そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ゴッホ 最期の手紙

http://www.gogh-movie.jp
監督・脚本:ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン

「ひまわり」「夜のカフェテラス」などで知られる印象派の巨匠フィンセント・ファン・ゴッホの死の謎を、全編油絵風のアニメーションで描き、解き明かしていく異色のサスペンスドラマ。
郵便配達人ジョゼフ・ルーランの息子アルマンは、父の友人で自殺した画家のゴッホが弟テオに宛てた手紙を託される。テオに手紙を渡すためパリへと向かったアルマンは、その過程でなぜゴッホは自殺したのか、その疑問が募っていくが……。俳優が演じた実写映像をもとに約6万5000枚におよぶ油絵が描かれ、アニメーション化するという手法で作られた。
出演した俳優はダグラス・ブース、ヘレン・マックロリーシアーシャ・ローナン、エイダン・ターナーら。

 
あさイチで紹介されてたんで気になって観に行ったんだけど、全編ゴッホ調の映像って、考えた人頭おかしいよ!w
↑の解説の「油絵風」ってなんだよ、全部アナログの油絵じゃんよ。
最初、あさイチでの紹介を見たときは、ものすごいゴッホジェネレーターを開発して実写をゴッホ調の映像にしたんだなあーと思ってたから、実際100人以上のアーティストが油絵で描いた絵をアニメーション的に撮影して作ったって、マジ頭おかしいと思ったw
話もてっきりゴッホのドキュメンタリーなのかなと思ってたけど、ゴッホが死んだ1年後にゴッホの足跡を追うことでその死の謎に迫る…というサスペンス・ミステリーだったし。
それ以上にとにかく映像が情報過多過ぎて…主人公アルマンがゴッホの謎を追う「今」が全部ゴッホ調の油絵、過去の回想シーンはモノクロのリアル写実的な絵で、最初実写映像だと思ってなかったんですごく「???」って感じだった。いやどう見てもあの表情の細かさとか画面密度は実写なんだけど、それをいちいち絵に起こすというその気の遠くなる作業を考えると一体何の得があって…という気がしてw
まあストーリー自体は割りとありがちな筋立てだし新しくもないので、むしろこの映像がスゴいという映画。
背景がゴッホの絵画っぽいし、ところどころあえてゴッホの絵をモチーフにしたような構図の画面もたくさんあるし、目がチカチカするんだけど動いてる絵は妙にリアルということで脳内処理が追いつかないというか。
あ、実写的なリアルさと絵画的な省略絵の融合したシュールさということでは、オレはなんだかつげ義春の漫画を見てるようだった。医者はどこですか?(実際ゴッホを診ていた医者がストーリー的には重要人物だし)

ただまあゴッホ調のタッチの油絵とはいってもそれを完全にコピーできてる人とそうでない人、それ以上にそのタッチがそのシーンに向いてるかどうかってことを考えると、やりきることそれだけでスゴいとしかいいようがないとも言えるというか。目の表情はゴッホタッチじゃないし表情は細かく動いてリアルなので微妙な違和感はあり。
あとどうしてもこれどうやって描いてるのかなあってのが気になってしょうがなかったです。背景は固定で油絵が乾いた状態の上に人物などはその場で描き換えながら撮影した?とか思ったけどどうなんだ?もしくはセル画みたいに背景とキャラは分けてるとか?(あさイチの制作風景のやつどうだったっけ)(消しちゃったから確認できない)
あーでも背景のタッチも動いてるってことはいちいち描いてるってことなのかなあ。1秒に12枚で6万5000枚って、ちょうど1時間半か。うーん、すごすぎる。
これDVDやBDソフトには元になった実写映画は収録されるんだろか?パンフには絵と演じた俳優さんが載ってたけどもともと似た人をキャスティングしてるっぽいね。加工前の実写映像もちょっと気になるよ。