そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

TOEI HERO NEXT 第3弾「恋する歯車 」

http://www.toeiheronext.jp/
監督:中西健二 脚本:池上純哉

 

【ストーリー】突然の事故で両親を失い自暴自棄の生活を送っていた大学院生の祐市(小澤亮太)は、ある夜、猛スピードの車に飛び込もうとする女を助ける。彼女の名前はリサ(黒川智花)。自殺の理由を口にしない謎めいたリサに、自らの境遇を重ね、急激に惹かれていく祐市。
そんな中、刑事の曽根(光石研)から得た両親の事故原因に不信を抱いた祐市は、自ら調査を始める。その途中で再会した幼なじみの琢馬(池田純矢)から、自身の出生について信じ難い事実を知らされる。
動き始めた祐市の運命の歯車は、明かされるリサの素性と衝撃の真実によってさらに狂っていく。嘘と裏切りにまみれた人生の果てに祐市が選んだ《革命》が、すべてを解き放つ――。

 
そういや第2弾の福士くんと吉澤くんのやつ見てないや。(いま気がついた)
感想はネタバレなのでご注意。
さくっと感想だけ書くつもりが、映画の不出来なところに突っ込んでたら思わず長くなっちゃったよ、スマンスマン。
てか、ぶっちゃけ長いよこの映画。この話ならせいぜい80分だよなあ。
話自体は別段飽きるわけでも退屈なわけでもないんだけど、始まって40分、第2章が終わっても主人公の祐市が何に巻き込まれてるのかさっぱりわからないってのはどうかと思う。つまらないってことじゃなく、何を視点に見ればいいのかわからなくてフラストレーションが溜まるんだよ。
さすがにそういうのは頭20分くらいでなんとなく概要くらいはわかるようにして欲しいかな。というか、まさか1時間46分もあるとは思ってなかったからってのもるんだけどさ。だから内容からしても長いんだって。これならもっと短く〜、というよりこの内容でこの尺じゃ中身なくて集中力が続きません。映像が見どころなわけでもないし。
しかも結局、事件自体が公安的な案件+警察の隠蔽体質を暴く〜な内容でしょ。この平成も25年にもなるってのに祐市が巻き込まれたのがサイバーテロでもなく宗教がらみでもなく、単なる学生運動もどきのガキのテロごっこってのはどうなんだ?
オレは一応昭和の人間なのでこういうネタはわからんでもないんだけど、この企画に対するファン層考えたら間違ってると思うなあ。大観衆がパニックになるような派手な場面があるわけでもないのにこの長さはしんどいよ。
 
あと画面汚い。汚いってか、昔ながらの映画屋さんでこの手のフィルムっぽい画面が好きだっていう人がいるのはわからんでもないし、公安的なネタだと考えるとこういう雰囲気にしたいのもわからなくはないけど、これもやっぱり「TOEI HERO NEXT」というレーベルで買うファン層考えてよって感じ。いやオレはレンタルだけどね。
みんなもっとキレイなオザリョが見たかったんじゃないかなあ。(それ関係なく小澤くんの吹き出物はとても気になったのに、なんでそっち側からばかり映すのかなあ)画面の拘りは拘りとしても、もう少しメインの子たちをキレイに映す努力はしてほしいです。
はっきり言ってこういう汚い色味と平面的なライティング、ザラザラした質感の昭和のアングラ映画風の画面見るの苦痛なんだよ。そういう意味でもこの長さはとてもキツかった。(まだ言う)
映画としては第1弾より全然ちゃんとした映画なんだけど、話は正直ビミョー。
 
公安的案件なテロネタや、リサの事件が伏線で最後の黒幕に繋がるわけでもなく単にお話的に利用されてただけとか、どう考えても光石研がアヤシイってのはともかく、今どきそういう筋立てはないだろよっていうね。
祐市がリンチで殺された学生の子供だったのはともかく、そレを引き取った育ての親を信じるかどうかっていう葛藤もないし、そこから真相に向かうって話でもないし、最後の黒幕はイマイチよくわかんないけど元警察官僚の本田博太郎ってのも説明なさすぎるのと、リサの事件との関連を考えてもキャラの立ち位置が微妙すぎる。なんで琢馬が祐市の秘密を知って、そういう活動をしてたのかってのも何の説明もないしな。
しかもそういう話なら、そもそも祐市の父親ってリンチ事件隠蔽のあと警察辞めたって言ってもあれ、監視されてるってことだよね、25年間。祐市の家の監視カメラって、昨日今日じゃなく25年間ずっとってことじゃないの?それをいきなり両親殺すってのも無茶すぎる。だってそういう意味で殺すなら3人いっぺんに殺さないとダメじゃん。というか最終的に殺すくらいならさっさと片付けとけよって話だし。祐市だけ残す→結局殺すってのも意味分かんない。というか光石研たちのやってることがよくわからない。公安なら公安ってはっきりいえ。
そして祐市=榎本零を琢馬たちが担ぎ出す根拠もよくわからんし。まああいつらの活動自体はお遊びテロでしかないし、イマドキ風にネット絡めてる割にネット上の野次馬描写(兄ちゃんねる?)が少なかったのは残念。尺はあるはずなのになあ。
まあそんなこんなでちょっと脚本的に無駄が多くて長い、その割に必要な情報がちょい少ない、ラブ・サスペンスと言いながらどこら辺をサスペンスと見ればいいのかもちょいわかりづらい、そして祐市とリサの悲恋話にするには押しが足りない‥‥ってとこかなあ。何がやりたいのかはわかるけど、メインの二人のキャラとその周辺関係を整理してないから分かりづらくてゴチャゴチャしてるんだと思うなあ。
ただまあ、豪快なゴーカイレッド・マベちゃんであるところの小澤くんにまったく逆のナイーブな役をやらせるってのは良かったんだけど、もう少しキャラを掘り下げてても良かったように思うよ。こういう話だからこそ、今の彼がそうであることのその25年間をちゃんと背負ってるようなキャラなら真実を知った時の衝撃にも共感できたと思うんだよね。
まあ小澤くんって、オレはマーベラスのキャラは好きなんだけどそこら辺、上手いかと言ったらそんなでもないと思うんで、まあこんなもんかなとは思ったけど、むしろ監督がちゃんと演出してやれと。でも最後のほう、撃たれてからとかは良かった。(てかほんとに最後やんw)
ゴーカイジャーの時もマベちゃんのイメージ崩したくなくてあんまりインタとか見てなくて、チラ見程度では本人はわりとのんびりおとなしめな印象があるんだけど、非日常な役のほうが上手くハマるのかもなあ。こういう祐市みたいな役って意外と難しいって(^_^;)
あと黒川智花は上手いんだけど、いかんせん今ビジュアルが微妙すぎるのが‥‥ (´△`) そして二人のキスシーンはあれ、あんなに濃厚である必要はあるのかな?(苦笑)
しかもこれ特オタ女子対象の企画だよね?明らかなAVとかVシネ系でもないのにDキスのシーンを延々と入れるというのはいかがなものかと思うよ?舌絡めなくていいから(^_^;)
琢馬の池田くんは相変わらずカワイかったしキレててよかった!いいね彼は! (*´∀`)=3
まあキャスティングが良いわりに、ちょっとばかりいろいろ残念な映画でした。とにかく長い!
 

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