そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

日本テレビ開局60年特別舞台「真田十勇士」

http://www.ntv.co.jp/sanada60/

公演期間:2014年1月7日(火)〜2014年2月2日(日)※ 01/28 18:30〜
会場:青山劇場
脚本:マキノノゾミ 演出:堤幸彦
出演:中村勘九郎松坂桃李比嘉愛未福士誠治、中村 蒼、高橋光臣村井良大鈴木伸之、青木 健、駿河太郎石垣佑磨加藤和樹音尾琢真加藤雅也真矢みき ほか
語り:坂東三津五郎 映像出演:平幹二朗

真田十勇士は、なぜ出会い、なぜ大阪の陣へ突き進んでいったのか?
戦国乱世の最後を飾る「大坂の陣」を舞台に繰り広げられる熱き勇者たちの物語。
友情、恋愛、忠義、そして裏切り…、団結の九度山、怒涛の大坂城
佐助が仕掛け、才蔵が動き、十勇士が駆け巡る!その時、徳川方は?幸村は?淀殿は…?
歴史の新たな真実を描き出す平成版『真田十勇士』、
かつてない壮大なスケールで描く、スペクタクル時代劇の決定版、ついに登場!!
【 STORY 】
紀州(現在の和歌山県九度山、抜け忍びの猿飛佐助【中村勘九郎】は、真田幸村加藤雅也】と出会う。幸村は天下に知られる名将だが、関が原で西軍に与したため、九度山で隠遁生活を送っていた。ところが、実際の幸村は、芯には光るものがあるものの、無口で平凡な武将にしか見えない。幸村大活躍のエピソードは、「噂話に尾ひれが付いたものか、偶然が重なったに過ぎない」と言う。己の虚像と実像のギャップに悩み、名誉を保ったまま、命を落すことまで考える幸村。その話を聞いた佐助は俄然、目を輝かせた。
「オイラの嘘で、あんたを本物の立派な武将に仕立て上げてみせようじゃないか!」

 
去年の9月に見た中島かずき上川隆也の「真田十勇士」と比べると、向こうのほうが舞台的だけどストーリーはこっちのほうがオーソドックスな感じはする。いやスタンダードな「真田十勇士」自体よく知らないんだけど、こっちのほうが話はわかりやすかった。ただラストはよくわかんなかったんだけど独自解釈ってやつなのかな?
途中休憩20分入れても3時間半は結構長いよ。ストーリーも面白かったけどやっぱりちょっと長めかなあ、後半はちょっとダラダラっとしてた気がするし。
まあ話が冗長でも小ネタがいっぱい仕込んであるから退屈は全くしなくて面白いんだけどね。
ストーリーは「嘘も突き通せば真になる」を芯にして佐助の奮闘と十勇士の活躍を描いてるんだけど、ちょっと物語性が薄く感じられてそこまでの感動はなかったかなあ。
舞台装置は堤監督だからかビジュアル多めで演出もちょっと映画っぽいとこがあるかも。舞台の背景がCG映像だったり、シーンの繋ぎにもCGの城をぐるぐる回したり群衆が映像だったり。これは良くも悪くもかなあ。舞台自体が映像を上手くつかってるというより背景や流れを映像でわかりやすく見せてるってふうかな。最近流行りっぽいエンタメ風の演出ではないよ。
だから舞台ならではのダイナミックさはあまり感じなかった。アップがない映画っぽい感じというか、演出としては面白いとは思うけど若干面白みはないかなあ。
殺陣もひとりひとりの見せ場って感じじゃないしわりと集団でぞろぞろって感じで、そういう意味では舞台のお約束の演出じゃなかったね。
オモシロイと思ったのは初っ端にキャスト紹介が入ってるっていうね。あれは普段からあればいいなと思ってたんでキタ━(゚∀゚)━!と思ったw まあこれはメインキャラが多いせいもあり親切演出だと思う。ある意味突っ込みどころかw オレの席付近はお年寄り多かったんだけどどう思ったんだろ?w
その紹介ナレーションが三津五郎さんで、初っ端のキャスト紹介からかっ飛ばしてた。
メタネタ内輪ネタいっぱい、勘九郎の生まれまでおちょくる馴れ馴れしいナレーション(笑)加藤雅也の紹介でメンズノンノ創刊号の表紙を飾り…というと本人があれは阿部寛だと訂正したり、勘九郎がナレーションに突っ込んでくると「こっちは君が生まれた時から知ってるんだ」と返したり。(というかここでナレーションが三津五郎さんだってわかったというw)そして勘九郎の返しが「舞台復帰おめでとうございます」だった(笑)
 
堤監督の映像演出、説明映像をスクリーンに映したりそういうギャグ的な使い方もしてたんだけど、全体には単に映像は説明用で面白みはないなーと思ってたら、第二幕が始まってすぐの軍議のシーン、天守閣に集まった一同を回りこみ(背景を動かしながら舞台装置で回転させ)てるんだけど、集まった武将が喋るたびにその名前が背景にテロップ表示されて、舞台手前で佐助と才蔵が幸村に指示してるセリフも「(回想)」みたいな感じでテロップ化ってのがちょっとおかしくてジワジワきたよ。あれは演出ギャグとしてもちょっと新しかったw 普通なら俳優の顔アップを映せばいいところがそれが出来ないから名前のテロップ〜みたいな(笑)さすがの発想w
でもアクションシーンの背景でやたら映像を動かして切り替えたりするのはちょっとうるさかったかなあ。せっかく役者さんがアクションやってるのに目がそっちに行かないんだもん。
あと生身アクションとしては宙吊りをかなり多用してて(最初の時はワイヤーを外す黒子に突っ込み入れるとw)佐助、才蔵、火垂がかなり飛んでた。結構きれいに飛んでたと思う。あと回転もしてたし大変そうだった。比嘉愛未は最後の方で回転しててすごいと思ったら息切れしてるってのを突っ込まれるというギャグ?にされたりw(そういうネタも多かった)
ネタは結構スキあらば入れてくるって感じで、アドリブなのか台本にあるのかわかんないけど多かった(笑)
冒頭からして「倍返し」に始まり「じぇじぇじぇ」やら何やら佐助@勘九郎が全部言ってやったというくらい盛り込みまくりw
キャストネタでの弄りもトーリの口臭ガムネタやとか、ナウシカネタとかピロピロ飲みとか(だよね?)いろいろありすぎて覚えてないけど結構あった。加藤雅也が「顔がいいのはツラい」とか言ってもギャグだよギャグwww
あと一応俳優目当てなのでその辺のお目当てのざっくり感想を。
 
中村勘九郎@猿飛佐助…忙しないキャラのはずだけど動きが軽やかで優雅なのであんまりうるさくないし、主役は佐助だけどそこまで前に出てない感じで抑えめ?特にいうこともなくさすが主役です。歌舞伎的演技で場をもたせてて、全体に見てて楽しい。あとギャグの突っ込みかたがすごかった。早口すぎるwww
松坂桃李霧隠才蔵…思ったより良かったかも。ちょっと上手くなってる?というよりこの人って映像ものより「今この時」を見せる舞台のほうがいいのかもしれないね。シンケンの時から思ってるけどアクショそんなに得意じゃないよね、運動神経も微妙だし。でもポージングのタイミングとか決まってたし、吊りは安定してたからなんとなく見ててホッとしたw シリアスなのかギャグキャラなのかイマイチはっきりしなかったけど、まあ照れはないからあれでいいんだ思う(^_^;)
比嘉愛未@火垂…遠目に見ても可愛かった。初舞台らしいけど全然そうは見えないくらい声出てたし動きも見栄えも良かったと思う。舞台向いてるのかも。
福士誠治根津甚八豊臣秀頼甚八のポジション考えるとそこか?と思ったけど秀頼もやるなら納得。一人二役大変そうって思ってたけど最後に身代わりネタが入ってくるんでこれも納得。そしてそっくりと言われてまさかの「だって同じ人だから」という佐助のツッコミがwwww
中村蒼真田大助…蒼くんは初舞台の「カレーライフ」見た時も思ったけどやっぱりこの人は映像向けって気が。なんだろう、舞台だとあんまり映えないんだよなあ。この舞台では楽しそうにやってたんで舞台自体は問題ないと思うけど、舞台だとちょっと勿体ないって気が。
高橋光臣筧十蔵…え、オネエキャラ?とちょっと意表を突かれたw似合ってたからまたなんとも(笑)意外とああいう役がいけるってことですね。これはいいw あ、殺陣もしっかりしててさすがに動きが良かった。でもそのせいでオネエキャラというキャラ立てがちょっとあやふやに。どうも由利鎌之介が好きだったらしい。なんでそんな設定www
村井良大海野六郎…いつもの村井くんからしたらあまり目立ってない気が。まあこのメンツなら仕方ないかな、設定はあるけど特にキャラ立てがあるわけでもなさそうだったし。佐助にコナンくんって言われてたけどなんでやw確かに小さいけどw
加藤和樹@由利鎌之介…地道に舞台やってるせいか、キャラ的にはシリアスキャラだからそんなに目立ってなかったけどなんかわかんない安定感が。殺陣の得物は薙刀だったけど、とにかく動きにキレがあるしメッチャカッコよかった。もっと十臓@光臣と絡めばよかったのに!
石垣佑磨@仙九郎…彼もシリアスキャラで突っ込まれキャラw彼も舞台のほうが向いてる気がする。もう少し癖があってもいいけどね。
加藤雅也真田幸村…もちろんんモデルデビューの時からその後の経緯も知ってるけど、ずっと真面目でシリアスな人っていうイメージが合ったからこの静かにギャグを飛ばすキャラっていうのは意外というかなんというか、キャラの物腰も静かなだけにいい意味で面白キャラだった。というか彼ももう50だったのね…渋カッコイイ。
真矢みき淀殿…うーん一番イマイチというか、ドラマでは特に思ったことないんだけどなんかすごく下手に見えたのは気のせい?いやセリフのトーンとか抑揚とかがことごとく違和感。全体的に空気読まずに声張ってるというか、なんか悪い意味ですごく浮いてたような…なんで?とにかくものすごく素人っぽかった。なんで?
あとはまあ駿河太郎さんとかもいるけど鈴木伸之EXILEの人)青木健さんあたりはよく知らないので…音尾琢真(安定の悪役?w)は思ったよりいい役だったよ。でもあのレゲエ頭?は「モンキーパーマ」のオッティ・オットマンを思い出すよwww
後は奥田達士さんとか横山一敏さんとかもいたのは最後のエンドテロップで分かった。あ、スクリーンにツッコミ的に「(笑)」とか入ったり、休憩時間に「休憩 20分」とか、カウントダウンとか映したりしてていいね(笑)キャスト名の表示と紹介って普通の舞台でやればいいのに。あれ便利だよねえ?
それにしてもパンフ高すぎ。買おうかどうしようか迷って一応買ったけど。3000円って!しかも何で舞台のパンフはむやみにデカいんだよー。いや内容的にはわからんでもないけどさ。
 
ざっくりとしたポイントはここにまとまってる通りだった。