そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ゴッホ展

https://go-go-gogh.jp
https://bijutsutecho.com/exhibitions/4678
場所:上野の森美術館
会期:2019年10月11日(金) 〜 2019年1月13日(月)

 
ゴッホ展を見に行ってきました。一応メモ的に。
さすがお正月、いくなり50分待ち(実際は30分ほど)中も結構な混雑でした。
 
ゴッホはまあ普通にそこそこ知ってたけど、実はゴッホが“ゴッホ”になった経緯はよく知らなかったんですよ。今回の展示は弟の手紙とともにゴッホ周辺の人たちの作品も展示してあり、ゴッホの画家としての10年ほどの流れを見せる展示。
有名な絵画は最後の数枚だけ、糸杉と薔薇とかでひまわりや星月夜などはなし。
ぶっちゃけ印象派がそんなに好きじゃないのでゴッホって印象派から影響を受けたとかそのレベルでしか知らなかったんで( ゴッホの映画は観たのに)、なのでその辺も改めて学び直したって感じもありました。(ウィレム・デフォーゴッホ映画は観に行きたかったけどまだ観てない)

だけどゴッホ自身趣味的に独学で絵を始めて、オランダにいるときは灰色の絵画・ハーグ派に影響を受け、フランスのパリ・モンマルトルに行ったら 明るい印象派に影響を受け、最後はアルルでゴーギャンと共同生活して心を病んで最終的にサン=レミの療養所であの糸杉を完成させるという変遷。絵のことを考えすぎて頭がおかしくなったって言われてるのは分かる。
ただその有名なもん~のすごい個性的な作品に至るまでのそれぞれの作品が微妙すぎ。
よくゴッホの絵画は 生きている時には一枚も売れなかった、認められなかったって言うけど、こうして初期のものを見ていると、ゴメン、なんかわかるわーとしか思えない。
むしろ初期の「ジャガイモを食べる人々」とか知らかなったからいうけど本当に落書きレベルにしか思えん。
モネが睡蓮で大人気だったりシャガールが素敵ななんかいい感じ~な作品を出してるころにジャガイモ食ってる貧しい農夫の食卓の絵って、売れるわけね~って感じ?
農民たちの日々の暮らしを描くことに対する深い考察はわかるけど、あの絵柄自体は、様式美的なハーグ派や華やかな印象派に影響を受けてなんでそうなるのかと。
そういう意味ではすごい目から鱗で勉強になったわ。
 
ゴッホはその時々で独自の方法や自分らしさ、俺流はあるんだけどそれ自体もあっという間に変わっていくから評価できないよね。
しかも対象に対する深い洞察はあるけどあの絵で上から目線で批評されたらそりゃお友達も怒るわ…としか思えん。今回展示されてるお友達や師匠たちの作品を見ても、みんなゴッホになんか言いたくなるのわかるし(苦笑)
というか、そんな状況なのになんでアルルに画家の共同体を作ろうだのみんなでシェアハウスして切磋琢磨仕様だの言えたんだ?実績がない(売れてない)、様式的じゃなくヘタクソに見える、性格もちょっとヤバいって、いや無理でしょとしか。
弟のテオが画商をやっていたから兄弟だし美術的な才能はあったんだろうと思うけど、あの絵は本当に分かりにくいとは思うなあ。確かに売れると思えん。すごい落書きっぽいよ?
ただよくそういうネタになる生きてる間に売れた作品は1枚だけという話、糸杉とかひまわりとかが売れなかったのはさすがにわからないな。あのゴッホタッチの完成形は今見ても美しいしすごいとは思うから余計に、なぜあれが売れなかったんだろうと。
その時の画家自身の評判や傑作をものした時の制作期間の短さ、療養院にいたという状況のせいかしら。
あと当時の絵画の流行がよほど様式美的だったのかな。なんか本人もだけど、むしろずっと支援してきた弟くんの目は間違ってなかったよ!といってあげたい。(あと最終的には弟の妻が売ったという話は最近知った)