「変身したい話@俳優 半田健人×20歳無職」（2008/4/5 放送）
半田くんについては追っかけってわけじゃなく気がついてチェック出来るところではチェックしてるって程度なんですが、見損ねたと呟いたらいろいろ声を掛けてくださる方がいてホントにありがたい限りです。感謝感謝。素の半田くんてことではかなり興味深い番組でした。やっぱり彼は面白いですねー。
過去の放送記録をざっと見たんだけど、一応それなりの知名度のある俳優が出てる回って他になくて（あとはマリエくらい）NHKってことで番組からオファーがあったのかもしれないけど、それにしても半田くんの人となりを知ってなきゃたぶんこういう企画には声かけないんじゃないかと思うんだよな。
20歳無職の半引き篭もりの夢也くんは、もともと社交的っぽいし着てる服もセンス良いんで、単に何かきっかけを待ってるだけのやる気はある人だとは思うのね。番組的にはやりやすいんではないかと。
夢也くんが半田くんに会う前に「イケメンで俳優」ってことで「怖い」って言ってたのが印象的なんですが、こういう企画って相手が言ってる内容よりも、相手のことを信用出来るかどうかってことが重要だと思うのですよ。だから同じ立場の若者で共感を引きだすか、同じ世代でありながらある程度成功してる人間に励ましてもらうかだと思うんだけど、何で半田くんかというと夢也くんは地元の劇団にいたことがあるからってのは、ああ成程って感じでした。
しかしそういう番組的な展開よりも面白かったのは、半田くんが同世代の若手俳優と明らかに違うとこにいるというか物が判ってるなーと感じたことですね。まあそんなの普通のTV仕事でも薄々見えているんだけど、それって彼がオタクで、尚且つ自分を客観的に見られるくらい自己が確立してるからでしょね。
でも自分があの年代どうだったかって思いだしても、彼特有の知識や経験はともかく言ってることは実はあんまり違和感ないんだけど、それは人間性とか考え方って言うのはあまり年齢に左右されないからだと思うんだ。
何というか、モーレツに何かに心酔しない、何かにハマることはあっても丸ごとマネしたいとは思わない、ミーハー的に興味は持ってもそれらがチグハグでないとか、ある程度「自分」という基準がハッキリしてると芯が通ってるように見えるんだよね。その上で確かな知識があると、余計に若くても言うことがしっかりして見えるというか。
彼の場合はもともとが論理的なんだろうけど（だってオタクだし）、それをTVで不特定多数の人間に向かって喋ることが多いというのがあるから、なおさら言うことに筋が通ってると思うんだけどね。
自分をしっかり持ってるってのは、木に喩えれば自分という幹は年を取ってどんどん太くなって枝葉もそれなり茂るんだけど、決して枝葉の方が多くなったりしない、一つの根っこから同じような幹が何本も出て低く茂る木もあるけど、大樹とどっちが頼りがいがあるかって言うとそりゃ太く真っすぐ伸びてる方が‥‥って話だと思うのよ。半田くんってそんな感じじゃね？ある意味芸能界ってそういう人の集まりだと思うんだけどさ。
三日間夢也くんの話を聞いて、上から目線で説教するわけでもなく、自分のことだけ語るわけでもなく、必要なことだけ聞いて相手に合わせてアドバイスするというのは、非常に半田くんの賢さが際立つ企画でもあるし、最後にそうは言っても自分も自信があるわけじゃないと呟くとこは、弱さと言うより、夢也くんにいろいろ言ってる自分だってそんなに大したことは知っちゃいないんだという、世間や知識に対しての彼の謙虚な姿勢の表れだと思うんですね。無知の知というか、蘊蓄を語るオタクだからこそ、まだまだ知らないということを知ってる、だから自然と謙虚にならざるを得ないってことだと思うんだけどさ。「自分」はあるけど自分だけを見てるわけじゃないから自意識過剰や自信過剰にならない賢さがある感じ。
どうして「自分」を信じていられるかというと、確かに自分で得たという知識や体験の蓄積があるから、つまり常に好奇心があるからで、だから逆にいろいろやったものの今はやりたいことが見つからないという夢也くんの空虚な気持ちも判ってあげられるんではないかと。
そういうところが今や「蘊蓄イケメン俳優」と言われ、若いながらも多くの知識人に一目置かれるところじゃないかなと思いました。ホントに半田くんは賢いなあ！あとやっぱり聞き上手だよな。
ま、それ以外にも半田くんのとんでもない私服ファッションとか（ヒーローか！ｗ）、夢也くんが標準語で話してるのに、なぜか関西弁？で話すとか（普通相手が土地言葉だと釣られて方言が出ちゃうってのは判るんだけど）、いろいろ面白いな、半田くん（笑）つか思わず長くなっちゃったよ。
この手の番組は何気に好きなんだけど、なんか次のネタもちょっと面白そうなんで忘れず見とこうかなー。
