そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

牙狼〈GARO〉-GOLDSTORM- 翔

http://garo-project.jp/GOLDSTORM/
監督・脚本:雨宮慶太

 
冴島鋼牙の最後の劇場版見てないし、その後のTVシリーズ「魔戒ノ花」も2話以降貯まっててまだ見てません (>_<)
なのでいろいろ世界観的に抜けがあるのはご容赦。魔戒ノ花はちゃんと見る気はある(アニメもな)
 
基本的には面白かった…んだけど、やっぱりいつもの雨宮テイストだなあーという感想。
見る前から残念だったのは流牙(栗山航)と莉杏(南里美希)の見た目が変わったことかなー。流牙は前のオールバックの方が好きだったんで、なんであの髪型変えたんだって思う。映画だけなら本人の髪型変えるのは難しくても、TVシリーズもあるんだから流牙は前のままの髪型にして欲しかった。もしかしてTVの井上正大のキャラと見た目がかぶるからか?それで流牙を普通のイケメンの優男風にしたのー?ちぇー。
莉杏も前の茶髪で巻き髪でギャルっぽいのに強いってのが良かったのにー。衣装も前のほうがセンス良かった (>_<) 今回は太ももと胸の谷間大サービスすぎだけど、これも前のストイックな露出少なめの衣装が良かったのにー。雨宮監督とはほんと趣味が合わないわー(´ε` )
というか闇照の莉杏はもう少し自立した、不二子ちゃんみたいなとこがあってそこが良かったのに、なんか雨宮莉杏はどうもうだうだ言ってはっきりしなくてキャラとしては全然カッコよくなくなっててそこもちょっと残念。
まあそれでもあの二人はカワイいけどな!莉杏可愛いよ(*´∀`) =3ムッハー
横山さんの演出とはまたちょっとだけテイストが違うから比べることは出来ないし、雨宮監督の魔戒ノ花を見てないのでどれくらいCGアクション周りが進化したのかは確認してないんだけど、相当すごい事にはなってた!すごいんだけど過剰にはなりすぎてないからあれだけアクションが多くてもそんなにお腹いっぱい感がないのがすごい。全部違う見どころがある感じ。
しょっぱなの酒場での流牙と莉杏のコンビアクションが一番凝ってたかなあ。ただ莉杏はいつの間にピストルズ(ミスタのスタンド@ジョジョ)使いになったんだ?とは思ったけどw
リュメと阿号のバトルはCG背景なのでちょっとゲームっぽすぎてオレは好きじゃないんだけど、リュメのあの衣装デザインといい頭の巻物といい、いいバトルだった。
最後の高速バトルアクションは、生身多め、アクションのためのアクションだったけどカッコイイから良しです。問題なしw あとトラック運ちゃん、松村?と思ったら確かに松村邦洋だった。なぜ?しかしあれ、ラインシティの一般市民からしたら大迷惑よねー。

ということで映像的にはともて満足だし面白かったんだけど、何がと言うとやっぱり脚本がねー。見終わって監督も脚本も雨宮監督だって知ったけど、やっぱり脚本が相当ビミョー。
基本的にアクションありきでお話自体はそのつなぎ程度だと思ってるし、アクションがすごいから別にいいやって気分ではあるんだけど、もう少し中身が欲しいなあ。
てか薄っぺらいとか繋ぎだとかいうよりも、これは脚本兼任監督のほとんどでいうことだけど、ストーリーを監督がわかってるからといって観客に説明しなくてもいいという話じゃないってことですよ。
それに加えてこの話、TVシリーズの前日譚だということもあり、オレはてっきり流牙の「守りし者」として更なる使命感を確認する話だと思ってずっと我慢強く待っていたんだけど、いつまでたってもそこには踏み込まず、結局いつもの雨宮テイストのヌルい話で終わったのはとてもガッカリ。
発端が人型魔道具・阿号(井坂俊哉)と双竜法師(柄本明)の夢の実現と約束だとしても、そのホラーのいない世界という法師との夢に魔道具である阿号が拘ったことで、夢を実現するためには人間を滅ぼさなければならないという結論に至ったことに対して、じゃあ人間であり守りし者・魔戒騎士である流牙たちがどうするかという話なのに、「俺たちの夢も同じだ」じゃないでしょーよ。
そりゃ阿号はホラーに乗っ取られたから倒さなきゃいけないにしても、それを「叶わぬ夢ね」とか「悲しすぎるな」じゃないと思うのよ。オレ正直言って「えー (゚Д゚)」って思ったよ?
だって阿号は人間じゃない(生き物でもない)から余計にそういう結論になっちゃったんであって、法師の夢を受け継いだ結果に対しても何も責任とってないし。
簡単にいえばそこは守りし者・魔戒騎士や魔戒法師たちが本当に守らなければいけないものは何か?って話じゃないのかなーと。完全に人間というものが不在。一応魔戒騎士も人間だろうに。
だからどんなクソ野郎な人間でも守らなきゃいけないっていう話があったんじゃないの?だから途中で莉杏はやる気なくして腐ってたんじゃないの?
そもそもオレ、「守りし者」ってのは「人間を」守りし者だと思ってたんだけど、間違ってないよね?
せっかく人間じゃない阿号という存在がいるのに肝心の守りし者の使命の目指すところに踏み込まず、ホラーのいない世界という夢は叶わないよね、悲しいなで終わらせちゃイカンと思うのよね。オレの言ってること間違ってる?そもそも雨宮監督がやりたかったのは、ホラーがいない世界を実現するためには人間を滅ぼせばいいっていう話じゃないから魔戒騎士たちがいるんだ…ってことじゃないの?1時間ちょっとの上映時間の中で、同じ様なことをセリフ変えながら言ってるだけで、全然話の本質のとこには触れないままだし。それと冴島鋼牙の時代のホラーは人間の欲望に根ざしてたからホラー根絶は無理だった話が、流牙の時代は単に人間に取り憑く魔獣ってことでいいのかな?眼前の敵が阿号なせいかそういう感じでしか描写されてなかったけど。
そういう意味でこの脚本に誰かちゃんとそういう突っ込みを入れる人がいなかったのか、そういう話じゃなかったのかってことで今度のTVシリーズもとても期待値ビミョー。だからいつも雨宮監督の話はヌルいんだよ。なのでオレは完全横山派です。
アクションカッコイイから誤魔化されちゃうし、まあいいかってなるけど、ホントは良くないです。細かいとこで言えばフリーマーケット会場のD.リンゴ(泉谷しげる)絡みのとこも、結局D.リンゴが何者なのかまったく説明されてないし、そもそも正体がわかってないのに流牙たちが信じちゃってるってことがおかしいと思うのね。どうせ彼らはTVシリーズにも出るんだろうけど、それで正体不明にしときたいというならそうにしても、信用に足る何かの描写は欲しいわけよ。魔戒法師から取り上げた古道具とか売ってるってことはどう考えても堅気じゃないし。
だから見ててすごくスッキリしなかった。そもそもあのLINEシティの市民たちはリュメ様のことを知っているのか、魔戒騎士やホラーのことを知ってるのかってとこもまったく描写がないのでモヤモヤ。闇照の時はホラーは知らなくても女神像とか街にあって市民がそれなり知ってるってのはちゃんとわかるんだけどさ。時代も世界観もボルシティとほとんど同じだろよ。
そしてかつての戦士(阿号)の姿のイラストとか、風化して復活した森の阿号と少女は何?また雨宮監督の少女趣味炸裂?わざわざEDロールの後でおまけに付ける意味がわからない。
 
あとやっぱりなんかね、雨宮監督だと男女関係描写がすごく幼稚になるというか、距離感が微妙というか、あの二人って一応恋人同士でいいんだよね?
鋼牙とカオルはあの奥手な中学生の感じでもあれはあれで良かったんだけど、流牙と莉杏って一回ちゃんとカップルとしてまとまってるんだから(しかも子供欲しいって言ってたのに!)、そういう描写がなくても二人バラバラで行動しててもそういう雰囲気は出して欲しいなー。とてもガッカリ。
さくっとすませるつもりが思ったより長くなってしまったけど、しかしここからの流れでTVシリーズはどう展開すんだろ。一応キリは良かったけど。てっきり鎧の浄化とかもう少し伏線的に引っ張るのかと思ってたよ。
ところで魔戒ノ花を見てないからあれだけど、あの人型魔導具、鋼牙の時代はまだせいぜい犬だったから双竜法師の時代ですらはるか昔という流牙の時代はやっぱりすごい未来ってことよね。その辺ボルシティ編でも特に言及なかったけどさ。ま、道外流牙のシリーズはそういうとこ込みで冴島鋼牙のシリーズより好きなんだけど。TVシリーズ、横山さんじゃないのは残念だけどまーくんも出るし楽しみにしてる!