そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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岸辺露伴は動かない第3話「D.N.A」

https://www.nhk.jp/p/ts/YM69Q8456J/

脚本:小林靖子 演出:渡辺一貴 原作:荒木飛呂彦

 

これ原作読んだ時に一番何が何やらわからないかった話なんだけど、ドラマの方はうまくアレンジされてて(ていうかストーリーがほぼ同じで設定が若干違うって感じか)大変わかりやすく面白くなっててよかった。

泉京香の彼氏を中村倫也で心臓移植された彼氏にしてあるってのは単発シリーズとしてのまとまりでは上手いけど、最後のオチが京香ちゃん失恋ってのは、まあ仕方ないのかなあ。可哀想😢

話としてはよくありがちな、どの臓器を移植したのかはわからないけど、要するに心臓の記憶、グラスハートなんだろうけど、元の話が遺伝子って縛りなのでシンプルに親子の話にしたってのは、うーん、やはりマイナスなしのうまいアレンジってことだろうか。てかなんで荒木先生は精子バンクだったり、娘ちゃんの特殊さを全く普通じゃない方に振り切りすぎてたんだろう?

遺伝子と奇跡の話と特殊すぎる個性がそれでも普通だってこと、なのに「ギフト」を持っているってことで何重にもややこしくなってるんだけど、ドラマとして見てる分にはすんなり理解できるからいいのかな。考えれば考えるほどあれー?っと思えるだけでw

真央ちゃんがちょっと変わった子だっていうのを「普通」として片付けてしまうのは岸辺露伴の性格というか現実的な部分とスタンド能力を持ってるが故の基準値が違うってことと、あと単に天才クリエイターだからってことでいいけど、お母さんの真依さんからしたら何の解決にもなってなくてヒデー話だよなw

 

今回だけヘブンズ・ドアーの描写が違うのは、片平母子と太郎くんが揃った時の同質さのわかりやすさって意味ではナイスなアイデアだと思う。

たださ、これなんとなくいい話に見えてるけど、(京香ちゃんが失恋したってことは置いといても)結局太郎くんは片平親子の遺伝子に乗っ取られたように思えるよね。そういう意味ではものすごくホラーな話じゃないかな。宇宙人に身体乗っ取られたレベルの。

だって臓器移植で体というか、精神が変容したんだよね?もう元の太郎くん、いや都会的な写真を撮っていた写真家平井太郎はいなくなったわけで、ヘブンズ・ドアーで見せられた太郎くんの「本」のブラックページの後のあのページの不気味さと相まって大変に気持ち悪いですw 穴だらけなんだよ、あのページ。

それとも一度「死んだ」から他人の臓器に乗っ取られたって解釈なのかな?それにしても、真依の夫があんなに「ふんわり」してるとも思えないから、実質「別の何か」だよね。まじ宇宙人に乗っ取られたんじゃ?

結局太郎くんは記憶は思い出してないけど移植細胞の導きで家族を持って別人格になってしまった、ある意味ホラーホラーとして見るんならまあ別にいいかもって話という意味では、元の原作よりもだいぶ出来のいいホラーとして面白かったです。

太郎くんはふんわりしてても写真を撮る技術は思えてると思うし、真依さんが稼ぐから生活には困らないだろうしな。ふんわりしたまま生きていってくれ。

というか原作のあまりの訳のわからなさに脳が理解をスルーしてたんで、この機会にちゃんと理解できてよかったw(マーガレット本誌を買ってあの読み切りを読んだ時のオレたちファンの気持ちを140文字で表せ文字数)

 

ところで片平真依は原作とビジュアルが全く違うんだけど、むしろこのドラマ版のビジュアルの方がいつもの荒木先生のデザイン(特に髪型とか)っぽくて、映像ビジュアル面でも出来がいいなあと思った。衣装というか人物デザインの柘植伊佐夫は「龍馬伝」の人か。演出が渡辺さんだからなるほどの起用。そしてじわじわ癖になるテーマ曲、菊地成孔の音楽がやはりよい。この人ジャズのミュージシャンって認識だけど、何かしらの雑誌に寄稿してる人とかそんな認識でしたけどw

 

ところで前回の「くしゃがら」、くしゃがらという言葉を一ミリも調べようとは思わなかったんだが。だからあの最後の張り紙のオチがオレには効かなかったのか!?

 

とりあえずまだ原作あるから毎年やってくれていいのにッ!懺悔室見たいな!ロケ大変だろうけどw