そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

移動都市 モータル・エンジン

http://mortal-engines.jp/
監督:クリスチャン・リバーズ 脚本: 原作:フィリップ・リーブ

 

フィリップ・リーブの小説「移動都市」を「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」のピーター・ジャクソン製作、脚本で映画化。
「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタインに対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスターは、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが……。
へスター役は「アンナ・カレーニナ」などに出演したアイスランド出身の新鋭ヘラ・ヒルマー、仇敵となるヴァレンタイン役をヒューゴ・ウィービングが演じた。監督は、これまでのピーター・ジャクソン作品にストーリーアーティストや視覚効果、第2班監督などで携わり、「キング・コング」ではアカデミー視覚効果賞を受賞したクリスチャン・リバーズ。(「映画.com」より)

 
スチームパンクテイストでハウルの動く城ラピュタ+マッドマックス FR 的な映画だった。
60分戦争で文明が荒廃した未来で独立して移動する都市が小さな都市を補食していくという発想は面白い!初っ端からまさにヨーロッパ貴族の狩りそのもの!ビジュアルはサイコー!
もちろんオレは好きなテイストなんだけど、公開規模が小さくてびっくりしたよ。都内だと新宿と日比谷のTOHOシネマズだけってどういうこと?一応ピーター・ジャクソンが製作なんだよ?
あまりにもアメコミ映画がブロックバスターとして流行りすぎてて、この手のファンタジー映画が既にオールド スタイルに見えてしまってとても損。いや確かにそいう部分ではそういう感じかーと多少物足りなく思ったけどさ。でも公開規模をみてもこういう正統派のファンタジー映画が日本じゃこの手の映画が無理なんだとしたらそれはちょっと寂しいなあ。
どうしても人種問題とかLGBTとか全く触れず、親と子の因縁も薄めになってるのは否めないんでその辺が残念なのかなあ。そんなのなくてもビジュアル優先ファンタジーはそういうものとして面白ければいいんだけど、でもやっぱり若干物足りないと思うのは何なんだろうね。
以下ネタバレな感想。
 
 
話としてはちゃんと筋が通っててまとまってるけど、予告編の印象からはもうちょい違うものを期待したというか。
いや原作知らないけど、これでロンドンとパリやベルリン、ローマ…などなど移動都市対決とか見たかった。他にも移動都市があるはずだよね…?
いやたぶんイギリスの人からしたらロンドンが移動都市wwwとか大英博物館があるとか、しまいにはセントポール大聖堂からビームwwwwってとこがウケるポイントだと思うけど、だったらそれヨーロッパの全部の都市でやって欲しかったというか(笑)
そしてさすがに2時間の映画にそこまで入れるのは無理だと思うから仕方ないけど、その移動都市云々じゃなくてもこれ絶対もっと面白い話があるはずだよね?いや原作読んでないけど。
トムの博物館の人たちの話とかキャサリンやあのお友達、そもそもあの移動都市ロンドンの全容ももうちょっと説明して欲しかった。(千と千尋湯屋くらいには)
ヘスターとシュライクの話とアナと飛行船の船長たちの話はラピュタみありすぎだし(コーラ船長は助かってて良かったけどニルスはー?)、アナとへスターの母親、バレンタインとの因縁(何かあるはずだからああなってるんだよね?)とか、いかにもネタありげなキャラばかりだからもうちょっと突っ込んだら面白そうなのに。
いやそれよりバレンタインがヘスターの(ネタバレ配慮)ならキャサリンとトムって(ネタバレ)なはずだけど、それに何も触れてないのもなあ。まあネタバレったけどそこはむしろスルーだからストーリー的にネタバレもくそもないというか (苦笑) そもそもトムとキャサリンほ関係って?ってとこからだよ。てっきり恋人未満かと思ったのに(だから女性キャラ多過ぎというかー)
てかアナはへスターの母親知ってるしヴァレンタインも知ってるっぽいなら、あそこの対決の時に何かひとことふたことくらい欲しかったなあ。エピソードはなくてもいいからセリフで何かあればと、期待しちゃったよ。
ストーリー展開はわりとオーソドックスだけど、奇抜な設定のわりにその辺で全体に世界観が説明されてなさすぎるというのはマイナスかも。(あんな世界なら人買いなんているに決まってるw)
移動都市が主だから反移動主義者がいるってのはわかるんだけど、それがなぜ壁の向こう(人種的に東方系?)にいるのか、そもそもなぜ壁を作ることになったのかとかさ。まああんあn西洋の野蛮な奴らみたらわからんでもないけど。
西洋の都市が狩りを主体として生き延びてるのと比べて壁向こうの東方の地域はなぜ移動しないで共存してるのとか、原作ではちゃんと描かれてるのかなあ。映画もその辺何となく憶測ではわかるんだけどちょっと説明なさすぎるんだよね。
映画としてはもう少し世界観はわかるようにするべきだと思うんだけど、やっぱりちょっと不親切かなあ。
登場人物も女性キャラがへスターとキャサリン、アナ・フィンと多いし、トムが主人公かと言われると若干弱いというか。主人公無双の方がまだストーリーとして吸引力がある気がするけど、彼とへスターの出会いがメインの割に脇キャラをちょっと盛り込みすぎて、少し散漫かなあ。しかもその脇キャラがちょっと魅力的だから余計にもったいないというか。
なんかもったいないとか残念とかばかり言ってるけど、見てる間は結構ハラハラするけどそれぞれのエピソードの展開はわりとオーソドックスで意外性がないから引っかからないんだよね。へスターとシュライクはこの映画の中で語られるにはちょっと変わったエピだと思うけど、それもやっぱりなぜへスターに執着するのか、もう少し突っ込んで分かりやすければグッときたかも。いやなんとなくはわかるんだ。でも2時間の中でパッとわかるようにそのものズバッと言って欲しかった。
あとトムの最後も結局そんなもんかいって感じなのが全体の話として軽すぎるというか。(最後の方ラピュタと被りすぎだろ、パズーかよw)
だってトムはアナの飛行船は受け継いだけど、彼女のことは何も知らないよね。ロンドンは故郷だと言ってたわりにロンドンの人たちとはあのあとどうなったのかなあ。
いろいろ映画じゃ足りなさすぎて原作気になる。
いいけどあの空中都市はさすがにシュライクのせいとかじゃなく危機管理というか構造としてダメだよね?あんなことで壊滅するなんて!(苦笑)
60分戦争の全貌とかそこまで突っ込むことじゃないのかな?ナウシカの火の7日間とか猿の惑星〈創世記〉みたいなそういうことです…って事でいいのかな?
wiki見たら原作は4作品あるみたいだし、それなりいろいろ話があるのかしら。ちょっと興味あるな。だってこれこれ絶対枝葉の話の方が面白そうだし、ネトフリとかで連続ドラマにしたら絶対面白いやつなのになあー。
 
ところでTOHO シネマズ系でしかやってないのでわかった。こいつが古代のアメリカの神だ!ww
というか一瞬だからはっきりわかんなかったけど、ミニオンズ3人いるはずなのに2人しか神になってなかったぞ?もう1人どこいった?