http://cityhunter-movie.com/
監督:こだま兼嗣 脚本:加藤陽一 原作:北条司
1980~90年代にテレビ放送された大ヒットアニメ「シティーハンター」の20年ぶりの新作となる長編アニメーション映画。
新宿に事務所を構えるシティーハンターの冴羽リョウと相棒・槇村香のもとに、何者かに襲われたというモデルの進藤亜衣がボディガードを依頼にやって来る。美女の依頼を快諾するリョウだったが、撮影スタジオで更衣室を覗いたりとやりたい放題。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT会社の社長・御国真司は香の幼なじみで、撮影現場で久々に再会した彼女をデートに誘う。一方、海坊主と美樹は新宿に傭兵が集結するという情報を入手するが、その傭兵たちはなぜか亜衣を狙っており……。
声優陣にはリョウ役の神谷明、香役の伊倉一恵らオリジナルキャストが再結集。進藤亜衣役を女優の飯豊まりえ、御国真司役を人気声優の山寺宏一が担当するほか、お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実が特別出演。初代監督のこだま兼嗣が総監督を務め、「TM NETWORK」によるおなじみの主題歌「Get Wild」も起用。同じ北条原作の「キャッツ・アイ」からも主人公の来生三姉妹が登場する。(「映画.com」より)
時代が変わって2019年設定でも(良くも悪くも)最初から最後までシティーハンターだった!獠と香は新宿で生きてるよ!
オレはいつものもちろんいつものTOHOシネマズ新宿だけど、この映画は間違いなくゴジラがいるTOHOシネマズ新宿で観るべき映画。だって冒頭が歌舞伎町からゴジラストリートでゴジラが火を吹くから。地方の人はゴメン!
てか内容にはもう突っ込めないよね。こないだ深夜に「ザ・シークレットサービス」見たけど、「もっこり」はもとよりコンプライアンスはーって言いたくなるような展開…はもう仕方ないけどさ(だってそれがシティーハンター)
キャッツアイ三姉妹も含めて全体に30年記念的なサービス作品。劇中挿入歌が歴代のシティーハンター主題歌でちょっと胸熱。
以下ネタバレです。
まあ2019年だって1987年だって日本の繁華街で傭兵と戦うとかあり得んのでそこはいいとしても、今回の騒動はテロ対策とかそういうレベルじゃないんだけど。ネットとSNS全盛のこの時代、どうやっても新宿で戦闘とかあり得んよ、さすがに(苦笑)
いやまあそれも込みでシティーハンターなんだけど、スケールが大きくなると現実感がなくなるのは仕方ないのかな。リアリティが無いってのとも違うんだよなあ。まあシティーハンターはシティーハンターってことで。
でも新宿御苑(新宿遊苑)があの状態、ぶっちゃけ戦闘に使うってのはさすがにどうかと思うなあ(苦笑)
あと御国の会社のビル、新宿御苑に隣接してるのに新宿を戦闘で破壊してもいいって、意味がわかりませんよ?どういうこと?彼のキャラが全然わからないよ。
2019年設定って事で全体にイマドキ風にアップデートはしてるけど、ITよりも軍事色が強いし、スマホとドローン程度で何となくそれ風にしてるけどメビウス自体も結局どういうシステムなのか全然わかんなかった。普通パソコンが壊れてもバックアップとってるでしょうよ。ネットワークとは?その辺の感覚は未だネットが一般化してない90年代のままかなあ。
全体にいかにも漫画映画的な展開には突っ込まないけど、その辺の設定や世界観構築も含めて脚本自体は今ひとつかなあ。今あえて復活させるんだからこそ、初見の若い人が見てもわかるくらいちゃんとして欲しかった。
なんかふんわりしてるというか、全体的にキャラ立ちとかツッコミが足りなくてスカスカしてて内容も薄っぺらかった。メインキャラは知ってて当たり前という部分はまあいいとしても(ほんとは良くない、ちゃんと説明して!)、TVシリーズと同じノリとテンションをやればキャラが立つというわけでもなく、初見の人にもわかるように描くべきだったかと。
あとゲストキャラの進藤亜衣、御国真司にしても設定はあるけど全然膨らましてないからどういうキャラなのか全くわからないですよ。
亜衣がモデルってことと医大生だってこと、それが冒頭の死んだか殺されたかの父親とどういう関係なのかという説明が下手くそすぎて。少なくとも前半3分の1あたりではわからせてほしいかな。普通の人間がどうも命を狙われてるっぽい(って時点で普通じゃないんだけど)たまたまシティーハンターに護衛してもらってたけど実は新宿を巻き込む大騒動の中心人物だった…って展開になる根拠が全くないですよ?監督やプロデューサー、みんな脚本ちゃんと読んだ?せめて亜衣ちゃんのお父さんが狙われたから娘も狙われた…ってことにもっと説得力をください。てか仲悪くてずっと会ってなかったお父さん、いつ娘の虹彩パターン手に入れた?そういうとこが雑いんだよ。しかも大事なとこだよそれ。
御国真司は幼馴染だっていう前情報からはかなりかけ離れた、なんでこいつ香にちょっかい出してきてんの?としか思わないし、それだけ優秀で死の商人と繋がりのある人間がやるデモンストレーションとしての新宿での戦闘はあまりにも頭悪いし、はっきりした目的もなく動いてるようにしか見えないうえに香にちょっかい出してしかも最後感情的になって負けるってバカなのかと。一体香にどんな価値を見てたんだ?まだ亜衣を手に入れようと画策する方がわかるんだけど。なんでそっちにしなかった?香と獠の恋のさや当てってかそういうの必要?亜衣ちゃんが獠のこと好きになるわけでもないのにあの2人の関係でやきもきさせる必要ある?いろんなとこがゆるゆる。まともにお話が頭に入らないレベル。
この二人に関してはその行動と気持ちが納得できるようならそういう人でも問題ないんだけど、全然説得力はなかったねと。
あとキャッツの三姉妹は大富豪でフランス在住?はいいけど、やっぱりこの映画でのポジションがあまりわからないというか。まあカメオ出演だと思えばいいんだけど。
メカ以外はアナログ作画なところが ちょっと懐かしい感じ。こういうキャラデザインでアナログみがあってこれだけ動いてると最後まで良作画が続くかハラハラしてしまうんだけど、ほぼ崩れることなく最後までクオリティが高くて良かった!絵柄的にも原作寄りでちょっと派手めで好みでした。
なのでやっぱり思うのは、キャラデザはシティーハンター分は全く問題ないのになぜ三姉妹はああなった?納得出来ん。特に泪ねえだよ、なんであんな幼い感じに?瞳と区別が付かんし、口紅ないのは納得できーん!もう少し色っぽくして欲しかった。何であの泪ねえで通ったの??
狂気の御国くんはなぜか途中からデスラーにしか思えなくなってきて混乱したw
あとなんか神谷さんのセリフの喋りがゆっくりめで、ルパンのクリカンみたくさすがに年取ったのかなあーと思ったんだけど 、あれもしかして演出とか絵コンテの問題なのかなあ。(画面にセリフを合わせてるからゆっくりになった的な)
特に前半は全体にテンポ遅かったように感じたよ?1時間半でももっとやれることはあるはず。
最後はTVシリーズと同じ終わり方、そしてエンディングはGet Wild から STILL LOVE HER(失われた風景)の TM NETWORKメドレーなところは最高だった!俺のシティーハンターはやっぱりあの2曲なのだ。エンドロールのTVシリーズ名場面集?なんかハードボイルド画風でカッコ良かったし。
ドンパチ自体は面白いしテンションも上がるけど、それにリアリティを与えるべき脚本と展開がかなりおざなりで、いつものTV版シティーハンターでOK!程度なのは残念でした。いや観た感はあるんだけど。
劇場も平日昼間の割に中年層多かった気がする。若い人も結構いたけど。
バルトの立て看と新宿駅の例の掲示板。なんとか見つけた!