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仮面ライダーウィザード#51「最後の希望」

東映 http://www.toei.co.jp/tv/wizard/ テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/wizard/
脚本:きだつよし 監督:中澤祥次郎
『違う‥‥これは、俺の最後の希望だ!』
 
実質的に最終回‥‥だよね。
最終回は案の定やっぱり何がなにやら。いやこの最終回だけ見たらとてもいい最終回に見えたんだけどね。(一応見返した)
そして最後に晴人がコヨミの希望を叶えるべくバイクで旅に出る‥‥というのはとても「仮面ライダー」らしかった。魔法使いじゃなく仮面ライダー。まあ弦太朗に仮面ライダーと言われて「何それ?」って言ってた晴人はこれでやっと「仮面ライダー」になったのかもね
ずっと他人の絶望を希望に変えるべく戦って来た魔法使いの晴人が、最後の最後で自分の希望を叶えるために戦って勝利したというのは感動的だった。最後までアクションカッコ良かったし、最後の最後で賢者の石を抜き取りつつだけど初めてパンチを放つのも。(ちゃんと指輪壊れてるし)
でも要はそこまでの「過程」の問題だよね。
結局笛木が何者だったのか、なぜこんな死んだ人間を生き返らせるという大それた魔法を使うことが出来たのかってのは謎のまま、コヨミは賢者の石を抜き取られて消滅。その賢者の石がなんだったのか、コヨミの心だったのかそれとも魔力の塊だったのか、そもそもコヨミに埋め込まれたものなのか生み出したものなのかも謎のまま。できればこういう肝になるアイテムはちゃんと定義付けをして欲しいところです。本当になんでこれでいいと思ったんだ???
賢者の石はコヨミを生かしておくための魔力の塊?コヨミの心の結晶?何だったの?
それがはっきりしてたら、晴人が「コヨミを救う」って言っても、凛子ちゃんや瞬平もまさか晴人一人でサバトを起こすのかも?だなんて思わないよなあ。だってコヨミはもう死んでるんだから。
死んでるけどそのコヨミという存在(あくまでも面影堂で暮らしてたコヨミ)の意志の塊が賢者の石だってことなら、奪われた賢者の石を取り戻さなければいならない、グレムリンの自分勝手(ってのとも違うか、彼はこんなこと望んでなかったんだから)な望みを叶えるために使わせないってのも分かるんだけどねー。細かいとこで詰めが甘すぎるよね。そこは普通にやっても泣けるとこじゃないのかなあ。てかそこが一番盛り上がるとこじゃないのかなあ。
まあよく考えたらコヨミの心が晴人の希望だっていうのも、本当のところ意味分かんないんだけど。それで晴人は救われたってこと?何から?
 
そしてラスボスがグレムリンて事になったけど、ファントムである彼がいう「君と僕は同じ」は違うと思うの。
同じように笛木にたまたま生み出されたけど、少なくとも魔法使いは人間だよね。ファントムは人間じゃないし。だから心の中の魔力=ファントムがどこからきた何者なのかってのも本当はちゃんと定義して欲しかったと思うんだよね。だってあいつら元の人間と別人格でしょ?何だったの?ソラがグレムリンより滝川空でいたかった、笛木がワイズマン=カーバンクルだったけど人間の心を保ってたのはなぜ?
そして誰も、晴人すらも突っ込まなかったけど、ソラが元の人間の滝川空に戻りたいという希望は、当然それは分かる。だって彼は望んでファントムになったわけじゃないんだし。だから分かるんだけど、人間になってもこの人ただのシリアルキラーだから生かしとくのはマズイよね。
晴人が『人の心をなくしたお前は、人じゃないだろ?』ってのは、ファントムだからってことじゃなく、彼が何人も殺してる快楽殺人者だってことを言うべきだよね。ソラはファントムになる以前からとっくに人じゃないよね。
そしてそこはもちろんちゃんと人間の法律で裁けとは思うけど、そのために刑事である凛子ちゃんや木崎さんがいるんじゃないかしら。晴人に彼らを裁く権利がないというのなら視聴者が見てわかるような相応の報いは受けるべきだと思うんだよ、子供向けの番組としては。
何もお咎め無しで普通の敵のように倒して終わりっておかしいよ。というかそれで言ったらファントム自体も犠牲者であるから本来「敵」じゃなかったんだよな。本人とは別人格だというファントムは何なんだってのと、彼らを犠牲にした笛木の罪はもっときっちり追求して責任取らせるべきだったよな。
せめてちゃんと救われるべき何かが欲しかったよ。というか晴人が救うべきだったんじゃないかなあ。だって絶望して死んでいった人たちだったんだよ、ファントムの元の人たちは。そこは魔法を使おうよ。グレムリンを倒して終わりじゃなく、コヨミだけじゃなく絶望の中で死んでいった人たちを救って終わろうよ。

最終決戦前にグールが大量発生して人々を無差別に襲って‥‥ってのも、グレムリン的には「死んだら人間、ファントムになればゲート」って笛木と同じことやってるんだけど、つくづくどうして笛木を裁かなかったのかと。いや断罪するだけでいいんだよ。笛木にお前の罪を数えさせるべきだったんだよ。
そういうとこすっ飛ばしてるから、なんかこのテンションにのれないんだよね。この回だけ見たら良い最終回に見えるけど、そこまで積み重ねしてきたこと・しなかったことがなあ。
あと番組的にどうも最近最終回の終末感がないなあと思わんでもない。龍騎や剣のようなもうどうにも逃げ場のないもうダメだ感が足りなさすぎ。演出の問題なんだろか?
それから仁藤が凛子ちゃんより瞬平の手をとって逃がそうとしたのは、一応彼は一般人だから?ちょっと誤解を招くw
あの状況で仁藤は主人公みたいにみんなを守って戦ってるけど(ちょーカッコイー!)、そこでなんで晴人が来てないのかと。晴人の戦うモチベーションはいつの間にかコヨミのためになりすぎてるよ。コヨミ消滅のショックを受ける前にみんなを守って戦って欲しかったです。
あとメイジの真由ちゃん、譲くん、山本さんね。
真由ちゃんは貰った力がどんな力であろうと誰かを助けるために使うという結論を出したし、すべてが終わった後も国安0課で女子高生魔法使いでやっていけることになってよかったヨカッタだよね。
山本さんみたいな「怖いけど家族を守るために」ってのが戦う理由としては一番わかり易いと思うけど、それなら普通はもっと重要キャラだよね。もう少し、真由ちゃんくらいには魔法使いとして選ばれるべきストーリーが欲しかったなあ。
それは譲くんもだけど、なぜ譲くんだったんだろう。子供キャラをメンツに入れたかったっていうならちゃんと譲くんの戦う理由が必要なわけで、でなきゃあえて子供を変身して戦わせることはないと思うんだよね。仁藤との組み合わせで考えただけって言われたらもうそれで納得するしかないけどさ(苦笑)
なんかこう、上手くないよなあ。キャラの描き方と造形が。つまり各人の戦う理由がほしいんだよ。
 
もう死んでしまってるコヨミの意思を尊重して…という晴人のやったこと自体は、ちょっとカブトの天道っぽいんだけど、これ、途中で晴人の戦う理由が「コヨミを救うため」にスライドした時点で物語としておかしいし、晴人のキャラとしてもぶれてるからやっぱりなんか納得出来ない。自分なりに何か納得できることを探そうとしたけど、最終回単体で見ればいい最終回だった‥‥くらいしか。
晴人ってこんな人じゃなかったと思うんだけどさー。なんでこうなった?
コヨミの賢者の石を取り戻したらホープの指輪になって、それをどこか遠くへ持っていく‥‥ってどこへ?滅びの山の火口?w 別に晴人が持っててもいいと思うんだけど。
というかホープの指輪使ったらどうなるの?グレムリンホープの指輪を使って倒すような相手じゃないから、それを使った魔法で今までファントムになった人たちのが救われるとかあってもよかったような。だってコヨミのためにみんな死んでいったんだよ?魔法で救われてもいいんじゃね?それと引き換えならこの終盤でコヨミが消滅する意味ってあると思うんだよ。死んだ子は死んだままだった…という、そういう苦い最終回でいいと思うんだよ。
てか晴人もさ、ドーナツ屋に寄るくらいなら仁藤たちや凛子ちゃん、面影堂のみんなを遠くから見守って去っていくって描写くらい欲しかった気がする。
そして仁藤は譲くんと土日限定でキマイラ探し?どう見ても家族のキャンプです(笑)そんなに他所んちの子連れ回していいのか?そして大学どうすんだ?
あとすっげえどうでもいいけど、まさかドーナツ屋の店長と店員って、一緒に住んでたりしないよね‥‥?(震え声で)
なんか最後まで突っ込まずにはいられない最終回だった。本当にもったいなかった。なんでこういう話だったんだろうなあ?途中ライブ感の問題かと思ったけどそういうの関係なしにもう単純にキャラやストーリーのツメが甘いのと深味が足りないのと、それなのに構成として最後までこじんまりとしか展開しなかったつまらなさと、いろんな意味でもったいなかった。
最初のほうこそ期待したけど1話の時から脚本はダメダメだって言ってたと思うんで、これもまた予想の範囲内だったってことか…晴人のキャラは良かっただけに本当に残念です。まあ良かったのは晴人とか仁藤や凛子ちゃんくらいだけで、瞬平は最初からキャラとして立ち位置なかったしコヨミも引っ張りすぎて意味不明なキャラに、後半はキャラ付けが無理やりすぎだし、立場上使えそうな木崎さんは放置だし、戦うためのストーリーのないポッと出のキャラが最後の戦いを担うという意味不明さはなんと評価したらいいのかわかりません。
晴人のキャラは良かっただけに本当に残念のひとことですよ。一応次回のスペシャルにかける(-_-;)
 
予告。
キタキタキター!ヽ(゚∀゚)ノ
會川さんと石田監督!會川さんが「石田監督と組むのは初めて」って言ってて、あれ、剣の39・40話は‥‥って思ったけど(それが巨匠の回だってのはすぐ出てくる)あの回だけ脚本が宮下さんだったんじゃん。てことはホントに一度も組んでなかった?ディケイドも?というちょっとした衝撃w
その次週の展開がディケイドワールドにしてもシュールすぎて何がなにやら。
田舎風の家の軒先にいるディケイドとオーズ(バイク付き)という絵面の珍妙さだけで期待せざるを得ないw 正直新番組の鎧武より来週再来週の方が楽しみすぎてハゲそうです! (*゚∀゚)=3 ムッハー
東映公式が今回のことを「最終回みたいな感じがしたかもしれない51話」っていうってどうなのよ?(苦笑)
ぶっちゃけ旅する晴人くんってのはそれだけでスゲー萌えるのでそれも楽しみすぎる。この最終回が晴人を旅立たせるためだけのシチュ作りだった‥‥でもいいよ。
マジで楽しみすぎる!