そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

dele#4

http://dele.life
監督・脚本:瀧本智行 原案:本多孝好
 
本当に超能力を持っていた日暮少年はそれ故本当のことが言えず、世間にバッシングされて引きこもったままその生涯を終えてしまった…という悲しい話を発端に、彼の未練や無念を今回は圭司が率先して解き明かしていくという物語。
元超能力少年の日暮は野田洋次郎RADWIMPSの人か。いやラッド自体興味ないから知らないんだけど(「君の名は」なのは知ってる)コムアイとか高橋源一郎とかそういう人たちをキャスティングするとこがこのドラマのちょっと変わったところなのか。
彼の死亡で残された手がかりの絵をたどっていった先には哀しい真実が…というか、依頼者の日暮さんもそれを望んでいたってことでいいのかな。彼の思念に導かれていくのがちょっとしたロードムービーみたいな雰囲気で結構好み。
しかも日暮れさんに反応するのはずっと彼に憧れてた圭司じゃなく祐太郎ってとこがよくて、圭司は最後まで彼に会えずに終わるのかと思ってたら森のなかのあそこで突然見えるの、ホラー映画の文脈の演出でちょっとゾクッとしたわ。
あとこれ、殺した犯人があのお父さんだとすれば(そもそも矢島健一ってのがすでに何かあるとしか思えない)、あそこであの証拠の名刺入れが見つからなくてよかったなあとしか。まあ時効とかいうより死因とかもろもろ真犯人がわかっちゃ困るだろうけど、その辺どうなったのかな。
それだけでも彼らが見つけたことの意味もあるし、彼の願いは彼自身の死に際しての心残りを解消することと彼が守った家族がずっと守られることだったんだと思うと、その優しさと切なさに胸が痛むよ。
結局削除依頼されてたファイルは、もしかしたら見て確認してほしいという願いがあったのかも。依頼者自身の導きがそう思わざるを得ないというか。
というかもしかしてあそこに削除依頼してたのは最初から見られるかもしれないという予知をしてたのかなあ。そうだとすれば自分の汚名返上とあの家族のことは圭司に託し、自分の真の心残り、母親の今ということに関しては密かに彼らに知っておいて欲しいってことだったんだろか。彼の哀しい人生を知ってくれてる人がいれば彼は二度は死なない、圭司がキザにロマンチックに言ったように、圭司の憧れの人は今も生きてるってことなんだろか。
しかしこれ、もし祐太郎がこの事務所に来る前だったら圭司は自分から削除依頼されたファイルを開こうとしたかなあ?
相手が誰だかわかっている、自分の子供の頃からのヒーローだったから気になるというよりもっと積極的に依頼人の事情に関わるのは祐太郎のせいじゃないかと思うんだよね。
その上で、以前の回で彼がこの削除の仕事をするにあたって向いているのがまさに祐太郎みたいなタイプだって言ってたけど、積極的に人と関わり、残留思念に導かれ過去の遠視をたどっていく、しかも一瞬スプーンを曲げることも出来た祐太郎を圭司はどう感じてるんだろうというのがちょっと気になって仕方なかった。あの人たらしの祐太郎に嫉妬とか羨望とかないのかなあ。
にしても祐太郎が圭司を背負って森の中をゆくシーンはなんかとても萌えだった。何かを感じて遺体のある場所に導かれるときの、日暮が見えたときにすごくドキリとしたし、あのラムネの瓶を見つけたときの超常現象っぽい感じもとても良い。(しかしなぜあそこにラムネ瓶が?むしろ目印?)
まあ足手まといになるから置いていけって言われても、探し回ってもしかして穴を掘るような重労働を全部一人でやらせるのかよとは思うけどw