そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

アーヤと魔女

https://www6.nhk.or.jp/anime/program/detail.html?i=earwig
監督:宮崎吾朗 脚本:丹羽圭子、郡司絵美 原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『アーヤと魔女』 
 
新作というから劇場公開の映画かと思ってたら年末にNHKでやってたけど、ジブリ初の3DCGアニメなんだって。
予想してたより面白かったけど、ストーリーの地味さは映画館にかけるには確かに微妙かな。
でもちゃっかりしてる主人公のアーヤと声がトヨエツのマンドレークおじさんのツンデレっぷりにちょっとほのぼのするから、60分枠でいいから毎年お正月にやってほしい。(今回は80分くらいだったかな)

ダイアナ・ウィン・ジョーンズが原作といえば確かハウル…と思って見てたけど、この人の魔女というのはなぜみんな汚部屋に住んでいるのか?(笑)あとハウルの城もそうだったけど、ドアがいいね。隠されてたりどこにでも行けたり。
んでハウルの原作は1冊だけ読んだことあるけど、確かにこの人の話って全体に日常ネタ系だから、展開的にはTVシリーズ向け、地味といえば地味なんだよね。ハウルの時も話全然じ違うじゃんって思ったし。
でもむしろ、最後のみんなでピクニック行ったりとかクリスマスパーティーみたいな話を見たい気がする。
そういや冒頭は完全にカリオストロだったねw
 
3DCGアニメの映像については、興味あるから国内外作品は予告編はチェックしてるものの特に3DCGは好きでもないから見に行ってもないので、まあこんなものかな〜という感じ。(一応吾郎監督の山賊の娘アーニャとか、キングダムとかの2Dライクの3DCGもちょこちょこ見てる)
結構頑張ってるけど、細かい動きとか表情とかはもうちょっといける気がする。 単純に人手とお金の問題なんだろうか?
現状宮崎アニメ(&高畑アニメ)じゃないジブリアニメって、オレはまったくツボらないし絵もスカスカだと感じるんで、まだ3DCGの方がいいような気もするというか…
絵の質感はピクサーっぽい上品な色味と柔らかさがあるから、ジブリキャラをこの質感で再現できるアニメーションという意味では思ったより価値あるかも。
アーニャとかあの時点でも想定より酷いと思ってみてたけど、これは意外と違和感なかった。髪の毛はやっぱりネックだよね。でもキャラの髪の毛を動かさないのや、ベラやバンドメンバーのクルクルパーマはああいうデザインのものだと思えば気にならないかな。服地の質感とかはちゃんとあるし。
でも黒猫トーマスの質感はもう少しもふもふが良かったなー。つるつるすぎるよw
あとエンディングのイラスト、もうちょっと上手い人が描いて欲しかった。最後にがっくりきたよw ハヤオ監督が描いてくれればいよかったのにーw(ねーか)
 
気になるのはアーヤがみんなを操って居心地よくするってときの「操る」という言葉で、人間関係として普通にはあまり良くない言い方だと思うけどなんでそのまま直訳的に使ったんだろう?得意げにいうから不快なのか?
てっきりアーヤは生まれながらにチャームの魔法を使えるのかと思ってたけど、あの大人たちにうまく取り入る描写だとお世辞なのか口先三寸なのか、脚本としてはもうちょい突っ込んで欲しかったところ。誰も、ハヤオ監督も突っ込まなかったの?すごく気になったよ。
アーヤが悪い子だとかズルい子じゃないのはわかるからギリギリ可って思えるけど、最初から「自分が操ることができる人間がたくさんいる場所が一番居心地いい」って、受け取りようによってはすごくヤな子だよね。
生きる力が強いちゃっかり屋…というより図々しいとか自分勝手って思わないかな?それは同世代の子供たちが見てどう思うだろう?そういうところは考えて欲しいけどなあ。
 
まあともかくベラおばさんはわかりにくいんだけど、マンドレークおじさんのデレっぷりはとても良い。
というか結局なんでアーヤのあの性格が、性悪っぽく見える魔女のベラおばさん的にOKになったのか、ちょいよくわかんなかったし。
まあ可もなく不可もなくだけど、もうちょっと見ててワクワクする感じになればもっと楽しめたかなーというところ。児童文学的には今までのジブリアニメ、というより宮崎駿アニメを基準にすると物足りないかな。ハヤオ監督以外のジブリアニメはどれも標準以下だという評価軸でですが。
さっきも言ったけど、3DCGアニメをこの先もやるなら、1番の売りはジブリキャラが3DCGアニメで動くってことなので、基本造形は大事にして欲しいなあ。キャラデザイン的には悪くはなかったです。(2Dキャラとして想像した時にちゃんとジブリキャラのデザインだから)
 
そいや、同じ日だったか前日だかにやってた宮崎駿・吾朗親子のコクリコ坂の時のドキュメンタリーも見たけど、駿パパは本当に厳しすぎる (苦笑)
あれで折れない吾朗監督すごいよw 見てるだけで心が痛いよw