そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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神様のベレー帽〜手塚治虫のブラックジャック創作秘話〜

http://www.ktv.jp/beret/index.html
脚本:古家和尚 演出:三宅喜重 原作:宮崎克「ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜」
 
一応感想書いとく。
正直なんでこれをドラマにしたのかよくわかんないレベルのシロモノだった。何が言いたかったのかまったくさっぱり。
だって全然「ブラックジャックの」創作秘話じゃないじゃん。その誕生に立ち会ったっていうだけだよな。
ただまあ壁村編集長(佐藤浩市)はカッコイイってのと、手塚先生(草なぎ剛)はヒドすぎるってことか(苦笑)
原作は1巻だけ読んだことあるけど、こんな話じゃないもんな。新人のやる気ない女編集者・小田町咲良(大島優子)がタイムスリップって、どっからそんなネタに?あんま細かいことはスルーしてるにしても、全然ブラックジャックでなくてもいいってのもともかくとしても、主人公が手塚治虫を知らないという若い女性編集者なら彼女目線で手塚治虫がいかにすごくていかにその制作現場が酷かったのか、それを通してその情熱を描く‥‥って話だよなあ。だったら最低限の前提くらいは説明して欲しいような。普通にドラマとして最初のほうで、あの当時、手塚治虫がどんだけ人気があってなんで落ち目になったのかちゃんと説明して欲しいよ。あまりに脚本が酷いから誰かと思ったら古家さんって、ちょっと目を疑ったよ。
どうでもいいけど小田町のあのやる気のなさといったら‥‥できればああいうのには絶対当たりたくないというね。あいつホント酷い。

それは置いとくとして、その小田町が過去にタイムスリップ?それとも夢だったってこと?よくわかんないけど、時系列考えると夢っぽいなあ。
細かいけどBJ連載開始って1973年だよね。そこに立ち会ってて、そのあとのあの同窓会の話を確認したら、連載のかなり最後のほう、1979年の読み切りの分なんだよね。そしてアニメ制作(→「バンダーブック」)って1978年の夏の愛は地球を救うアニメのやつだから、順番も何もかもまったくめちゃくちゃ。最後のオチを見てああ夢だったのかーとわかるにしても、知ってる人はそこまでものすごく混乱するというかw(そんなどころじゃなかったからちゃんと見てなかったけど、TwitterのTLはどうもいろいろ非難の嵐だったっぽいなw)
せめて2時間ドラマでやるなら、壁村編集長の豪快なエピの裏付けをやるか、少なくとも手塚先生のヘンテコでオカシイエピソードや原稿に対する厳しさが自分にも他人に対してもどれくらい酷くて異常なことだったのかっていうのは小田町目線で伝えろよとは思う。その上で当時の編集部の豪快さ?と合わせて壁村編集長の作家の原稿取るためならムリも通すというカッコよさ、作家と編集が一体となってムチャクチャだけどその分素晴らしい作品を生み出していた‥‥っていう話が見たかったような。それで初めて「創作秘話」ってことになるんじゃないのかな?
まあそんな、突っ込むところもなんつーか中途半端な感じの微妙なドラマだった。ながらで流してみればそれなり面白いのかもしれないけど。そうとうビミョー。
手塚先生の漫画の描き方自体はあまりよく知らないので、あれでいいかどうかもよくわからん。でもまあきっと手塚先生はもっと手が早いような気はする。草なぎくんがどれくらい役作りしたのかはわかんないけど。というかあれでいいのかどうかもわかんないけど。
ほんと何が見せたいドラマなのかよくわかんなかったよ。タイムスリップ風の改変も全然いいと思えなかったし。こういうのやるからフジのドラマはダメだって言われるような、とてもダメな方のフジのドラマだったよ。