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仮面ライダーウィザード#9「ドラゴンの叫び」

東映 http://www.toei.co.jp/tv/wizard/ テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/wizard/
脚本:香村純子 監督:中澤祥次郎
『わかっていなぁ、ドラゴン。お前の力も、俺の希望だ』
 
面白かったー!普通にわかりやすく面白いライダーなんて何年ぶりだろうね(笑)
洋樹くんは絶望しなかったしアンダーワールドに入ることもなかったし、あんまりあの家族の具体的な事情にも突っ込んでないけどそれについてのディテールはちゃんと入ってるし、お父さんに対するガッカリな気持ちよりも、子供からしたらそのお父さんとお母さんがいなくなったときに自分がどう思うかってことのほうが大切なんだよね。
むしろ細かい事情は見てる子供たちそれぞれで置き換え可能だということを考えると、話自体はこれでいいのかもしれん。別にコレじゃないナッカーザワンロボでなくてもいいのかもしれんw
もちろん晴人のキャラと過去を描くのが目的にしても、各話単位でこういう展開をする作劇は今までの平成ライダーにはなかったように思うなあ。ますます今後の香村脚本に期待ですよ。毎回だとちょっとキツそうだし、通常はもっとストレートはお話でもいいんだけど。
 
コヨミが新しい魔宝石を嫌な感じがするといった理由はそれがドラゴンを呼び出すからで、晴人のアンダーワールドにいるドラゴンは、というかドラゴン=ファントムを使うと絶望に近づくからだと。
というか、ドラゴンさん喋るの?いやこんなに喋るのは今回だけかもしれんけど、普通に意思の疎通ができることにビックリ。しかも立場的にも今はちょうど中立ってこと?ファントムの意思ってどうなってんだろう。
そしてその「絶望に近づく」ってのは比喩的な意味なのか、物理的・精神的な意味でなのかどっちなんだと思ったけど、ゲートが絶望したらアンダーワールドにファントムが現れ本人を食い殺して表に出てくる=死 というのなら、ファントムは「絶望という力」ってことなのかな。絶望の強さというか。
とにかくそれが物理的な力として使えるなら、絶望と希望は表裏一体のものってことなのかなと思うけど、力を使うことにちゃんと枷があるのはいいね。
今までのライダーではわりと無自覚に使って最後のほうでその危険性が指摘されれドラマを盛り上げることが多かったけど、最初から魔法使いとしての力を使うことは、どういう状態になるかはともかくリスクがあるって明言しちゃうのも初めてかなあ?
あと通常でも魔力が切れたら戦うどころか生命活動自体ヤバいって意味では、魔法使いは常にリスクがあるよなあ。今回は凛子ちゃんがいたから良かったけど。凛子ちゃん、役に立つなあ!
 
んでその絶望の力が強くてもその力を希望を見出すために使うなら力は力で、晴人のアンダーワールドでのあの時をドラゴンが絶望の時だと言ったけど晴人にとっては同時に希望になった時でもあるから、やっぱり絶望と希望は裏表、それよりはもっと影と光くらいかな。
そして晴人自身はその絶望を克服したわけではなく、自分の目の前から誰かがいなくなるのが怖いと言ってた通り、その恐怖を一番知ってるからそうさせないという思いが強いっていうことなんだよなあ。主人公が最初に心の弱さを見せるのも画期的?w
そう思うといつも晴人が飄々としつつも心の中には常に怖さを抱えてて、だからこそゲートの人達に向かってあれほど強く「俺が最後の希望だ」といえること、絶望=死で、それが何よりも怖いから絶対そうさせないという意思に繋がってるって思うとものすごく納得。話の設定として今回は本当によく出来てるかも。そしてやっぱりライダーとしては今までにないキャラ造形かも。
そういや未だにライダーとはいってなくてあくまで「魔法使い」なんだけど、最後までそうなのかなあ。タイトルはともかく番組的に劇中で「仮面ライダー」を使わない理由は何だろ?まさか将来的ななんかの布石?w
 
中立な立場のドラゴンが、晴人に「面白いから試しに力を貸してやろう」といってパワーアップしたのが、フレイムドラゴンフォーム。
一度で上手くいかなくてエラーを繰り返し、晴人の悲痛な叫びとともにアンダーワールドで過去の出来事を見せつつ、内なるドラゴンと対話して力を借りるという手順はかなり燃えた! (*゚∀゚)=3 ムッハー 子供の気持ちでマジ使えるの?とハラハラしたし、そこでちゃんと手順を見せることはドラマ的にも大切だよね。魔法には手順が大事だよな!
いやまあ実際デザイン的には顔が赤い宝石だから上着も赤(しかも明るい赤)なのはどうよと思ったけど、まあ何とか。
白い魔法使いは進化って言ったけど、こんなに早く!てことはまだ進化するのかな。別フォームでなく進化フォームというくくりならそれもちょっと面白そう。
そして見た目は微妙だけどむしろアクションはカッコよかった!
戦いっぷりもだけど、剣をコピーして二刀流にしたり、フェニックスの攻撃を背中で受けるとか、この2,3日どっかで見かけたけど福沢さんのマーベラスの背中受けアクションを見てカッコイイと思った高岩さんがやりたかったらしい‥‥って話で良かったんだっけ。超カッコイイ! (*゚∀゚)=3 ムッハー
今回はアクションそのものよりカメラワークが何か越しの遠景→ちょい引き気味のバストショット→武器アップで流れていくから、アクション自体が見やすかった。そうそう、中澤さんはこの流れを追っかけるのが上手いからアクションがわかりやすいんだと思う。ちゃんと動きの流れる方向にカットを振ってくれるし。
とにかく、いろんな意味でとても面白かった前後編だったー!毎回このレベルのものは見たいわぁw
唯一物足りなかったのは、チョーイイネ!スペシャルサイコー!のフィナーレがただ炎を吹き出すだけだったってことくらい。そのままキックすることを期待してたのに!それともそっちも回を追って進化するのかな?やっぱり最後はスカッとしたいじゃん?
あ、フェニックスさん、やられたと思ったら生きてたよ。まさかまんま不死鳥でフェニックスってことなのかなあ?思った以上に強いぞ?
てかフィナーレがキック撃破じゃなかったのはそのため?まあ退場しなくてよかったw
 
予告。
来週、ウィザードないってよー
国家安全局の木崎さん、しばらく出ないと思ってたらやっとですね!