そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

dele#6

http://dele.life
監督:常廣丈太 脚本:金城一紀 原案:本多孝好
 
見たのは先週土曜日だけど感想書きそびれてるうちに周回遅れ。ぶー。
脚本がお友達の金城さんだからこそのパターン破りな回?
というか夏の今時期にまさかの雪山ロケ!どういうこった!?(公式見たら春先の新潟の雪山でロケしたとか…)いやさすがに雪で埋もれた死体がああいう露出してるはずないだろうとは思うけどw
今回はデータ削除の仕事じゃなく姉弁護士の依頼でふたりで一人の探偵 *1 (違)をやることになったdele.LIFEのふたりだけど、最終的には死んだ彼女のデータを削除。これでいいのだ。
親なら雪の中で自殺した純子ちゃんがなぜ自殺したのか知りたいと思うのは当然だろうし、そこで虐めなら法的手段に訴えるという両親の気持ちもわからんでもない。
でもオレも圭司がうっすら感じてる(たぶん)ように、世間体にうるさそうな金持ち両親含めてああいうリア充パリピ予備軍みたいな輩は好きじゃないし、いじめてないとかなんとか言っても信用できるわけないしむしろ祐太郎の言う通り虐めやってそうな雰囲気プンプンだけど、そんな集団内の基準でも純粋で良い子な仲良しの純子ちゃんが思春期特有の潔癖の病に取り憑かれてしまったのは残念だとしか。
というか、純粋な子じゃなくてもあんなのメンタルやられるわ。世の中には知らなくていいことがあるということをまさに実感。
だって世の中一般が汚いじゃなく、自分に関わることだろうよ。あれでメンタルやられないほうがおかしいわ。純子ちゃんは開けてはいけない災厄入りのパンドラの箱を次々とクリック、つまりそのまんまの意味で開けてしまったのだ…祐太郎みたいな「希望」があればよかったのにね。
そもそもパンドラの箱を開く前の彼女が、元カレが親友と付き合ったからムカついた、ネットに実名で書き込みってこと自体どんな子だったのか言わずもがな気もするし、本当に優菜ちゃんの言うとおりの子だったのかイマイチよくわからないんだけどさ。まあ今言ったとおりオレはそういう種類の人間のやることもいうことも信用してないけど。
でも例えば不倫に対してどの程度容認できるかってのは人それぞれだろうけど、自分の両親がやってるってのはまた別の話だよな。絶望しかないよ。
にしてもLINE的なもので愛人とアホな会話してるお父さんはともかく、お母さん、娘の担任と出来ててベッドの中の自撮りをスマホに残しとくって事自体アホすぎてどうしたら。純子ちゃんかわいそう!”母”ではなく”女”の顔しかしてないお母さんが霧島れいかって時点で何かを感じたけど、まさかこんなあからさまな浮気の証拠残してるってむしろバカかと。リベンジポルノされてしまえ!本当はどんな子であっても純子ちゃんが可哀想!
とにかくそんな潔癖病の子をネットの海で見つけては親切ぶって近づき、世の中の裏を見せた気になってストレス解消してるダメ人間なハッカーのおっさんは許しがたい。というかそれでその子が自殺してることをなんとも思ってないならやっぱりそんなやつは離婚して家族と離れて底辺人生送るのがふさわしいと思うな。
そこで圭司がわざわざ出向いてくるって、デジタル自警団的にそいつを特定してPC内のデータを消しただけにとどまらず、あえて対面でやり込める圭司の車椅子アクションカッケー!よくそんなことできるなーと思いつつ、ハッキング能力だけでなく体術も完璧。そういう感じに世の中の悪を退治てみたいよ桃太郎。
やはり今の世の中、デジタルデバイスに精通してる人間こそが強者、情報こそが最大の武器なんですね。
美しい死体からはじまった本当に胸糞悪い話だったけど、まさに最後の希望は祐太郎の子どもたちの心を救うアナログな人と人とのやり取り。
自分でも怪しいおじさんだといいつつ(年齢的には全然おじさんじゃないのに!w)そういう子たちの懐にスルッと入り込める祐太郎の優しさが最後にとても救いだった。
このふたりは確かに最強コンビかも。(というか圭司はいつの間に祐太郎のことを「相棒」って)
まあ本人から依頼があったわけじゃないけど、消したいと思ってたものを復活させろと言われて逆に完璧に消してしまうって意味では、やはり世の中には知らなくていいことは知らないままでもいいのだという物語のテーマとしてありかなと思う。

*1:ちなみに菅田くんは翔太郎とコンビのデジタルの申し子なフィリップとは逆の役どころってのもあえてなのかなと勝手に思ってみるw