そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

劇場版 SPEC〜結(クローズ)〜 漸(ゼン)ノ篇

http://www.spec-movie.jp/index.html
監督:堤幸彦 脚本:西荻弓絵

 
結構期待して見に行ったんだけど、正直ストーリー的には途中ぶった斬りすぎて「え、ここで終わり?マジか?」と思った。ほぼ前ふりだけ。終わりの始まりといったとこ。
というか、番宣やTVスポットで流してた面白そうなとこほとんど後編じゃんかよー!詐欺だよー!(^_^;)
前編とはいえ、ニノマエはじめスペックホルダーが殆ど出てこなくて、ほぼ未詳や警察側のメンツで話回ってる状態。「天」の後日談的な感じってか冒頭からして天と同じだし。普通のドラマならこれをたぶん映画公開前スペシャルとして流してるレベル。
新しいスペックホルダーとの戦いはあるけどスペクタルなシーンもほぼないし、明らかになった謎は取りあえずバックボーンのことであってストーリー自体にはそんなに関係ないのかな。(たぶん)
尺稼ぎと回想シーンで増やしてるけど、これ前後編まとめてもたぶん3時間くらいかなあ。でも興行的都合で分ける…みたいな? せめてもう少し面白そうなところ入れてくれればよかったのに本当にきりがいいとこで終わりすぎて、しかもエンディングもないし(予告はある)見終わってあんまり印象に残ってないよ。
ただなんだかんだいっても本気出した堤監督のこういう映画での映像センスはスゲエカッチョイイ!(*´∀`) =3ムッハー
意味がどれくらいあるのかわかんないけど、いつものスカイツリー(TVでは東京タワー)から警視庁へ至るまでの空撮カットがやたらカッコイイ。そしてタイトルが出るのが始まって30分後くらいw
最後のあれ…は尺稼ぎだろうと思ったけど回想シーン抜いたら1時間ちょいじゃないかなあ(^_^;) 後編と一緒に見るくらいがいいかも。
小ネタは結構入ってるからそれなりおかしかったし面白かった。大画面でああいうことやるってのもスゲエ度胸だなあw
以下ちょっとだけネタバレその他。
 
 
今回の新スペックホルダー、香椎由宇の城旭斎浄海(ジョウキョクサイ ジョウカイ・まさにジョジョ)のジョジョ立ちとかコブラ的なサイコガン打ちとかイデオンとか(何が!?)あったけど、一番おかしかったネタはバナナ(笑)とりあえずいっけいさんのバナナ。バナナが一番ウケたw
明らかになったっぽいのはシンプルプランの真相と御前会議を仕切ってた人物が卑弥呼と言われる先人類(!)の生き残りでセカイの兄らしいとか、ニノマエのクローンを作ったのは浄海、つまりプロフェッサーJだとか(その割にあっさりやられたけど…?)、当麻の両親たちが殺されかけた理由がわけわからんパラレルワールド理論のせいだとか(というかこれに関わってるのが浄海なのにあっさり殺されたのか?)、そんなとこか。
そしてまさかの理由で吉川復活(笑)まあありか、さすがはフリーズドライwwww
あとはネタバレだけど、とうとう野々村係長がお亡くなりに…(´;ω;`) 当麻たちにこの世界を救うことの意味を体を張って教えて逝ったよ。最後までカッコよかった。まさに「心臓が息の根を止めるまで」…だよ。
ところで引継書を出すときに野々村さんのベストの胸に五七の桐紋がわざとらしくチラ見せされたのは…?前からあったっけ、最後だから立場をはっきりさせたってことなのかな。
ということは未詳が、というより野々村さんが直接御前会議と繋がってるってことなのかな。
んでCIRO(内閣情報調査室)の宮野は実は某アジアの大国のスパイだったってことか。こっちもお亡くなりに。宮野を殺したのは野々村さんを操ってたスペックホルダーってことで?
ところでこの状況で公安零課の津田助広が出てこなかったけど「天」で宗家含めて全滅したってことなのかな。あの津田が野々村さんの部下だってことを考えると、零課の盾の未祥はそもそも野々村さんがいること考えると実際は零課より御前会議に近いってことだったのかも。いや実際は誰からの指令で動いてるのかはまったくわかんないんだけどさ。ゴエティアといいシンプルプラン阻止といい。そういうネタはちょこちょこ補完されてる…けど、話には関係あるのかないのか。
まあそんなこんなで野々村さんの最後はともかく、霊安室でのお別れはちょっと尺稼ぎすぎて長かった。もう少しカットしてほしいなーと思いながら見てたらそこで終わりだったから「えっ」と思ったというか(^_^;)
ところで雅ちゃんはハワイで待ってるんだと思ったけど、なんでそこにいる?冒頭のすべてが終わった後で野々村係長からの手紙を読むシーンからしてもなんとなく矛盾してる気がするんだけど、そこは突っ込む必要はないのかしら?
セカイと白の女はポイントでしか出てこないけど、向井りーってああいうイロモノ的なキャラは向いてないから今回の役はなんか下手に見えるんだよなあ(^_^;)大島優子はいいとか悪いとかでなく別の意味でなんかコワイしw イメージとしては変なミスマッチ感があっていいかもね。
あと後編へのポイントとしては、当麻がスペックを使えなくなってることがどうなるのかってことか。あれなんなんだ?
本当に後編ですべての謎が(全部とは言わないけどある程度は)回収できるのか。
少なくとも人類の終末の話(ファティマの予言)と当麻の両親が殺された話、スペックホルダーと人類の戦いがどうなるのか、裏で動いていた秘密結社中の秘密結社、先人類の生き残り(御前様=卑弥呼?)云々ってのがどれくらい回収されるんだ?無理っぽい気もするけど(^_^;)
そんなわけでとりあえず後編待ち。本当にスカッと終わるのか否か。
なんか忘れてる気はするけどまあいいや。ニノマエ復活はよ!(当然だよな?)
 
2013/11/04追記。
パンフ読んだけど、堤監督と植田プロデューサーのコメントは重要!(それなり長い)
堤監督はハッタリもあるだろうけど映像面での布石や伏線のことも語ってるし、植田Pの話は「SPEC」という作品の本質と核心について相当喋ってる。あと本編でわかりにくかったスペックホルダーたちの動向や御前会議と卑弥呼についても説明してるから(なんで本編でそれを言ってくれないのか)後編見る前に読んどくことをおすすめします。マジで。あと津田はやっぱり死んでるっぽいな…
追記終了。
 
 
それとこないだ「天」見ててなんとなく思ったニノマエのスペック考察入れとく。
「零」でニノマエが言った自分のスペックの説明がまた変わってたから気になってたんだよね。てか毎回説明するたびに実態が明らかになっていってるけど、これってストーリーには関係はない…よねえ?その割に結構細かくしつこく説明してるんだけど。
ディオ様みたいなニノマエのスペック(時間を止める、正確には時間の流れが違う)を「零」でニノマエ本人が「意識の共同幻想を出入りする」って言っててなんじゃそりゃって思ったんだけど、TVシリーズで言ってた「双子のパラドックス」ってそういうことかーって思い至ったんだよね。
地球から離れていく宇宙船と地球では浦島効果で時間の進み方が違うことを双子のパラドックスだって話だけど(←かなりざっくり)、相対的な意味で、地球と宇宙船のどちらを起点とするかで時間が速く感じるか遅く感じるか変わる、その認識を扱うことが出来るのがニノマエのスペックってことなのかなあと。概念での話なので実際の法則云々じゃないってのはあると思うけど。
時間感知の認識を入れ替えているだけで本当に時間が止まってるわけじゃないから、起こっている事象、特に零の時の爆発の熱やナンシーの電気みたいな自然現象は影響されないんだろうってことは理解。だから双子のパラドックスはやぶさ内の時間経過を計算してた当麻にはその秘密がわかったんじゃないかと。
この考察が正しいとしてだけど、そんなことを考えてしまうSPECのスタッフがちょっと恐ろしいよw 人が持つ能力としてわけがわからんレベル(^_^;)