http://ajin-movie.com/
監督：本広克行 脚本：瀬古浩司、山浦雅大 原作：桜井画門
2015〜16年に劇場3部作とテレビシリーズ2期でアニメ化もされた桜井画門の大ヒットコミック「亜人」を、「るろうに剣心」シリーズの佐藤健と「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が初タッグを組み実写映画化。
2017年、東京。研修医の永井圭は、交通事故で死亡した直後に生き返ったのをきっかけに、絶対に死なない新人類「亜人」であることが発覚する。亜人研究施設に監禁されて非人道的な実験のモルモットにされた圭は、同じく亜人の男・佐藤によって救われるが、佐藤は国家転覆を狙い大量虐殺を繰り返すテロリストだった。同じ亜人として佐藤の思想に共感できない圭は、亜人と人類の壮絶な戦いに身を投じていく。
不死身のテロリスト・佐藤役を綾野剛、厚生労働省の亜人担当職員・戸崎役を玉山鉄二がそれぞれ演じる。
（「映画.com」より）
予想を遙かに超える素晴らしいアクション。映像的にはスピーディーでテンポがよく、流れるような美しいアクションの連続の2時間はとても素晴らしかった！しかしアクションだけで話も設定もさっぱりわけがわからない。何がなんだか。
ただ本当にアクションは美しくカッコイイ。しかし話は…（無限ループ）
いや考えようによっては潔いのか？
原作は3巻くらいまで読んだけどこんな話じゃないような気はする。つか登場人物みんな頭悪すぎでどうしたら。
キャスティングは佐藤健、綾野剛、玉山鉄二、城田優、千葉雄大、山田裕貴…ともう狙ったかのように特撮若手オンリーキャスト（笑）潔いよ！
ただ佐藤が綾野剛だとはさすがに思わなかった。潔いよなｗ
あと何気に川栄最近出過ぎ！ｗ
原作の亜人の設定もイマイチご都合すぎてよくわかんなかったんだけど、映画の方は何の説明もしてないので余計にわかんないというか、主人公の性格すらよくわからないし医者のわりにアクションやりすぎ（原作と設定違うよ）
そもそもこれ、佐藤健の永井圭というより綾野剛のハンチング佐藤のほうが主役っぽいんだけど。佐藤ずっと出ずっぱりでしゃべりっぱなしやん。このストーリーというか話自体が佐藤メインじゃんよ。永井の事情とかどうでもいいっぽいし。
それはともかくとしても、佐藤たちの亜人テログループが何しようとしてるのかももよくわからない上に戸崎たち政府関係者も何やってるのかわからない。亜人研究所は（原作でも思ったけど）何十年間も亜人を切り刻み続けてる割になんの成果も出してないし弱点すらわかってない。大体刻んで殺す意味あるのか？何がわかるというのかそれで。そもそも生き返る理屈もわかんないけどな。
そして研究所にたむろってるマスコミボンクラすぎるし、亜人になったばかりのはずの素人の永井が佐藤捕獲作戦立てたり亜人の能力使いこなしてたり、毒ガスが社長室にあるとか東京に亜人を集めるとかで東京マジヤバイと言ってYouTuberは煽って逃げ出してんのに街の人たちはのんびり日常生活してるし、本当にこの映画って何やってんだろ…（ぼんやり）
亜人の佐藤を捕獲するとかいいながら、死なない亜人相手に政府の奴らはほぼ無策。そりゃ死なない傭兵（どう見ても軍人系）に突っ込んでったらみんな死ぬよね。バカなんじゃない？とりあえず自殺できないように手足舌切り落としてから麻酔打ったらいいんでね？（それが出来そうな永井もあまりにも無策無謀すぎる）
そういう、ストーリーの粗というには突っ込みどころが大きすぎてもはや突っ込む気にもなれない部分をアクションで凌駕しつつ、とにかく死んだら生き返る（しかも早い）という爽快感のみで最後まで突っ走るこの映画はむしろ潔いよ（何度目）
そのせいでか、登場人物の誰にも共感も思い入れも出来ないのもすごい。犠牲者であり被害者であるはずの永井も相当メンタルおかしいし。
でもまあ登場人物すべてが美形ということもあり、映像はとにかくスバラシクカッコよかった。黒い幽霊の動きとかすごいの。
本広監督はビジュアル的なアクションが上手いという認識はあまりなかったけど、これではアクション監督の大内貴仁監督のおかげなのか、タケるんや綾野剛のアクションも、CGにしても幽霊の見せ方や演出がとても滑らかで、流れるようなテンポの良さがあったのは良かった。
あと最後の方で1カットずつしか見せてくれなかったけど、綾野剛の肉体美は予想通りの美しさ＆佐藤健が今あんなマッチョになってると思ってなくて意表を突かれたよ。たけるんに何があったんだ一体。あの筋肉本物？
いいけど佐藤ってやたら着替えにこだわってたけど、最初に永井を助けに来た時にあれ、着替え持ってきたってのちゃんと見せてくれないと不自然だよ。一応脳内で補完したけどさ。（その後も自分の着替えを常に用意してるっぽかったから）
ところで最後のハンチングを拾ったのは誰の手？まさか佐藤じゃないよねえ、よくわかんなかったよ。
