新しく作れてたらもっと面白くなってただろうに!
事件は同じでもいいんだけど、描くことが違うと思うんだよ。しかも重要ではあるしさー。だからそれ思うと本当に残念。そもそもが総集編的な作りだって縛りはあったにしても、本当にもったいない。
TVはTVのやり方はあるにしても、これくらい虎徹の立ち位置をはっきりさせて、なおかつバーナビーの過去もはっきりさせてから二人がバディになるって話ならもっと面白かったろうにというね。まあ終わったことを言ってもしようがないけど、本当ならこれくらいにはテーマ(崖っぷち中年の奮闘記w)がハッキリしてたほうがいいに決まってるよ。TVシリーズが面白くないとは言わないけど、進むべき方向に対して描くべきことを間違えてたとは思うんだ。
虎徹ロートルの崖っぷちで、なのに自分の生き方を変えられないダメ中年だってとこはこの映画くらい描いてたほうがいいに決まってるよ。TVはなんかフィルターかかりすぎw
その上でいうと、オレはこの米たに監督の映画版のほうが好き。
今回、やたら友恵さんのことが出てくるんだけど、まあこれはもう話を知ってるからってのはあるにしても、病床の友恵さんが「最後までヒーローを続けて」って言ったことが虎徹のヒーローとしての「縛り」なわけだから、それは重要だと思うのね。でもだからといってやたら友恵さんを女神様のように持ち上げることはないと思うけどさ。結婚したことが重要‥‥なわけじゃないよなあ?虎徹視点だとしても。だとしたらもっと恥ずかしいよ。オレは感動するというよりマジでかなり恥ずかしかったw(終わった後に隣の席の人たちが「友恵さんマジ女神。超感動したー」っていってるの聞いててもホントになんか尻の座りが悪かったw)
あれは虎徹が「友恵さんを女神だと思ってる」ってことを、男のロマンで美化して解釈したんだろうなあ(苦笑)作り手側がやたら虎徹をもちあげるのとにてるけど、持ち上げた虎徹のさらに女神様だからなあ、友恵さんはw
あとはまあやっぱりわからなかったのは虎徹が楓ちゃんにヒーローの仕事のことを内緒にしてるってことだよ。なんで内緒にしてたんだっけ?
まあだからそこがちょっと浮いちゃったけど、結局TVよりも面白かったのは、これって虎徹の今の日常、つまり虎徹がヒーローやってて譲れないとこが亡き妻の言いつけであって、虎徹がヒーローになろうと思った理由がMr.レジェンドに救われて認められたことで、その上で同じ能力の若いヒーローが現れてコンビを組んだことで自分の現状を認識せざるを得ないロートルができることは、その新人のやることを信じて見守ることだった‥‥という話だったのが良かったんだよ。
 
だから流用したTVの2話は虎徹がヒーローやってる理由としての話だけど、虎徹が崖っぷちロートルだっていう文脈上にないから、なんか脚本的におかしくはないんだけど、気持ち的にオレはなんだか座りが悪いなあと思った次第で。
頑ななバーナビーがちょっとだけ気持ちを開くとこを電話に出る→出ないでやったのも、前半にキャラ描写増やしてその馴染まなさを描いたからこそ最後の「迷った末に電話に出る」ってのが生きるわけで、あの虎徹の勝手に見守ってる思いやり?のおせっかいがなんだかお父さんみたいだったってのもあったのかなあ。墓参りしてるとこに虎徹から電話だから、そういう連想もありだよなあと思ったり。
だってなんか虎徹って、子供からしたら悪気はないんだけど何もわかってなくてつい余計なことをしちゃう「お父さん」なんだもん(笑)
その辺はさすが西田さんは上手いなあと思ったけどね。あれはたぶん西田さんのアイデアだよねえ?
まあ本当だったら虎徹メインの話として今回を、バーナビーメインで次回を‥‥っていう感じで再構成の新作だったらもっと良かったのになあとは思った。全体にはこの映画は好きだし。
作画は安定してないけど、キャラ描写的にはちょっとつっこんでてよかったし。まあ折紙先輩がより根暗になり、スカイハイさんがより天然になってたけど(笑)スカイハイさんのNEXT能力が風を操ることでなく浮くことなんだって、そんな話、わしは知りとうなかったよw(つか、普通は風が操れたら飛べると思うけどw>ストーム@X-MEN

ところでっ、第2作の予告が来年秋って、先すぎゃしない?舞台で間を保たすのかなあ?
それより今回のタイトルが「The Beginning」で次が「The Rising」って、あまりんもノーランバットマンすぎるだろよ(^_^;)そこまで行くと何だかなあ。一体誰が付けた?まあ「ライジング」だから、普通に虎徹が再起するとかそういうことなのかなと思うけど‥‥?(ちなみにダークナイトの原題の「Rises」と邦訳の「Rising」は意味が違うらしいよ)