そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

名探偵ピカチュウ

https://meitantei-pikachu.jp/
監督:ロブ・レターマン 脚本:ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、ロブ・レターマン、デレク・コノリー
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世界的人気を誇る日本発のゲーム「ポケットモンスター」シリーズの「名探偵ピカチュウ」をハリウッドで実写映画化。
子どもの頃にポケモンが大好きだった青年ティムは、ポケモンにまつわる事件の捜査へ向かった父ハリーが家に戻らなかったことをきっかけに、ポケモンを遠ざけるように。ある日、ハリーの同僚だったヨシダ警部から、ハリーが事故で亡くなったとの知らせが入る。父の荷物を整理するため、人間とポケモンが共存する街ライムシティへ向かったティムは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す“名探偵ピカチュウ”と出会う。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、ハリーがまだ生きていると確信しており……。
デッドプール」シリーズのライアン・レイノルズが名探偵ピカチュウの声を担当し、「ジュラシック・ワールド 炎の王国」のジャスティス・スミスが主人公ティム、渡辺謙がヨシダ警部補を演じた。また、日本語吹き替え版でティムの吹き替えを担当した竹内涼真が、ポケモントレーナー役で本編にカメオ出演も果たした。監督は「グースバンプス モンスターと秘密の書」のロブ・レターマン。(「映画.com」より)

 

ポケモンは世代じゃないのと、あと最近ポケモンGO!はやってたけどゲームが好きなわけでもなかったから漫画とアニメしか見てないくらいの認知度。なんとか主要ポケモンの名前はわかるくらい。
 
リアルCG というよりはアニメっぽいファンタジー生物としてのポケモン描写。どちらかというとモンスターズ・インクみたいなファンタジー画面なんだけど、それでもポケモンが画面いっぱいに出てくるのはある意味リアルポケモンGO!の世界かしら。
アニメそのまんまのカラフルでマンガチックなポケモンと人間が共存した画面は昔あった実写にアニメを融合させた(なんかそういうハリウッド映画あった気がするけど)感じで、オレは割と微妙。(でもオレはたぶんお客さんじゃない)
ただまあポケモンたちはとても可愛い。ピカチュウも可愛い。なんとなくCGアニメの方の長靴をはいた猫(CV:竹中直人)を思い出す。声がおっさんだからか。
ただ話も脚本ももうちょっとなんとかしてくれレベル。あらすじ読んでないと見ててわかるって感じでもないような?気にしない人にはこれで良しだけど。
ぶっちゃけピカチュウの声がライアン・レイノルズ(日本では西島秀俊)のおっさん声なので実際「テッド」みたいなものを期待してたんだけど全然違ったなあ…
サトシが大人になったみたいなポケモントレーナー竹内涼真カメオ出演なのはジャパン向けサービス?この時点でもう吹き替え決まってた?それとも後から編集で入れた?でももうちょい見たかった。

うーん、一応謎解きものなので一応いつも通りネタバレで。




正直子供向けの作品だよね。いやそれは知ってる。
でもそれにしたって正直脚本とストーリーがあまり出来が良いとは言えないのはすごく残念。せっかくのポケモン映画なのに。
映画として、ポケモンがいる世界(「ポケットモンスター」という作品を知ってる)前提なのはわかるけど、メインになるライムシティはポケモンと人間が共存してるって言われても他との対比がないから世界観がさっぱりわからない。そういやポケモンワールドって普通の動物っていないんだっけ?(そこから?)

主人公のティムが父親を嫌っている理由もよく分からないからなんで確執があるのかさっぱり。
というか、ライアン・レイノルズの息子ってことになるよね?年齢合ってる?
タイトルも父親の死んだ謎を探っていくから(そして父親の仕事が探偵だから)名探偵ってことなんだろうけど、タイトルから受ける印象と全然違う内容のような…くどいようだけどタイトルからはテッドっぽいものを想像してたよ?
まあこの手の作品だとスピルバーグの「レディプレイヤー1」とかみたいな、その世界観をビジュアルで見せてくれれば OK ってことだと思うからあまりストーリーには突っ込みたくないけど、それにしたってこの脚本はないと思うなー 。もうちょっとなんとかならんかったものなのか。
ヨシダ警部補もせっかく渡辺謙なのに全然活躍してないしー。
どう考えてもおかしいだろっていうところ、一番大きいのはCNM会長のハワードがティムを呼んでおきながらその場でミュウツーに精神移転をするところ。なぜその必要があるのか、しかも抜け殻の肉体がそこにあるって無防備すぎだろ。何考えてんのさジジイ。
しかもその体を人質にしてこの事態を収めようとしないティムもボケボケだけど(子供ならともかく21歳だよね?)、てかどうしてティムを中学生、せめて高校生くらいにしなかった。さらにいうと、ティムってそもそもこの事件にとってのキーマンじゃないよね?ハリーが何かを預けたとか彼のスキルが役に立ったとかないし。なんでピカチュウと話せるのかもわかんないし。
CNMがメディア系なのにポケモンの遺伝子研究所を持ってたり、理由はわかるけどちょっとややこしい。だったら最初からベタだけど製薬会社とかでいいじゃん。なんで会長の設定だけ捻ってくるのさ。
ハワード会長と息子のロジャー社長の関係性もいまいち分からないし、ストーリーとしては息子が研究所のボスでハリー殺しの犯人だとミスリードするようになってる(つもりだろう)けどそういうわけでもない。研究所はハワード会長のだろうし、てことはミュウツーを捕まえたかったのはハワードだよね?
ロジャーが悪いように話持って行きながら、ルーシーがメディア王のボスが一番悪い人に決まってるとかいうのもあまりにも乱暴すぎる。何の根拠もないじゃん。
それと結局“R”って何だったの?本当に息子ロジャーが?てかあれ何?ミュウツーと関係ないよね。てかティムがピカチュウの人語がわかるのはそれのせいなのか、本当に他人には人語として聞こえてないの?もっとはっきりと他人は聞いてない(わかってない)って描写がないから、結局ルーシーとかには聞こえてたのかどうかよくわからないし。
ヨシダ警部補も活躍しないのなんかなんで?って文句言いたいレベル。あれじゃほんとただの無能なおっさんだぞ?
この辺の雑さも言いたいことあるけどめんどいからいいや。(というかもうだいぶ語った)普通ルーシーとロジャーの関わりとしてロジャーが酷いやつってもっと見せるよね。そうしないとミスリードにはならないよね。
というかたぶんハワードとロジャー親子って、ハリーとティム親子の対比だろうけど、でもどっちの問題もはっきりさせてない上に解決もしてないからなんの意味もなかった。(普通観客はそこに意味は見出そうとするよ)


しかもミュウツーが全ての原因だというミスリードがミスリードになってない、ミュウツーが悪いと見せかけるのもうまくいってないし、彼が人間を信用してないって話もハリーは逃してくれようとしたから信じる、その息子に合わせろって流れ、意味がわからないんだけど。
まあそういうところが ちょこちょこどころかかなりあって、ストーリーとしては本当に支離滅裂。なんでこれでいいと思った?下手な王道でもないし捻ってるわけでもないし…
でまあ、喋るピカチュウがなぜおっさんなのかは途中でわかるけど(わからん方がおかしい)、いや“あの”ピカチュウの人格はハリーだってのもどうかと思うし、そもそもだからミュウツーのその能力がなんだか全く説明ないからよくわからんってことだよ!
ミュウツーの逆襲はちゃんと見てないけど漫画は知ってる。せっかくミュウツーも出してるのになんだかわからない ポジションだし、最後とかむしろ単なる便利キャラ。そのキャラ設定でいいんだ?
あー、なんかもったいないと思う作品のレビューほど書きすぎてしまうんだけど、なのでまあこんなとこでいいです。
あとティムよ、乗らなかったチケットは払い戻せよ。もったいねーw
そして元に戻ったピカチュウは単なるカワイイピカチュウで、ハリーパパ、なんでピカチュウを相棒にした?


面白いかと言われれば面白くないとしか言いようがないけど、映像としてはああいう世界観でいいのならいいんだと思うかなあ。アニメっぽさとリアルのあいだのCGはとてもぬいぐるみっぽかった。リアルじゃなくていいんだけどさ。
そういやコダックの目、あれめっちゃ感心した!
大きな白目に黒い点というマンガチックな目は、CGだと白い虹彩だったのだ!そのやり方があったかーと地味に驚いたw
そういやピカチュウの表情もライアン・レイノルズだってね。うん、映像の方のみに注力したんだね!まあそれはそれで。