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宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー

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原作:八手三郎 脚本:下山健人 監督・アクション監督:坂本浩一
 
こーゆー話はもちろんオレは嫌いじゃないしむしろ好きな方だし、ヒロインのミカ・レーツ(とても坂本F監督が好きそうなビジュアルのキャラw)もとてもいいキャラだと思うし、全体にはストーリー自体も面白かった。
ちょっとくらいスティンガーのアイドル映画みたいだったとしても全然OK(いやむしろこれスティンガーのアイドル映画だよね)
その上ででもやっぱり言いたいんだけど、キュウレンジャーの本編もそうなんだけどこの作品のリアリティーラインってどこにあるのかなぁ?
この作品はすごくよくありがちな悲劇の話、とてもベタなストーリー展開だけど、もし無自覚にこーゆー差別の話をやってるんだったらちょっとどうかと思うこのご時世。いや自覚的にやってんなら別にいいんだ。どうしても差別や虐殺、イヤボーン的(死語)な救われない話をやりたいならそれはいいんだ。でも今これをやるなら相当の必然性が欲しいのよね。ありがちなベタな話で片付けるにしても根拠がさあ。
脚本の下山さんのせいじゃないと思うし、むしろ本編の中途半端さを考えるとプロデューサーのせいなのかしらと思わんでもない。もちろん坂本監督もすでにセンス的には古い方だと思うからうっかりやっちゃったのかもしれないけど。
そもそもミカ・レーツはチキュウとイッカクジュウ座のハーフだって言うけど、このキュウレンジャーの世界観において〈宇宙人〉て何?
キュウレンジャーのメンバーに青いオオカミ人間がいる世界においてイッカクジュウ座の宇宙人の異形ってどういう位置付け?他にも異形の人たちたくさんいるよね。
見た目人間っぽくて変なパーツが付いてるならスティンガーもそうだけど(しかも明らかに尻尾に毒があるんだよ?)
そういう意味で言ったミカ・レーツの腕って許容範囲じゃないかしら。腕が角っぽいってのは一体何が問題なのか。見た目以上にとても不便そうだとは思うけど。
それもひっくるめて今回のダイカーンが人と違う姿のものを憎みあうようにさせ、結果的に何の罪もない(とは言えないけど)町の住民たちを虐殺してしまうっていうのはどうなのかなあと。
これが子供番組でその本編ではもちろんできない話だとしても、もうちょっと何か違う展開って考えられなかったのかなあ。
そこに理由と納得感があればこう言う一昔前のベタな差別からの逆ギレ虐殺展開の悲劇も仕方ないと思うんだけど、特に何も考えずにこれやりましたっていうのは、オレはあんまし評価したくないなぁという感想。
重ねて言うけど、こういう話は嫌いじゃないです。でもこういう話を無自覚に面白いと思ってやってしまうってことに対して、プロデューサーにはもう少し自覚を持ってほしいと思うんだよ。大枠としては子供向けの作品なんだし
子供に人気のあるキャラクターのスピンオフなんだしさ。以上。