そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ベイビー・ドライバー

http://www.babydriver.jp/
監督・脚本:エドガー・ライト

 

ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」などで知られるエドガー・ライト監督が、音楽にのりながら驚異の運転テクニックを発揮する若きドライバーの活躍を描いたオリジナル作品。
天才的なドラインビングテクニックで犯罪者の逃走を手助けする「逃がし屋」をしているベイビーは、子どもの頃の事故の後遺症で耳鳴りに悩まされているが、音楽によって外界から遮断さえることで耳鳴りが消え、驚くべき運転能力を発揮することができる。そのため、こだわりのプレイリストが揃ったiPodが仕事の必需品だった。ある日、運命の女性デボラと出会ったベイビーは、逃がし屋から足を洗うことを決めるが、ベイビーの才能を惜しむ犯罪組織のボスに脅され、無謀な強盗に手を貸すことになる。
ベイビー役は、「きっと、星のせいじゃない。」で注目された若手俳優アンセル・エルゴート。ヒロインとなるデボラを「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じるほか、ケビン・スペイシージェイミー・フォックスといった実力派ベテラン俳優も共演。(「映画.com」より)

 

もっとカーアクションメインな映画かと思ってたけど、全編音楽満載でテンポ早くて面白かった!最後までどう展開するのか予想がつかなくてメチャメチャハラハラしたよ!
というかこの映画.comのあらすじは半分くらい嘘だな!w(以下一応ネタバレ気味で)
冒頭からスゴいカーチェイスでテンション上がる。しかもベイビーが聴いてる音楽や音に合わせてテンポよく切り替わるカットのリズムがチョー気持ちよくて、話もあっという間に転がっていくのすごい。
しかも流れでキャラの掘り下げや状況説明までしていく脚本の仕事っぷりときたら上手すぎるし、なんでこんな話思いつくのかエドガー・ライト監督。ホットファズはともかくアントマンがあまりに普通に思える予想外展開のヘンテコ映画だった。(と思ったけどアントマンは監督降板したから脚本だけだったわ)
ベイビーがなんかエロいし(たぶん身のこなし?)デボラはめちゃかわいい。
初っ端のカーアクションで車が滑るようにドリフトする、踊るようなドライビングがそのままそのあとベイビーがコーヒーを買いに行くときの踊るようにステップを踏んで歩くのとまったく同じ印象で、全体にとてもスタイリッシュ。
ノリがよくところどころユーモアも挟んで、しかも音楽の選曲も素晴らしいし、何より音楽を聴いてないと耳鳴りが収まらないベイビーがiPodで聴いている曲が彼が聴こえてる状況そのままに観客にも聞こえるという描写がサイコーにカッコイイ。観客に聞こえてる音楽がBGMじゃない、作品内の音楽の扱いに必然性があるってとこが画期的でスゴいよ!そんな演出を思いついた監督マジ天才!
登場人物もみんなハチャメチャかと思いきや(バッツ以外は)意外とちゃんとしてるし、話の締めもいい。あのラストにホッとしたw
そう、バッツだよ。あいつヤバイと思ってたけど思ってたよりヤバかったし。そういう辺にシリアスで容赦ないとこはホット・ファズにも見られたけど、主人公が若者でロマンスがかかってるだけに気をもんだよw
ある意味王道な展開で、Aの仕事とBの仕事で主人公のキャラと過去を見せといて、運命の恋に落ちて逃し屋家業も終わったと思ったらA,B両方のメンツが揃ってCの仕事をやらざるを得なくなり、そこからドツボへ。ベイビーは無事に彼女と逃げ切ることが出来るのか…という。そこで何気にBの仕事メンバーのバッツ、簡単に人を殺す殺人待ったなしな悪党だったって、なんでそんなのをメンバーに入れちゃったのかと。しかも妙に勘がいいし。
わりと明るい痛快カーアクションものだと思ってたら途中からどんどんきな臭くなっていって、最後はやたら銃をぶっ放してドカンボカンってのはまあちょっと大雑把だなあとは思ったけど、ベイビーの焦りが伝わるのでむしろ心配でハラハラしたよ。二人が無事に逃げられるのか、ジョーおじさんは無事なのかと。(それも大事)
その辺のベイビーのロマンスと逃避行も大事だけど、冒頭みたいな爽快なカーアクションはもう少し見たかったなー。最初にベイビーの素晴らしく流れるようなドラテクを見てるから、後半で逃げようと焦ってあちこちぶつけまくりのもたもたした車の動きが見ててツラかったし。車はまさにベイビーと一心同体、車の走り方で彼の心情も見えるところがとても良い。
ラストのケビン・スペイシーはちょっとキングスマン風味だった気がするよ?なぜ逃してくれようとしたのか。カッコイイけど甥っ子とか出てたせいか残された家族は…って思っちゃった。いや、ドクは基本的にはいい人なんだよな?だよね?
あとiPodはやっぱり昔のホイールがカチカチいうやつがいいよな。あの音も効果的なリズムになってるし、タッチパネルよりもホイールだよ。(もしかしたら若い人が見るとあれ何ってことになるんだろか?)というかベイビーが使ってるのは携帯だし音楽は昔のiPodしか出てこないからiPhoneがない世界かと思ったよw
最後ベイビーとデボラが逃げるとこはボニー&クライドか?と思ったけど、よく考えたらバディとダーリンがボニクラじゃんよwでも不幸な展開になったら嫌だな、どうしようと思ってハラハラしたけど、最後はハッピーエンドでよかった。
展開は予想外だけど結末は意外といい話に落としてて、後味よくて本当にひと安心(笑)
 
それと今回もパンフ売り切れだったよ!公開館が少ないせいか意外と満席だったし、また配給会社は読みを間違えましたね。
ホット・ファズは一時だいぶ世間を騒がしたけど決してメジャーだとは思えないし、この映画にしてもメジャーネームが出てるわけでもなく大作でもないエドガー・ライト監督の映画に(失礼)なんでこんなに人が入ってるのかよくわかんないんだけどw いやまあ売れるのは大変いいことだと思うけどさ。パンフは土曜日には入るらしいので(@新宿バルト9)その時買えればいいなあ。