- 村上隆が届けるTVアニメ「6HP」2016年放送、「美術手帖」最新刊で告知 http://animeanime.jp/article/2015/01/18/21625.html
村上隆はあの現代アートの村上隆ですよ。ギャラリーフェイクでも(細野不二彦に)こき下ろされた、お下品なアニメもどきのフィギュアを高額で外国の金持ちに売りつけるスーパーフラットな現代美術家。
一応あまりよく知らない人に向けての注釈ですが、一昔前にかなり論争があったんでオタクはみんな嫌いだし、オレももちろん好きじゃねえ。なんであれが受けるのかさっぱり。あと彼のアート作品だけじゃなくGEISAIだのいろいろとそれ以外にも問題起こしてるし。
その彼がどうやらTVアニメを作ったらしいのですが…
- 6HP/シックスハートプリンセス | アニメ | 年末年始特番 2016〜2017 http://s.mxtv.jp/special16_17/detail.php?id=695950
- TVアニメ『6HP』後半は村上隆の謝罪 線画状態で12月30日に放送 http://kai-you.net/article/36689
- 村上隆氏、アニメ「6HP」完成できず 「謝罪と同時放送」予告の異例 http://www.j-cast.com/2016/12/28287126.html
某大地監督の怒りのツイートを見かけたんで録っといたんだけど、なんともかんとも。
アニメ自体は出来が良い悪い以前にキャラから何からプリキュア(特に言うなら「ハートキャッチプリキュア」)のパクリにしか見えないし、村上隆が7年かけて作ったものを東映は毎年やってるし、こういうのすでに全然新しくないよね。
そもそも魔女っ子ものとはいうけど完全に様式としてプリキュアだもの。言い訳しようがないし、しかも2016年時点でいうとすでに古いし(絵柄の好き嫌いは別として)
ベルサイユの展示が2010年9月とはいうけど、その直後(2011年1月)には「まどか☆マギカ」が始まってること考えるとその時点でも新しいわけじゃないし。ちなみにハトプリは2010年の2月からだね。
村上隆は何がやりたかったんだ?ベルサイユ宮殿でこういう感じのものとしてPV流すくらいなら別にいいと思うけど、なんでこれをテレビシリーズでやろうと思った?誰も止めなかったの?(PVのほうが確かに出来はいいのでこれが未完成だというのはわかる)
今確認したらベルサイユでの展示も評判良くないらしいね。
しかも本当にプリキュアそのまんまだし。あのエンディングダンスは完全パクリなのでクリエイターとしてとてもマズイと思うよ?東映さんが毎年毎年実験的に進化させてることをどう思ってんだ。そういう意味でも現場のアニメスタッフたちがふざけんななめんなっていいたくなるのはとてもわかる。
キャラは好みの問題だし、美術設定とか世界観自体は悪くないと思うんだけど、でもそっちはむしろ猫の恩返しにラピュタとか千と千尋とか混ぜたってのが…(八犬伝的なのはこの際おいとく)
そしてメイキングというか言い訳というなのスタッフ募集告知…
言っちゃなんだけど、これに関わった村上隆以外のアニメーターさんやスタッフさんかわいそうとしか。
出来上がったものにリテイク出すにしてもアーティストだから仕方がないって話じゃなく。しかも実写と違ってアニメの作業工程考えたらありえないよねえ。グルーブ感だかなんだかで出来上がっていくものにリテイク入れ続けたら完成するわけないじゃん。それを見越して全体を設計するのがプロだよね?
多少のリテイクがあったにしても、全ボツ出していいのは宮崎監督みたいに自分で描ける人だけだと思うんだよねえ…。(宮崎監督も自分の頭の中にしか正解がないという意味で)
オレちょうどこの録画覧る直前にピングドラムのBD1〜3話監督コメンタリー入りのやつ見てたんだけど、ピンドラの製作中、アニメ表現として斬新過ぎて出来上がりが予想できないから1話目では特に何度も幾原監督がリテイク出してやり直ししてギリギリまで出来てないとこあってスタッフとケンカになりかけたって話してたんだけど、その結果のあの素晴らしい出来を考えると、リテイクってグルーブ感とか監督の思いつきでするものじゃないとしか。しかも納期は守らなきゃいけないわけだし。
ほんとにどうして周りが止めなかったのか。しかも全15本って、まだやるつもりなの?これ劇場作品じゃないよね?(むしろ劇場作品にしとけばよかったんじゃないのかなあ)
というかこのメイキングドキュメンタリーって、テリー・ギリアム監督の「ロスト・イン・ラマンチャ」じゃね?(笑)(『ドンキホーテを殺した男』の製作が暗礁に乗り上げた顛末を描いた2002年のドキュメンタリー映画>wikiより)