そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

新春ドラマスペシャル「都庁爆破!」

http://www.tbs.co.jp/tocho-bakuha/
脚本:山浦雅大、丑尾健太郎、槌谷健 演出:平川雄一朗 原作:高嶋哲夫
 
感想書こうと思ってググって初めて原作付きだって知ったわ。原作は2001年に発行された小説なのね。
それにしても新春お正月からこんな都庁爆破とか人質とかテロリストとかいうドラマが受けると思ったのか…としか。もう批判しかない。ネットではツッコミどころ満載とか言われたたけど、それどころじゃないでしょ。ダメでしょこのドラマ。
最初はハセヒロが頑張るダイ・ハードみたいなのかと思ってたけど、あれみたいにユーモアもないしシリアスだしむしろ主人公がトラウマ持ちなので相棒の謎のFBIのほうがカッコイイしで、なんでこれ正月にやった…?
しかもたぶんこれ、2001年発表ってことはたぶん2001年の9.11が怒るより先に書いたと思うし、今リアルに身近でテロの脅威に晒されてるこの世界状況を考えるとこんなありきたりなテロ計画であってももう少し考えるべきじゃなかったかなあと思うのよ。内容自体が9.11以前の絵空事テロリズム描写なだけに。
それもあるんだけど、演出が平川さんのわりに脚本がスカスカでとてもダメなので何を面白がればいいのかと。人質になった人たちそれぞれのドラマがあるわけでもなく長谷川博己演じる本郷の詳細についても描写があるわけでもなく、爆発処理班としてどれくらい優秀なのかわからない上に部下がミスして死んだのでトラウマになって自衛隊やめましたって言われても…としか。
しかも人質も殺すし。いや殺すなって言ってるわけじゃなく、それがドランクドラゴンの鈴木というお笑い芸人でもお笑いだってわからなきゃ殺され要員だっていうのが…なんというか…
しかも本郷の子供を人質に取るし(子供に銃を向けるのはヤバイのでは?)、その朝美ちゃんの友達?一家のお父さんとか酷いんだけどー?息子も意味なく悪口言うし、あの親にしてこの子ありだよ。いくらアンチ自衛隊とはいえあの状況でスマホを持ってた朝美ちゃんをわざとテロリストに差し出すって、人として頭おかしいのか?(脚本が)
この手のフィクションによくある展開としてバカがバカゆえの行動でミスをして結果最悪の事態に陥るならまだわかるんだけど、何の落ち度もない子供を親の職業(自衛官)憎しで売るとかありえないんですけど。しかも結局本郷が事態を収拾したわけだし、彼らは助かったあとどうなったんだ?マスコミが嗅ぎつけたら非難轟々だと思うんだが、その後を見せろよ。マジ信じられない。おかやまはじめさんはこんな役やっちゃダメだよ。いやこの役のキャラクタ造形がおかしいと思うんだが。
あと寺島しのぶのとても小池都知事によく似た東京都知事が頑張るのはいいけど、あまりにもやる気のない政府対応と投げやりすぎるリリー・フランキーの総理大臣って、誰得?まったく意味がわからない。仮に原作がそうだったとしても、今のこのご時世さすがにそれはないかと。それを考えると本当にどうしてこの原作でこのドラマをこのお正月にやったのか。
平和ボケした日本人に活!っていうのはわかるんだが、あまりにもそのメッセージ性として風刺どころじゃなく悪意しか感じられないしドラマの内容自体が正直不快。
家族の絆って言うけど本郷の活躍をして離婚したくないっていうのも、その前に家族で話し合えって話だし結局奥さんは本郷のトラウマや苦しみをわかってなかったってことじゃんよ。テロリストをやっつけたらチャラとかそういう次元の話じゃないだろよ。家族の絆と言うなら他の家族の話も描けよ。早見あかりの妊婦さんの旦那とか何してんの?まあ一番はおかやまさんのあの家族がマジひどいってことだけど。
ほんとにドラマとしても何一ついいところがなかった。いや良かったのは吉川晃司の流れるようにカッコイイアクションだけだよ。
和田くんは見せ場あったからいいけど、早見あかり小澤征悦も無駄使いすぎる。というか2時間ちょいあってこれだけのメンツ揃えてお金かかってそうなロケやってるのにこんな内容のドラマ、なんでこんな企画でいいと思ったんだ?
 
※感想書いてからググってみたら、どうやらこれ本当はクリスマスに放送する予定だったらしいってことですね?選挙で陸王がお休みになったからとか?だからクリスマスソング…(そこはあまり気にしてなかった…ってどんだけいい加減に見てたのかw)