そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

フォードvsフェラーリ

http://www.foxmovies-jp.com/fordvsferrari/
監督:ジェームズ・マンゴールド 脚本:脚本 ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース、ジェイソン・ケラー
 

マット・デイモンクリスチャン・ベールが初共演でダブル主演を務め、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマ。
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。
シェルビーをデイモン、マイルズをベールがそれぞれ演じる。監督は「LOGAN ローガン」「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」のジェームズ・マンゴールド。第92回アカデミー賞で作品賞を含む4部門でノミネートされ、編集賞と音響編集賞の2部門を受賞した。

 
ギリギリ滑り込みで観てきた!
レース時のドライバー視点の映像と車の走行音がリアリティありすぎの迫力ですごかった!
ル・マンはじめ24時間耐久レースのキチガイっぷりすごいな。
いや耐久レースなのは知ってたけど、マシン開発から見せられあの状況で車走らせるドライバーの気狂いっぷりときたら、ル・マンに参加してる人たちは頭おかしいよ!確かにオシッコちびるどころか大まで漏らすw 何でこんなレース始めた?
いいけどこの映画のポスタービジュアルって、構図といい色味といい曽田正人先生の描くイラストみたいね。狙った?
レースシーンがど迫力なので見応えはあるし2時間半近くあるけど意外と長く感じないのは見応えあった。
クリスチャン・ベールの役作りは理系クールないつものイメージと違って今回はちょっとイカれたその辺の下町のおっさんみたいで、むしろだんだん木梨憲武に見えてきたけど大変よかった。

話もどういう話かわかれば面白いと思う。だけどあまりにも説明ないよねえ。みんな知ってる話なの?
原題がヨーロッパでは「ル・マン66」らしいけどそれなら確かに66年のあのレースだなってわかると思うけど。
そもそもクリスチャン・ベールのマイルズとマット・デイモンのシェルビーをはじめ、登場人物たちの人間関係がしょっぱなから全然わかんないよね。しかも始まりがシェルビーのレースリタイヤ引退からだし、どっちが主人公?って思ったし。
何もかもに何の説明もなく、いつの話かもわからない。(シェルビー引退が1959年てこと以外、そのあと何年経っていつの話なのかわかればまだしも)何とか理解しようと思ってたけどレースの顛末以外は最後までやっぱしわかんなかったよ。

わかるわからないというか、帰ってきてからwiki見たんだけど「フォードvsフェラーリ」の映画としてはマイルズとシェルビーメインの話になるのは仕方ないにしても、どう考えてもメインキャラのバックボーンをある程度説明してくれた方がお話としてはカタルシスがあって面白いと思うんだけどなあ。削ぎ落としすぎだよ。
マイルズとシェルビーのドライビング判断が同じだとか、マイルズの開発技術が全部正解だとか事故の時の炎上脱出の話とか、伏線は入れて回収してるのに説明がなさすぎで不親切な気が。
この映画絶賛してる人たちは全部理解して楽しんでたの?せめて日付テロップくらい入れろや…
90日後てらんうぉいでわのは64年でギアボックスがダメで全滅が65年。マイルズがドライバーで参加したのが66年だよね。話かっ飛ばしてんだから言わないとわかんねーだろよ。
しかも話的にはシェルビーvsフォード&ビーブ副社長だったよね?(苦笑)
フォード2世社長、(フォードの完全上メセな条件提示が良くなかったにしても)フェラーリにコケにされて怒り心頭でレース参戦すんならもう少し協力的になれよとしか…バカなのかな?その辺の描き方もどう見せたいのかイマイチよくわかんなかったし。
そういやこの監督ってウルヴァリン SAMURAIやローガンの人なんだよね。話の展開自体が淡々としてるのはそういうことなのかなーと思ったけど、でもやっぱり説明なさすぎてストーリー自体は盛り上がりに欠けると思うなあ。
 
あとレース最後のゴールのあれ。(一応ネタバレ配慮しとく)
この中でマクラーレンの扱いが小さいのはともかく、フォードの3チームにシェルビーチームとマクラーレンチームがあったってことだよね?それくらいは説明してほしいなあ。
だから結局あのいけ好かないビーブ副社長はマクラーレンのチームを勝たせたかったの?シェルビーは知ってたんだろうって言ったけどその真実はどうでもよかったのかな。あのゴールの発想自体はレースを知らない人の思いつきに思えたけど、そこまでわかっての嫌がらせなのかどうか、そんなマヌケじゃないだろうってのも含めて。(もう1人のアイアコッカ副社長も気がつかなかったの?てかあの人何してたの?)
その辺の関係もさっぱりわかんなくって、マイルズと同じようにポカーンだよ。すごくいい話だなーって思ったのに!やっぱりあのデブ社長だよ。もっとちゃんと見てろよ。
映画館出るとき彼氏と来てた女子が「フェラーリの人は最後までいたのにこっち(フォード)の社長ちゃんと見てないのダメだよねー」って憤ってたよ?そういうとこだってよ、社長!

マイルズとシェルビーが車を作ってレースに出る、ということに特化した脚本といえば聞こえはいいけど、それ以外全部捨てるのはエンタメ映画としてはどうかと思うなあ。 
あと主役のメイル図とシェルビーが開発したフォードのマシンも素敵にカッコいいんだけど、フェラーリのあの流線型のマシンがセクシーかつ格好良すぎだろと思った。さすがはフェラーリ。倒産してもフェラーリ。腐っても鯛だね!(笑)