そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ど根性ガエル#7

http://www.ntv.co.jp/dokonjyo/
脚本:岡田惠和 演出:丸谷俊平 原作:吉沢やすみ
 
う、うーん、好きかどうかと言われたら好きではあるんだけど、面白いかどうかと言われたらそんなに面白くはないんだよなあ…その辺はネタはいいのに消化不良だった「泣くな、はらちゃん」と同じ。
ファンタジー要素とモラトリアムと現実がネタと上手くリンクしてないもどかしさというか、もう少しはっちゃけてやりきればいいのになあと思わんでもないのよねえ。今回は町内を出て旅行ってことで、はらちゃんの外の世界を旅する話くらいのものは見たかった。(あの回だけが唯一面白かった)
なんでこうなのかわかんないけど、テイストとしてはたぶん岡田惠和より木皿泉のほうが向いてるんじゃないかなあ。というか岡田さんがこういうメタでメタファーなファンタジーネタに向いてないんじゃないかなあ?
前回の話もそうだけど何かが噛み合ってないんだよ。というか描きたいことがあるならそのテーマで煮詰めて完成度あげてくださいとしか。あまりにも脚本が雑。
木皿泉みたいにぼんやりとでいいから毎回ひとつずつその描きたいことをクリアしていって、全体で何かが見えるようなそんなドラマが見たいです。毎回物足りないというか食い足りない感じがあるんだよな。
そもそもひろしのキャラがはっきりしてないのがいかんと思うのよ。
まさか前回ピョン吉が告白して初めてピョン吉の寿命を知ったわけでもないだろうと思ってたけど、ホントに気がついてなかったの?おおっぴらに寿命を告白されてそれで初めてピョン吉のためにと奔走するって話がちょっと違和感。
何よりたぶんダメ人間だけどそんなバカでも大雑把でもないひろしなのに、ピョン吉がいなくなるということの意味をまったく考えてないのがなあ。ピョン吉がいなくなってもずっと成長しない・大人にならないダメ人間でいるつもりなのか、ひろしは。そんなんで京子ちゃんと結婚するとか言ってんの?まだ1、2話あたりは現実に生きる京子ちゃんと結婚するために大人になるのかと思ってたけど、京子ちゃんがお仲間に入っちゃったしなあ。
ひろしは、というか脚本がそこんとこまったく考えてないふうだから、いきなりカエルの国にピョン吉を置いてきちゃうんだろよ。そこに何かひろしの決意はあったのか?ひろしは裏表がないからモノローグもないんだろうけど、その分セリフで本心を言ってるわけだから、ここでなぜピョン吉を置いてきちゃったのか、ピョン吉が戻ってきてどうだったのかの本心はちゃんと誰かに語って欲しかったんだけど。松ケンの表情はそれなりだけど、ひろしとしては何やってんのか全然わかんないから、いつも通りの思いつきで浅はかな行動だとしか思えないんだよなあ。
というか、今まででそういうことをうすうす感じてるからこそピョン吉との思い出づくり(米とか花火とか不発弾を見たいとか富士山とかさ)をしようとしてたひろしならわかるんだけど、今までそういうことあんまり感じてなかったような。なんか寅さんなら寅さんでいいけど、もうちょっとなんつーか、ちゃんと自分を見つめなおせ、ひろし。もったいない、というかひろしの描き方はもったいなかったなあ。
あ、富士山が見える温泉旅行をピョン吉のために当てようとするひろしに3万円の大金で加勢する五郎は大人だw
お金を出しあって旅行に行こうじゃなく、あくまでも抽選くじを当ててみんなで旅行に行こうというところがドラバタコメディっぽくていいね。まあ結局3万円つぎ込んだ五郎でもなく1時間バイトで金を稼いできたひろしでもなくふらっとやってきた京子ちゃんが当てるわけだけど、ひろしがちゃんと「五郎が頑張ってハズレ減らしといた」ってわかってるのとかはキャラとしてすごくナイーブでいいと思うので(オレも気になってた)、そういうところをもうちょっとストーリーとして見たかったなあと。
そしてゴリライモはピョン吉を使って人気取りをすることを良くないと思ってるくらいにはマトモなので、京子ちゃんのおばあちゃんが言うようにそれを忘れずその分皆にお返しするように頑張って欲しいです。年寄りが多い地域だから京子ちゃんのおばあちゃんがうぐいす嬢で正解っていっちゃうのも、ドラマ的にそれはそれでちゃんと色々目配せは効いてるのになあ。
とにかくだからゴリライモと京子ちゃんがくっつけばいいんだよ。ひろしはまずピョン吉がいなくなって大人になってから、話はそれからだよ!
あとカエルの国はちょっと不思議な感じを期待したんだけど、思ったよりセットがセットともろわかりのちゃちな雰囲気だったのがガッカリですよ。もう少し頑張れんもんかなあ。