そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

カンブリア宮殿「オタクを超えた精巧さ!大英博物館も認める技術集団 海洋堂社長 宮脇修一氏」

http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20120927.html
 
立体造形物にはそこまで興味ないんだけど、自分が好きなモノの立体物が出来が良ければメチャうれしいし金も出そうってもんだよね、ってレベルのオタクですが(笑)
海洋堂は、オタクなので名前だけならチョコエッグブームより前から知ってたけど、実態は初めて知ったよ。すげーな、オタク集団w
その、「よく出来ている」というのはとても価値があることで、たいして好きでないものでも「よく出来てるから欲しい」と思うのは自分でもたまにはあるんだけど、根本的にそんなに立体物に興味ないのは「よく出来てたからといって何だというんだ?」って気持ちもちょっとあるからなんだよね。
実際番組見てても「精巧だ」とか「よく出来ている」ってだけなら、たぶんそういう職人さんは全国で何百人かいるっていってたし、世界中でも相当いると思うけど、海洋堂がスゴいのはその手間と時間のかかる立体造形物を実現する理由としての「発想」じゃないかと思った。そこが海洋堂がすごいと言われるとこなんだろうなあ。なるほど。
社長のインタ聞いてても、そもそもチョコエッグの中身が絶滅動物だのリアルな動物フィギュアだってのはマーケティングじゃなくてやりたいからやったって話だし、やりたいことをやっていいといって職人さんたちを囲ってるその会社の経営方針がスゴいって話だよね。この番組的にはそういう話だよね。
ああそうかと気がついたのは竹谷隆之氏の「走る仏像」のフィギュアの話だったんだけど(笑)
仏像が走ったから何なんだ?と思ったんだけど、「昔からある仏像のポーズが決まっててつまらない」ってとこからくる発想。そこで走らせるというか、いろんなポーズを取らせることが出来るというその発想がスゴいんだなと。(オレもリボルテックは持ってるけど、ほんとによく動く)
その発想ってとこは、アニメ作品のシーン再現ジオラマもそうだけど。村上龍先生が単なる再現じゃなく独自の解釈が入ってるからそれはアートなんだみたいなこと言ってたけど、まさにそれ。

昔からよく絵師にしても彫師にしても昔の人って一生それだけをやって食ってるわけで、パトロンがいて生活することに困らなかったら自分の好きなことだけをやるってのは、今みたいにいろんな誘惑ややらなきゃいけない決まりごとが少なかったあの時代だから出来てたんだろうなーと(ある意味幸せな時代)思うことがあるんだけど、まさにそういう世界が現代にもそこ(海洋堂)にあるじゃない!っていう驚きというか(笑)
だってまさに趣味が高じた仕事で、一日中会社で好きなモノ作ってて家には寝に帰るだけ、しかも国内トップクラスの「職人」だよねw
いやー、他の職業でも職人やフリーのクリエイターってそんなもんだろうけど、海洋堂のこの紹介のされかたは、なんかそういう昔の「それしかない」職人=芸術家のそれを彷彿させる感じ。いろんな意味でスゴいw
あとちょっと不思議に思ったのは、動物やアニメなどの「動くもの」の一瞬を切り取るならわかるんだけど、土偶太陽の塔、アート作品や古代造形物の完全再現フィギュアってのはどういう位置づけなんだろう。単に大きいものを小さくするってだけでなく、そこに独自の省略の美があるからいいってことなのかなあ?
ともあれ、よく出来た立体物って、なんか感動するってのは確か。
興味ないと言いながらうちにもそれなり立体物はあるんだけど、造形師の名前が入ってないものが多いんだよね。やっぱりそういうとこで個人の名前を前に出すってのは大事じゃないかなあと思う。なんだかんだって、立体物って細かいとこで好みが出てくるから、指名買い多いしねえ。無名のものでもなんかものすごく良い!ってものはよくあるし、そういう時に誰が作ったのかわからないってのは残念なことだよね。
高知の海洋堂四万十館が出てたけど一度行ってみたいなあ。海洋堂の何かがあるってのはこないだ高知のアンテナショップに行った時に知ったんだけど、社長が元々あっちの人だったんだねー。
公式の動画配信にインタビューあり→http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/dogatch/
TVより長いよ。