そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

Woman #10〜11(終)

http://www.ntv.co.jp/woman2013/
脚本:坂元裕二 演出:相沢淳・水田伸生
 
なんかこのドラマ見てると子供いなくてスイマセン、命をつながなくてスイマセンって気分になってくるよ?(^_^;)
それはともかくとしても、子供に全然興味ないオレでもあのグニャグニャした4歳児の陸くんは可愛いなあ〜(*´∀`*)と思った。3〜4歳のあの時期だけだよね、ああいう風にまとわりついてきて可愛いのはw(お母さんからしたらいつだって可愛いんだろうけど)ちょっと犬とか猫みたいな可愛さ。
お話としては、とにかく小春ちゃんがお母さんを赦すことが出来てよかった。本当によかった(´;ω;`)
まあドラマ的にどう収まるかといったらそりゃ栞ちゃんの骨髄が適合しないと収まらないだろうとは思ってたけど、それで償いになるかといったらならないとは思うんだよね。そういうことで赦してくれっていうのも違うと思うし。
でも結局紗千さんと小春が親子として分かり合えた、というか小春が紗千さんを赦すことが出来たみたいに、相手の気持が分かることでもういいかな‥‥と思えることはあるんだろうし、それは他人よりももしかしたら血の繋がりがあったりする関係のほうがややこしくこじれるんじゃないかなあと、ここまで見てきて思ってたんだよ。他人なら切っちゃえばいいだけだし。
なので「それでも、生きていく」の時は他人を赦せるかどうかって話だったけど(かなり大雑把ないいようですが)、そういう意味ではもっと難しいことをやろうとしたのかなって気はする。そしてそれは上手くいったと思う。坂元裕二の脚本もすごいけど演出もすごかった。
派手なシーンじゃないけど感情や状況をBGMで説明しない、ワンカット長回しで話し続けるだけのシーンが結構良くてほんと泣けた。台所の何気ない会話やエアあやとり、自分にちゃんと説明してくれなかったと怒る子供に自分の気持を説明するとか、ちゃんと見てないといけない気持ちにさせるよな、そういうのがドラマだよなあと思って見てたけど、最終回の小春と紗千さんがワインを飲みながら他愛もない話をするように過去の記憶を埋めていくとこなんかはもう何を見ているのかわからないくらいだったw
これはドラマなんだろか、いや明らかにセリフ回しも演技もドラマなんだけど、なんか他所んちにおじゃまして家族でグダグダしてるとこに居合わせちゃったみたいな感じというか。「最高の離婚」の瑛太真木よう子の居酒屋でのドキュメンタリーっぽい覗き見シーンとはまた違ったリアリティというか。

てかついうっかりまた細かいことまで書きそうになってるけど、とにかく普通に考えたらこの小春の人生は相当酷い話なのにあんまりそう見えない明るさがあって、それは小春の満島ひかりが一見か弱そうだけど実際は何しても折れなさそうな強さが見えるからってのもあるし、その小春が自分らのことをたいして不幸だとも思わず丁寧に生きてることが一番大きいと思うんだよね。そういうのってやっぱり応援したくなるし。本人の気持ちの生き様の問題というか。
あと田中裕子の紗千さんの罪悪感から露悪的に振る舞うとこ、二階堂ふみの神経質そうなところが小林薫ののほほんとした雰囲気や「なまけものさん」というネーミングの間抜けさや暖かさで緩和されてたりしてたとこかな。なまけものさんはほんとにホッとする(笑)そのくせぼんやりしてるわけでもないしね。
あとまあ死んだ旦那が小栗旬ってのは、実は最初は浮いてるなあと思ってたけど、ああいうある意味リアリティが過剰な人たちの中でなんとなくいい感じに抜け感というか、もういない人ということもあってその現実感のなさにオグリンの微妙な浮きっぷりが相まって、却ってとても良かったと思う。オグリンって田中裕子や満島ひかりと比べるとわりと考えて演技してますってわかるタイプじゃん。本気芝居の人たちばかりだから、オグリンの回想シーンが思った以上にあると息抜きになるのと、根が明るい雰囲気だから新さんの子供の頃のヒドいエピソードが全然悲惨に見えなかったりするのもよかったというか。
陸くんはともかく望海ちゃんの子がしっかりしすぎてて、ああドラマだなーと思うのと似たような感覚かも。陸くんはどこまで本気でやってるのかわかんないけど、最後の方はもう素なのかと思ったくらいwwwwでも可愛いから全然OKw
もちろん全体に画面が美しいからってのもあるんだけど、見てるこっちの心に負担がかからない上手いドラマだなあとは思う。
小春の病気が良くなって、(その経過を望海ちゃんの絵日記で見せるとこもよかったし)みんな幸せに生きていけそうでほんとうによかったと思った。面白かったというより安心したって感じでした(笑)
 

追記(9/16)

こないだから別立てで書こうと思ってたけどそんな余裕ないっぽいんで追記で。
最終回視聴率も16.7%だったようでよかったよ。

大したことじゃないけど同枠・同じ坂元脚本の「Mother」が2回めでリタイヤだったんで、最初はこれもどうかなと思って見てたんですが、こっちは大丈夫だった。
まあ主演が満島ひかりなのも大きかったけど。(そして本気で田中裕子の紗千さんに怒ってたw)
子供を持つ「母」の話を描きつつもタイトルが「Woman」だったのは、小春が子供たちの母というよりも母であり娘であり、それ以前に子供がいて仕事をしているひとりの「女性」だというふうに描かれてたからかなと。母親というバイアスの入った物語には共感しづらいけど、一人の女性としてならいろいろわかるし共感出来るというか。子供のいる親の大変さを描きつつも、それが他人からはどう見えるのかということを常に画面の中で見せてきたからかなと。
だから小春は母親として死ねない、子供たちを何とかしなきゃと思って行動してたけど、実際はわりと一人の女性として守るものが親兄弟も含めた「家族」だってことで生きていかなきゃという決意の強さだったかなと思うのよ。
そういう世代の繋がりがあっての「命を繋いでいく」ってことだったと思うし、母→子供ってだけじゃないんだよね‥‥と思った。(だからスイマセンって気分になるのよw)