そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

小説 仮面ライダーカブト

http://kodomo.kodansha.co.jp/ehon/3148572.html

小説 仮面ライダーカブト (講談社キャラクター文庫)

小説 仮面ライダーカブト (講談社キャラクター文庫)

 
さすが米村さん、そうとう光速でものすごい電波な小説だった‥‥(笑)
240ページくらいの文庫本で、そのうち最後の50ページがDVD小説(DVD小説のライナーカードで連載してた米村さんの本編後の小説)の再録‥‥って、中どうなってんの?と思ったら、隕石が落ちた時の話(天道が14歳の時に渋谷で擬態両親とひよりに会った話)を導入として、最初の章=1,2話分からいきなり最終3話に飛んで(しかもその間半年)、最後に後日談としてそのDVD小説をくっつけるという荒業だった。構成的に隕石が先なのはともかく、本編の内容全てが合ったものとして描かれる最後3話分の補完小説は、前提として相当本編知ってないと‥‥って感じ?
なので当然サソードもドレイクも名前だけ、矢車さんと影山は最後に重要な役割あるからそこはキャラ説明にそれぞれ1ページ取ってちゃんと描かれてるけど、メチャクチャ端折ってるよ(笑)というかこれ、むしろDVD小説のための文庫化なのかな?
いやまあ、今回の企画でなにか新しいネタを〜と思ったわけでもないけど、大胆すぎる本編話の端折り方がすごくて、この本はディープなファン以外にはまったくオススメしないし、できないですw
ワケ分かんねーし謎めきすぎてる。そしてDVD小説は当時も内容的に意味不明過ぎる展開だったので‥‥(苦笑) *1
もちろん最終3話だけとはいっても小説らしく、それなりキャラの内面とか心情は描かれてる分は面白かった。
話としては意外ではないけど、ちゃんと文章化されて説明されてるのはありがたいよ。特に天道とか加賀美陸とかは。でも逆に、TV本編はそこんとこ全部捨てたんだなーと(苦笑)
たぶん小説版で大きく変わったのは、1話の天道とひよりが会った場所で「ハラジュク」という具体的地名が出たところで、ビストロ・サルがひょっとして原宿か青山のはずれ辺りじゃないかってことかな。んで天道の家もその辺りの住宅街じゃないかっていう‥‥そもそも天道(家も含めて)の描写で東京タワーが出てこないしね。
これだと「シブヤ」に思い入れがあるのは米村さんで、東京タワーというビジュアルをつけたのは石田監督たちって気はするけどどうなんだろ。まあ何となく東京タワー付近というよりは、隕石が落ちたのが渋谷だから舞台的にはその周辺の原宿青山エリアでの話のほうがセカイ系的なお話としては納得するんだけどw
まあそこら辺、本編は東京タワーのビジュアルイメージは強力だったからちょっと惜しいなあとは思った。そしたら最後も、せっかく小説なんだから東京タワーからネイティブ電波飛ばせたのになーw
しかし子供の頃のあのドロドロとした復讐心と殺意を偽妹ひとりの存在で持ち直す天道さんと、そこにロマンを見出す米村さんのセカイ系ボーイ・ミーツ・ガール気分はスバラシイですね!(ホメてる)
そういや結局小説でも、ガタックにやられた天道さんが、最後に瓦礫の下から助かって花持って現れたくだりの謎は明かされなかった…(と書いてるだけでもものすごい電波小説っぽい)いやしかし、天道が「スマートじゃない登場」と自覚してるというだけでオレはもう十分です(笑)
天道のセリフはほぼTVの通りというのも、米村さんは天道大好きだなーと思ったw ほかはちょこちょこ変わってるのに。そしてその天道さんのセリフが全部水嶋ヒロの声でちゃんと再生されるオレのダメ脳スバラシイ!(自画自賛w)
しかしDVD小説はなんでタイトル変えたのかな。「祭りのあと」より「世界の果てで君と出会う」のほうが中2っぽくてよかったのにw 加賀美は相変わらずどうしようもなくおバカで、読んでて泣けてくるよ‥‥(^_^;)ホントこの話、謎めきすぎてる‥‥w

*1:一応、米村さんの実体験を元にしてるんじゃないかという話だったようなw