そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

キングコング 髑髏島の巨神(2D・字幕)

http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/
監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ 脚本:ダン・ギルロイ、マックス・ボレンスタイン、デレク・コノリー

 

1933年に製作された特撮映画の古典「キング・コング」を筆頭に、これまでにも数々の映画で描かれてきたモンスターの王者キングコングの起源を、コングの故郷である髑髏(どくろ)島を舞台に描いたアドベンチャーアクション大作。
神話の中だけの存在とされてきた髑髏島が実在することが判明し、未知の生物の探索を目的とする調査遠征隊が派遣される。島内に足を踏み入れた隊員たちは、あちこちに散らばる骸骨や、岩壁に残された巨大な手跡を発見する。やがて彼らの前に、神なる存在である巨大なコングが出現。隊員たちは為す術もなく、凶暴な巨大生物から逃げ惑うが……。
マイティ・ソー」シリーズのトム・ヒドルストンが調査遠征隊の隊長コンラッド役で主演を務め、「ルーム」のブリー・ラーソンサミュエル・L・ジャクソンジョン・C・ライリーらが共演する。(「映画.com」より)

 
キングコング髑髏島の巨神、メチャクチャサイコーに面白かった!こりゃタマラン怪獣映画ですよ!映像センスも凄い。このポスターも秀逸。久々にカッコイイって思った!
IMAXでは観たかったけど3Dは苦手だから普通の2D字幕で。目もしんどいけど3Dだと画面の細かいとこが見えないじゃん?CG映画はクリアに見たいんだ。
オレもともとそんなにキングコングは好きじゃないから前情報もなしに、まあとりあえずハリウッドの大作映画で怪獣モノなら見るでしょう〜くらいで観に行ったんだけど、大変好みの映画でした(笑)
この監督、たまたまちょっと前の「YOUは何しに日本へ」見てたときに成田でつかまってたの見たよ。たしかラ・ラ・ランドデミアン・チャゼル監督と同じ32歳くらいのはずだけど、なんでこんなに映像センスがいいのか。ハリウッドは人材豊富すぎる。
以下ネタバレはそんなにないけどまったくないとも言わない(ストーリーにはそんなに触れてません)
 
 
時代設定がベトナム戦争直後の1973年ってのも結構絶妙。確かにこんな伝説っぽい神話的な設定、この時代じゃないとなぁって感じ。今の時代のネットは何もかもあからさまにしすぎだよw
コングの島に行くのにベトナム戦争直後の米陸軍のチーム連れてきてるからか、最初の方は「ブラックホーク・ダウン」みたいな感じで、ヘリのローターがスローで回るとか横並びのヘリ編隊とかちょっと戦争モノっぽい映像なんだよね。
それがいきなり怪獣モノに。
というか軍人、コングに襲われたあの状況でいきなり様子もわからず攻撃すんなよとしか。なぜ戦争中毒のベトナム帰還兵たちは一旦引くということを知らないのか。見てるこっちが別の意味でハラハラしたよ。
軍人たちを率いてるパッカード(サミュエルL・ジャクソン)が無茶するから部下死んでるのに、勝手に部下殺されたとか言ってコングを恨むとか、戦争キチガイアメリカ軍人め…!って感じ。ただパッカードに限らず登場人物のちょっとした行動でキャラが分かるから割りと納得はするし、その辺も見せ方や描写が上手いなあと。
いいけどそういう意味ではあのカメラマンのお嬢さんは身体能力高すぎてもしかしてスパイ?とか思っちゃったよ。(そんなことはないです)大体あんな島に行くのにノースリーブとか、髪の毛もまとめないとかカメラ手放さないとかありえねえ。(ライカはとても丈夫ですね)
あとそれでいったら中国人のお嬢さんの方もヘアバンドとかお上品なチェックシャツとか、しかもまったく汚れないとかあり得なさすぎw

その戦争モノっぽかった雰囲気が、突然飛んできたヤシの木にぶっ飛ばされるヘリという一瞬の描写で突然怪獣モノに。
ここからのコングの強さの見せ方や神々しさ(夕日を背に立つコングが素晴らしく強そうでカッコイイんだよ)島に降り立つ間もなく、あっという間にやられていくヘリの一団てのがスピード感ありすぎてほんとあっという間。そしてそこからのサバイバル。
余計なお世話だけど、一応島を調査するというていできたはずなのにもうそんなどころじゃない、到着した途端にとにかく迎えの合流地点に行かないと…って、一体何しにきたんだよ(苦笑)
しかも何がいるのかもわからずにきてんだよね、この人たち。劇中では明言してなかったよね?なんか凄い行き当たりばったり感というか(脚本がスムーズだから気にはならないけど)
全体に「なぜそんな生き物がいるのか」って事自体には突っ込んでないのもまあいいかとは思う。ただあの原住民の小さい人たちは何なのか教えて欲しい気はする。人間は小さいのにモンスターだけは巨大化。島の生き物って食糧事情的に大抵は小さくなると思うけどな!w

そして後半、クライマックスのスカルクローラー(トカゲのMUTO)とコングの対決は完全に怪獣モノ。
ジュラシック・ワールド」のラストの怪獣対決をもっとサービスたっぷりに見せてくれてる感じで超ワクワクする!
というかこの監督ってカットの繋ぎ方が上手いから、この手の映画見慣れてるはずなのに何度思わず「あっ!」と言ってしまったことかw
とにかく映像が美しくカッコイイ。
最初のヘリがコングに襲われるシーンは主観映像っぽいのもあるし、構図の上手さ、あと演出的にはカット尻を詰めてテンポ良くしてるんだけど、カット数多いときとそうでもなくじっくり見せるところとのメリハリが効いてて体感的に気持ちいい。周りに何がいるかわからない状況なせいもあって主観的な映像も多かったのもあるけど。
それだけじゃなく描写としてコングは神々しいしスカルクローラーは恐ろしくて気持ち悪い。そして部隊を攻撃してきたコングを炎の中から睨みつけるパッカードの眼力!コングとタイマン張る勢いのサミュエルL・ジャクソン!(笑)どうでもいいけどオレが最初にサミュエルを認識したのってシャマラン監督の「アンブレイカブル」なので、ずっとそのイメージがあって困るw
でも民間人のカメラマンのお姉ちゃんとか凄腕傭兵と心通じてるときはコングも人間もみんな目がウルウルしてるし、結構涙流してたりとかで特に説明もないけどそういう情緒的な描き方してるだけでコングの意志もわかるという、硬軟取り混ぜた見せ方がなんか上手いんだよなあ。
そんなコングとスカルクローラーの生き物感が妙にリアリティあるせいもあって、クライマックスの怪獣対決はつい前のめりになってしまったよ。いやー2Dでも十分にオモシロ楽しかった!
ネタバレにはならんと思うから感想としていうけど、楽しかったーと思ったあとのエンドロールが島のおっちゃんの帰還8ミリビデオ映像で、思わず涙ぐんでしまった。無事に帰れてよかったなあとw
あと中国人は生き残ったけど(製作が中国資本入ってるから?)日本兵は残念なことに。てか「イカリ・ガンペイ」(たぶんイカリ グンペイよね)って名前、ついゴジラ繋がりでエヴァの…?と思ったけど、wiki見たらやっぱり碇シンジからきてるっぽい。碇シンジ横井軍平氏だとw
しかし次はコングVS ゴジラらしいけど、もうコングさんはあの島でそっとしておいてあげて…って気分ではある。
 
それとこれは前情報というかレジェンダリーの「モンスターバーズ」を知らないで見てたんで、途中でモナーク機関とか出てきてあれっと思ってて、確か「GODZILLA」のときにゴジラの調査をしてたのがモナークだったよなあ、しかもMUTO(ムートー)とか言ってるし…と思ってたら、エンドロールのあとに続きがあって「GODZILLA」と繋がったよ!そいうことだったのか…と今さら気がついたw みんなもうモナークに入るがいいw
だからか、劇中で1954年に水爆実験がどーたらって言ってたけど回収しないまま終わったなーと思ってたのも、ああそれやっぱりゴジラのことだったのかと。
最後の最後はちゃんとゴジラにギャオス、キングギドラとか出してきたし、レジェンダリーは本気だな!(笑)