そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

天使と悪魔 未解決事件匿名交渉課#5

http://www.tv-asahi.co.jp/tenshitoakuma/
脚本:徳永富彦 演出:片山修
 
今回も茶島さんはオマヌケでしかもビビリキャラだった。
ちょっとしたハイキング程度でヘロヘロとか(しかもキメキメの英国人的ハンタースタイル?)、怪奇現象的なものが怖いとか、暴力もNGって、使えねー(笑)
あとなんで外でパイプ吸う?シャーロック・ホームズにでもなったつもりのカッコつけ?え、だってあれってパイプにタバコ詰めなきゃいけないわけでしょ?吸ったあとも手入れしないとダメでしょ。明らかに携帯性悪いよね。車の中に一式持ち込んでるの?カッコつけのためだけにそこまでやるのか(^_^;)
どうも片山さんの演出だと茶島は優秀だけどよりお間抜け度が高くなりますね。切れ者なのにw
 
もともと事件が起こってるのは数年前の未解決事件をやってるにしても、今回は前回にもましてちょっと複雑なややこしいストーリー。どう見てもちらちらっと読み返せる小説のほうがいい内容。そして意外な結末。
以下ネタバレ注意。ただこのドラマ、ミステリーとしてちゃんと面白いので興味ある人は今からでもいいので金曜までの公式の無料配信を見るべき。途中までネタバレだけどオチは言わないでおくよ。でもうっかりわかるように書いてたらスマンw
 
6年前に起こった山でのパート主婦2人の殴打殺人事件と、更に1年後に起こった同じパート仲間の焼死事件。同じパート仲間が死んだ事件で手口も似てたのに同一犯の事件だと思わなかったってことで未解決に。
今回はとても面白かったので、見落としがないか伏線確認と、あと時系列がちょっとあやふやだったんで2回見返しました。
事件日時ははっきりしてるけどいちいちテロップとか出してないのは演出スタイルだと思うんで、確認としてせっかくだからメモっとく。

  • 2009年5月14日→あけび山でパート主婦2人の殺害事件。リサイクル店の二人のアリバイあり。
  • 2010年3月5日→捜査には関係ない事件現場の立ち番巡査が被害者のイヤリングを見つける。たまたま休憩中の笹本(夫)がそれを見ていた。
  • 2010年5月7日→笹本家家事で全焼&妻焼死。リサイクル店の二人のアリバイ未確認。笹本(夫)のアリバイあり。
  • 2010年7月12日→笹本(夫)、リサイクル店の二人から覚せい剤購入。職務質問されるがスルー。この後自殺未遂?
  • その後笹本(夫)は再婚。現場の立ち番は2年なので2011年5月まで?

深夜帯だからか、殺された主婦二人の死体描写が容赦なくてビックリしたよ。(notスプラッタ)
ビックリするってことは最近この手のものってわりと配慮されてたんだろうなあ…と思ったけど、殺害状況はともかく、どう見ても暴行に見えたのは暴行じゃなく用を足してる時に殺されたからだった。だからあの描写オッケーなのかな?ミスリード狙いというかダイイングメッセージといい意図してたのかどうか。まあとにかくちょっとビックリした。
劇中的には不可解な状況で視聴者的にはミスリード、しかも犯人が意図したトリックとそうでないたまたまな偶然が重なっての謎の死体状況に。

山の殺人は、どう見てもわかりやすく最初に殺された福山さん伊原さんと1年後に殺された笹本さんの関係がポイントだった。
同僚のおばちゃんは仲良かったといってる回想シーンを見ただけで、それどう見ても使いっ走りやん!としか思えなかったんで、ああ怨恨ねーイジメの復讐ねーと、そこである程度山の事件の真相は読めたと思ったんだけど、怨恨が怨恨を呼んだ殺人な上にまさかそこでそのネタで司法取引!という超展開。さすがにそんな話の予想はできないぞ。いいけどああいうパートのおばちゃんの証言がいかに当てにならないかもよくわかった。どう見ても笹本さんは使いっぱでイジメられてるよ!
結論としてはまったく繋がりのない二人の犯人がそれぞれの怨恨によって連鎖してしまい殺害。
見ててちょい分からなかったのは、あけび山の事件で笹本さんがどうして疑われなかったのか、その痕跡や目撃情報(夫の証言とか)も本当に残ってなかったのかってことと、その笹本さん殺しの犯人はいつ笹本さんが殺したってことに気が付いたのかってこと。時系列から考えると笹本さん殺しの犯人はそもそもどの事件の関係者とも繋がらなかったはずなのよね。本当にたまたま。でもやっぱりなぜそこで2つの事件を繋げて考えなかったのかとは思うけど。
しかも誰が悪かったのかというと、ドラマとしては事件自体には全く関係なかった(当然だよ)伊東刑事(神保悟志)が部下を庇って嘘をついたのが悪いという結論に。酷えなあ…( ´∋`)いやこの手のセオリーとして現場警備の警官が怪しいなとは思ったけど、そういうのでくるとは。劇中的にはどう考えても笹本さんを虐めてた福山&伊原さんが悪いよな。自業自得なくらいに。
でも伊東刑事の見逃しがなければ犯人に辿りつけたかもしれないけど、タイミングによっては結局笹本さんは殺されてた気がするし、どうして職場の虐めを何とか出来なかったのかとしか言い様がないんだけど。笹本ダンナ、どうして奥さんの事に気が付かなかった…( ´Д`) あ、そこら辺も本当ならもう少し夫婦仲の描写欲しかったところ。当たり前に夫婦が仲良かったのはその憔悴っぷりからわかるからいいんだけど。
とにかく今回のストーリーは、1つ目の殺人と2つ目の殺人の繋がりと、それがなぜわかったかというところで(覚せい剤ネタは正直飛び道具だと思うけど、トリックのためのトリックではないのでかろうじて良し)、結局リサイクルショップの二人(やべきょうすけ・笠原秀幸)は引っ掛け要因ってことになるのかな。偶然というより必然な顛末か。ただそのネタもとても重要だった。
さすがにこのオチはボカしとく。
ただひとつ言っときたいのは、最終的な犯人の動機、彼が不倫してまで付き合ってた相手は同僚を使いっぱにして虐めるような(しかも思い余って殺されるような)酷い人間だってことだよ?そんな人間のために、というかそれが許せなくて第二の殺人事件…って、ほんと遣る瀬ない (∋_∈) 少なくとも劇中描写だけなら笹本さん自体に悪いとこはなかったよなあ。
あと笹本(夫)との司法取引は減刑じゃなくもみ消し。
司法取引を持ちかけた時点で茶島たちはおそらく全記録を見てるだろうから「誰が」はわかってたんだろうけど、「何があったのか」はわかってなかったと思うし、犯人と笹本(夫)の繋がり、その証言から導き出されたことが笹本さん殺しだとしても、そんなちゃんとした人がそんなイジメ女のためにそこまでやるほど頭に血が上ってるというのは、なんか救いがたいというか人の心は不可思議だとしか。ほんとに何が良くてパートのおばさんにそんなにのぼせ上がってたのか (∋_∈)

茶島は「未解決事件の裏には嘘がある」「事件が未解決なのは当時どこかで見方を誤ったということだ」「当時の捜査でやらなかったことをやるだけ」というけど、それで今回もきっちり事件は解決。お間抜けだけどなんという切れ者。あと「人が嘘をつくのは守りたいものがあるからだ」という1話の言葉も記しておきたいよ。
新たな事実を隠した伊東刑事の温情の見逃しがなければ第2の殺人は起きなかったのは確かだし、犯人がまさかそこまでやるとは思ってなかったんだろうけど、あの捜査やそこまでの状況を、6年経ったとはいえ顔色ひとつ変えずにやり過ごした犯人のその心情を考えるとそれもまたなんというか… (∋_∈)
やっと気持ちも癒えて幸せになろうとしてるところに覚せい剤の話とか奥さんが実は殺人犯だったとか聞かされて気の毒な笹本(夫)に司法取引を持ちかけ、泣きのお願いに取り付く島もない茶島はきっついなあー。超非情。
事情が事情だから阿野たちも呼び出され、司法取引の内容は完全匿名、しかも未解決の再捜査選びはどうやら特任検事の神楽坂からの指令?どんな裏があるのか。
そういや覚せい剤がバレたのは森崎たちの嘘だよな。そこからよくその司法取引まで引っ張ったと思うけど、とにかく内容が濃いというか、今回は特に地道な捜査の賜物すぎる。演出的省略の美学というか、それでもちゃんと納得できる話なことがすごい。
てかもしかして阿野検事が言ってた神楽坂特任検事の情報ってのはそっちなのかなあ。覚せい剤ありき?だって事件自体が明らかになったのも覚せい剤のせいだったよな。
 
予告に三浦涼介いたけど、ビックリ、ちょー坊主なんだけど!受刑者っぽいから当然とはいえそこまでやるか!?
てかやはりテレ朝だからなのか、なにげに毎回必ず特撮縛りなキャスティングですね(笑)