そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

花燃ゆ#3「ついてない男」

http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
脚本:大島里美 演出:渡邊良雄
 
若干視聴モチが下がってきてるよ。
次回の予告スポット見て納得はしたんだけど、これって吉田松陰の話じゃなく吉田松陰を見守る家族と彼の作った塾から巣立った若者たちが日本を作っていくさまを見るドラマってことよねえ。
確かに最初からそんな企画意図だった気はするし、だからこそのホームドラマであり学園モノであるんだけど、問題は視聴者がそれを見たいかどうかってことなんじゃね?たぶん視聴者は今の段階ではもっと吉田松陰その人のことを見たかったと思うのよ。
先を急ぐのはわからんでもないけど、東北旅行といい今回の黒船の一件といい、もう少し「どうしてそう思ってそんなことをしたのか」ってことは猫写して欲しいかも。
だって脱藩したあげく殿様に建白書を出したことであれだけ怒られてなんとか許されたにも関わらず、家族とその周囲に重大な迷惑をかけてまで国禁を犯すというその吉田松陰の人と成りがわからんのよ。お前がよくても家族はたまったもんじゃないだろよ。それを「天才だから」で済まされてもなぁ〜というか。
2〜3週あればそこんとこもう少し納得できるような話に出来なくないかなあ?その分塾の人たちの出番が遅れても別に気にならんし。
まあこのやってることのトンデモっぷりを見れば、なんとなく伊勢谷の吉田松陰ってのもしっくり来るようにはなった。じゃあどうして八重の桜の時に小栗旬であんな快活な寅次郎を見せたんだよって思うんだけど(^_^;)
視聴モチが下がるのは相変わらず文が可愛くないからってのもあるかなあ。女だてらに学問を学び、あんなピーキーチューンな兄貴に影響を受けたら普通のおなごとは違う人間になるのは当然だろうけど、どうもイマイチキャラがはっきりしないというか。
反面、肉食系女子の生き様を見せる姉の寿のほうはやたらギスギスしてて、伊之助の気持ちが家庭にない、というよりとにかく学問であり仕事が第一であるってのは気の毒だとは思うけど、あの当時にあそこまで嫁である自分を主張していいものなのかとも思うし。
かと思ったら子ができたから旦那様のことはもうどうでもいいって、共感も同情もできませんぜ?(というかあれだけ嫁スルーだったのにやることはやってたんだとびっくりした)史実は知らんがなんでこんなキャラにした? ('A`)

今回はとにかく久坂玄瑞東出昌大)が本格的に登場ってことで、文との出会いがメインだってのはわからんでもないけど、完全に寅次郎のエピソードがお座なりすぎてガッカリ。ちなみに1953年だから文が10歳で玄瑞が13歳か…子役でいいのに…
今後松下村塾でいろいろ語られるのかもしれないけど、黒船密航の失敗という大変な出来事が、起こった事実としてではなくなぜ彼はそんなことをしてしまったのかという思想や気持ちが描かれなかったのは大変に残念です。
ざっくりいうと長州というと幕末における過激テロリスト集団だと思われているけど、でも実体は国を憂うあまりの憂国の志士の暴走だとするなら、どうして明治以降の日本を背負って立つような若者たちがそんなピーキーな思想に向かってしまったのか、それは良かったのか悪かったのか(そのせいで優秀な人材が命を落としてるわけだし)その大元が吉田松陰という人物の教えだったとすれば、何がいけなかったのかを知りたいんだけどなあ。
話自体にはあまり期待できなくなってきたよ?
 
ところでせっかくサンリオと共同で番組公式マスコットキャラ「もゆるん」というカワイイキャラを設定してるのに、どうしても最後にどーもくんの女装コスを出さないと気がすまないのですね、NHKは(笑)