そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル

http://www.gundam-the-origin.net
監督:安彦良和(総監督)、今西隆志 脚本:隅沢克之 キャラクターデザイン:安彦良和、ことぶきつかさ
西村博之 原作:安彦良和

 
ガンダムは好きだけど実はこの原作は読んでません。目にしたことはあるけど記憶が無いくらい。
変なツッコミを回避するために軽く説明しときたいのでウザかったら以下3行くらい飛ばして。
もともとファーストガンダムは好きだし、Wや種以外はちゃんと見てるんだけど、別にガノタじゃないので安彦さんの「THE ORIGIN 」については特に興味なくって。
原作漫画を読んでない理由としては、もともとアニメーターやってた頃の安彦絵はとても好きなんだけど漫画専業になってからのあの険のある感じの尖った絵がどうも生理的に受け付けなくてそれで読んでなかったってのはあるのです。絵柄は好きだけど今の絵の雰囲気が苦手。以上。
 
まあそういうことなのですが、それよりともかく原作が14年前にしても今回のアニメのあまりの古さにちょっとビックリしたよ。
ちょうど今富野監督のGレコやってるから余計にそう思うんだけど、劇中の時代背景とか当時の設定とか抜きにしても(ちょっといじってはあると思うけど)、なんかいろんなことがすごく古くて2015年のアニメだとは思えなかったよ。Gレコどんだけ新しいんだって感じ?(笑)
ジオン公国の成り立ちや裏側、シャアの過去という点に関して、お話として面白かったかといえば別段面白くはなかったのよね。ジオン・ズム・ダイクンというキャラもこれだけじゃ説明不足だと思うし、元の話はあるんだから仕方ないにしても、なんというか切り口にまったく新鮮さがないというか。もちろんこの漫画自体がガンダムの安彦版アレンジで、ジオン側からもうちょっと詳しく描いたよっていうコンセプトなのは知ってるけど。
というか、ジオン公国ってのはああいう見てくれの軍事国家を自称してたからてっきり欧州的な先制国家を土台にしてるんだと思ってたけど、ジオンさん(なんて肩書付けていいかわかんないw)が思ったよりニューエイジ的な狂信者だったことにビックリしました。その思想からジオン公国ってものが出来たのねー。そりゃ宗教国家じゃね?
スペースノイドだのアースノイドだの人類の革新などなど、それなら確かにニュータイプ思想とか出てくるわけよねえ。あのお住いも何だか日本の古代神社建築様式なのが神秘思想かぶれというか(^_^;)それがなぜジオン共和国はヨーロッパ式なのか。ああニューエイジってそういうもんだっけ。
そんなジオンさんの息子のキャスバルが大人になったら人類の革新によりニュータイプになるって、何だか胸熱。お父さんは知らないまま死んじゃったけど。

まあそのへんからして、ちょっと安彦さんの思想が強く出過ぎてて若干苦手かなあという感もあり。
ジオンさんの死がどう考えても不慮の死だったけど、暗殺と言われたらそれも無きにしも…な感じとか、ザビ家とラル家の対立、ザビ家が台頭していく様や、連邦軍との関係や政治的駆け引きとかが60分だとちょっとわかりにくかったってのはあるけど、60分だと考えると逆に中身は濃かったというべきか。
まあ内容はいいや。
それよりこのアニメが古いなあと思ったのはメカ関連の3DCGが一昔前のクオリティであまりにも下手だったからだよ。
冒頭の艦隊戦のシーンのファーストカットからしてそりゃねえよっていうか。爆発の煙とか動かさないで引っ張るなってか、3DCGなのに全然それっぽく動いてないし、そのせいか妙に画面の構図やカメラワークも不自然だ。やたら引きで遠くでモビルスーツがガチャガチャ動いてて迫力ないし、アニメ的なうごきや構図の面白さがなくて、今西監督が演出してるとはとても思えないんですが何があった?比べちゃいかんが「クラッシャージョウ」的なクオリティを期待してたら肩透かしってな感じ。
キャラのシーンもギャグっぽいコミカルなとこを入れようとして妙にテンポが悪いしなあ。特にランバ・ラルさんはあんなキャラでいいのか?(苦笑)
まあ安彦さんの作風がそういう作風なのは知ってるんでそこは別にいいんだけど、ただ全体のバランスとしてコミカルなところが多すぎるし、それはバランスとしてあまりいいとは思えないかなと。うん、ランバ・ラルの猫のくだりは多分ああいう演出だと思ったけどね。狙いすぎw
あとまあキャスバルの声が田中真弓だったのはよくも悪くも。演技はともかく年齢考えたら田中真弓じゃないだろうと思ったけど、劇場出るときに聞こえてきたのは「クリリンがー」とか「ワンピースがー」で、そこはこだわるとこじゃないだろうに客層の問題なのかも?オレは単に他作品のイメージよりも幼すぎて合わないなあと思ったというか。次は4年後だから当然声は変わるのよね?もうちょっとそれっぽい声優さんがいいなあ。
作画自体はいかにも安彦さんの漫画が思い浮かぶような感じで、クオリティは高かったと思う。
ストーリー自体は面白くはなかったけど、原作読んでないし先の話は気になるから気が向いたら続きも見に行くかもしれない。今年の秋だっけ。長いなw
 
新宿ピカデリーのロビー。赤いザクの実寸模型かな?