そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

平清盛#46「頼朝挙兵」

http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/
脚本:藤本有紀 演出:柴田岳志
 
意気揚々と挙兵する気満々の伊豆の源氏の人々ですが、えっとー、源頼政宇梶剛士)が平家の側についてたのは、あの時明らかに源義朝さんが当てにならないと思ったからだよね?(苦笑)残った人々は適当な解釈をするもんだね。しかも頼朝本人は頼政が敵方に付いた時のことをまざまざと覚えてるから、頼政が頼朝に合流できなかったのはそう考えると良かったのかも?
頼政さんはちょい残念無念。以仁王柿澤勇人)も結局八条院に乗せられたってことなのかなあ、このドラマだとそう見えるけど。
というか何の準備も出来てないじゃん。しかもクーデターはバレたし。気の毒な感じで以仁王頼政、仲綱退場。仲綱は愛馬も返してもらえんかった。そしてどう見てもこのドラマだと宗盛がヒドイことしたバカ棟梁。もう少し賢くて清盛の理想くらいはわかってればもうちょっとは違ったのか?いやあの現状じゃどちらにしても誰もついていけんかったか。
そしてとにかくもう、今回の一番の見どころは松ケンの清盛の凄まじさ!清盛の狂老人っぷりがあまりにもすごくて、しかもあのラスト。マジで涙出た。松ケンスゲェよ‥‥てか松ケンならこれぐらいやってくれると思ってたよ!
ていうかさ、松ケンがスゴいのはともかく清盛と同い年のはずの久しぶりすぎる西行藤木直人)にいたっては全然老けて見えないよ!松ケン清盛と同じような老けメイクしてるはずなのに、あの西行の若々しさったらないよなあ(笑)目の輝きとか生き生きしてるよ?w 頼盛は弟ってもまだ若いからあれでいいのかな?
清盛はとにかくもう表情といい声といいあの振る舞い方といい、本物の老人ではないけどいかにもな老人すぎる。実際のところ歳上な盛国の上川隆也や忠清(藤本隆宏)より老人に見えるとは‥‥てか、清盛まだ60チョイくらいだよね?やたら老人すぎる気もw
どうでもいいけど清盛って、顔とかの雰囲気的には富野由悠季監督と同系統というか、似てね?
 
ストーリーの方は前回前々回から、同じ物を見てた仲間はいなくなり孤独に暗闇で自分の国づくりをしなければならない清盛が、いつの間にかその己の理想を外れてたという話か。外れてることに気がついてなかったというか?
しかも自分ではちゃんとやってるつもりで、遷都の理由もあるし、福原に新しい都を作ればなんとかなると思ってるそれが完全にひとりよがりで、貴族たちにも受けが悪く、ましてや民のためでもないというのがまったく自覚なくわからなくなってるけど、その狂人じみてることを周り(時忠とか)がいいように解釈しつつ、心ある人(盛国とか)は止めてくれないという暗闇地獄。
西行に昔のことを言われふとそれを思い出しはしても、もうすでに自分が何のために国づくりをしたかったのかもわからなくなってるくらいには狂ってるよな。これが昔言ってた面白き世の中かと言われても、「あれ、そうだったっけ‥‥?」という、ちょっとボケてるというか、あの自分のやりたいことしか見えてない感じというか、本当に年をとって権力を握るというのはこういうことなんだなあと思うと、切なくて悲しいね。そしてちゃんとそういう老人に見える松ケンの演技すごい。
しかも気に入らないからといって仏御前を討つように命じるとか、まさにかつて「もののけ」といわれた白河院と同じことをやってるし、ホント何やってるんだって感じ。何とかギリギリ盛国が気がついて止めてくれて良かったよ?あれやってたら本当に白河院と同じことになってたからなあ。
ここんとこ過去回想がやたら出てきて、見た目的にも言ってることも若き日の清盛との対比が激しいんだけど、その辺の描き方は今回このドラマの脚本の真骨頂ではないでしょうかね。
清盛が何もかも自分の思い通りにならないと思ってるということ自体、そもそも周囲の誰もが清盛が何をやりたいのかわかってないからだし、だからやろうと思ってたことは上手くいかず、やっと暗闇の中の自分に気がついただけでもいいのかな。まだ周囲に「助けてくれい‥‥」といえるだけマシなのか( ´Д`)
しかもそこに頼朝挙兵。これはもう清盛のやってることのどこが武士の世の国づくりなのかと言ってることも同然なわけで。こうやって世代交代するんだよなあ(しかし頼朝もまた…)と思うとやっぱり栄枯盛衰、感慨深し。
でもそれで清盛が正気に戻ったよ。というか頼朝ナレーションで挙兵のお陰で清盛が暗闇に落ちずにすんだとあとで聞いたのだーとか言われたらそうですかとしか‥‥(^_^;)いやそこで自分の挙兵を正当化か?w
しかし頼朝挙兵で武士の魂を取り戻したらしい(>頼朝談)清盛が宗剣を掻き抱いて泣き崩れるとか、本当にこの展開が凄まじすぎるよ。オラも泣けた(`;ω;´) しかもそこにアクアタルカス‥‥!燃える、盛り上がる!!(;゚∀゚)=3ムッハー なんかすごすぎる!
ただ西行にしろ盛国にしろ頼盛にしろ、あの場にいた人たちがあまりに事にあっけにとられてるようにしか思えなかったのは、そりゃそうだろうとしかw
悪役だろうがなんだろうがやっと清盛が主役になってきたので良し。このまま最終回まで‥‥!
頼朝が挙兵してやっと楽しくなってきたし! ( ゚∀゚)o彡°戦!戦!
 
前に何となくタルカスをググってたら音楽関係の解釈の話があって、なるほどと思ったとこ。
タルカスの音楽的ストーリーによると、つまりアクアタルカスはマンティコア(源氏)に追いやられたタルカス(平家)が再び立つという解釈だけど、この回では武士の魂を取り戻す清盛‥‥ってことですね。燃える! (*゚∀゚)=3 ムッハー