そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

海月姫#4

http://www.fujitv.co.jp/kuragehime/
脚本:徳永友一 演出:山内大典 原作:東村アキコ
 
蔵之介が千絵子抄とジジ様に男だとバレるのかと思ったら、ウヤムヤのうちにオスカル様ってことになってたw
女装癖はあるけどまったくノーマルな男子の説明はいろいろややこしいなw(ちなみに映画はこのあと見たんだが、同じシーンが映画の方は菅田将暉のオスカル様実演だった。あの映画の菅田将暉で一番いいシーンだよw)
でもこのドラマでも原作漫画でも、蔵之介は女装はするけど中身は完全に男だってのがものすごく倒錯状態で(性倒錯じゃないってのがポイントなのかな)、だから三角関係がややこしくなるんだな。というか、一応修の好きな人だからと一線引いて友人に徹してるのにそれでも月海に惹かれてしまうその恋心の切なさよ。倒錯してる女装男子だからこそその恋心が切ないのだ。プラトニックすぎる月海と修をフォローする蔵之介は健気だなあ。
あ、そういや今回蔵之介と修が腹違いで蔵之介が愛人の子っていう話になったけど、原作と兄・弟逆設定のフォローが入ってるね。先に生まれたのが愛人の子だったけど男子が必要だから引き取った…ってのはまあ無くはないか。
それより原作ファンが三十代童貞エリートなお兄さんに萌えるのはもちろん分かるんだけど、実際キャスティングのことを考慮しなくても、ドラマが兄・弟を逆にしたのもわかるわ。だって原作設定18歳未成年の月海が30歳の長谷川博己を好きになるよりもうちょい年の近い20代なかばの工藤阿須加のほうがわかるし、童貞兄の恋をフォローする遊び人大学生よりも、恋に不器用な「弟」を応援するちょっと捻くれた愛人の子の「兄」って方がドラマ的に説得力あるんじゃないかなーと思ったよ。
普通に両思いで素直になればカップル成立のはずの月海と修だけど、稲荷さんの小賢しいウブな童貞落としがまんまミイラ取りがミイラに展開w なんだかんだ言ってもやっぱり普通の格好の月海にひと目ボレしながら、いつものオタクファッションの月海には気が付かない修に月海はやれん!と思ってたんで、このまま月海と蔵之介がくっついてくれたら万々歳w
真面目で堅物だけど本物が見えてない修より、オタクファッションの尼〜ずを友達という蔵之介のほうが人間出来てるに決まってる。そういや蔵之介ってそういう意味では彼女らに対してひと言も否定的なネガティブ発言ってしてないんだよな。ある意味天使?理想の王子様かよ。
しかし今回とても見てて辛かったのはばんばさんとまややだよ。なにげに常識人の千絵子抄とジジ様はともかく、オタクにしてもあまりにも閉じすぎ、なのに餌に弱いどころか自ら踏み込んでいくタカリ体質な距離感のないあの二人が、それでもオシャレ人たちしかいないクラブでダメージ受けて、なおかつ蔵之介の「友達」発言でとても深く深く傷ついてしまうというそのあまりの残念さ、そうして生きていくしかないオタクのコミュニケーション不全っぷりにおかしくもあり悲しくもあり。
あの二人こそ天水館を出たら生きていけないんじゃないの?だからこそ天水館が必要なはずなのに、尼〜ずの中でも戦闘力低すぎて役に立たないポジションというのが…もちろんばんばさんは実は冷静な観察眼を持ってるしまややはモデル並みの容姿だし、いいところもあるんだけどそれを上回る奇矯っぷりが何もかも台無しにするという。
そんな人も生きていかねばならないこの現実世界の残酷さ。でもだからこそ天水館みたいな場所や蔵之介のような人に生かされてる、いてもいいんだというのはとてもステキなことだし、それをあえて言及はしてないけどなにげに肯定してるこのドラマの世界観はとても優しいと思う。
変な人ばかりだけど、変人ばかりの世界はそれはそれで調和が取れるようになっているのかも。このドラマと尼〜ずをみて心が和むのは、彼女らが好きなように生きていける世界が肯定されているからだよな。(と思ったらドレスデザインで突破口を開くのはばんばさんだという、要らない人はいないこの展開)
ところで今回の蔵之介の友達に頼まれたクラゲドレス、若干チープじゃないかなあと思ったけど、PVTでバックダンサー用なら確かにあれで正解だな。
ただあれ、月海ってイラストレーター志望であって服作りはまったく素人だよね?違ったっけ?イメージとかインスピレーションとかいう前に、実際に縫製できるものなの?クリエイター気質だけで服は作れないと思うんだけど。まあPV用ドレスはベースがあるから正確にはリメイクだから大丈夫ってことかしら?原作がそうだから仕方ないけど、なんかちょびっとだけ納得いかないなあ。そういう描写あったっけ?
そうそう、今回一番ぐっときたのは稲荷さんの部下だか使いっぱだか立場が強いんだかそうでないんだかわからない佐々木さん!ビンタ食らった稲荷さんが修を見かけて突然フリーズしたとき、いつも絶妙に機嫌取りつつへいこらしてる佐々木さんがさらっと「代わるよ」ってマイク取って説明の続きを淀みなくすすめるって、カッコよすぎるよ!惚れる!(かも知れない)
あと花森さんにまったく言及する隙がないけど、花森さんサイコーだよね、あの心なさとレクサス愛にとてもすがすがしい気持ちになるよw
本当にこのドラマはコメディとしても出来が良いし、オタクな変人たちにとても優しいいいドラマだなあ。
んで予告見てまさかと思ったけどノムさんって安達祐実なの!?(笑)やっぱり「泣いてます」じゃんよw