http://wwwz.fujitv.co.jp/ZK/index2.html
いやー面白かった。満足。
なんかここに至るまでに、梨衣子がナイトのことを理想の恋人だと認めた描写とか、創志が梨衣子のことを好きになった経緯とか、ナイトと梨衣子の絆が強まるような大ピンチや盛り上がり、葛藤とかがあって結びつきが強くなるような何だかんだみたいなものは全くなかった気がしたけど、とりあえずあったものとするよ。
たぶんきっとどっかにあったんだよね？オレが気がつかなかっただけで。だからこういう最終回になってるんだよね、わかります。
とりあえず、ナイトの健気さにゃ泣けた！うう、かわいそナイト。泣いてるのに涙も出ない、だってロボットだから！ダダッダー！ *1 でもカワイソウだけどきっと幸せだったんだよね。まさに愛とは哀しいものよ。
とにかく梨衣子に気持ちが通じてデートも出来た。でも徐々に壊れていってる自分を自覚してメッセージを残して創志に後を託し、自分で並切さんのところにいって静かに梨衣子の前から姿を消すって、判ってても哀しいですよ。ホロリ。
みんなで楽しくパーティをやってる中で、ナイトだけは梨衣子から離れる覚悟をしつつあったんだよね‥‥そんなリベルテの店内で掛かる「Day Dream Beiliever」。ああナイト‥‥(´Д⊂ヽ
つか梨衣子、もっと早くから大事にしてあげてればって、気がつくの遅いよ、遅すぎ。キミは一体なんのためにナイトを1億円で買ったんだ？それ以前にロボットと一生一緒でいいのか？それは果たして愛なのだろうか？
自我が生まれたといっても、ナイトが梨衣子を愛してることはプログラムに乗っ取った行動の上での自我なんだから、梨衣子を愛することが前程の感情であることには変わりないわけで、そういうのは真に自発的な愛とは言わないと思うんだよ。まさに錯覚。どこからどこまでが自我なのかもよく判んないし。まあでもひとつの愛ってことでいいか。それも愛。あれも愛、たぶん愛、きっと愛。
しかしナイトは心変わりをしない保証があるけど、梨衣子が一生ナイトを愛する保証はないと思うよ？少なくともこのドラマにおいてのナイトと梨衣子の結びつき、いわゆる「固い絆」ってヤツに、そんな保証は見えなかったよ。
それもだけど、不満なのは梨衣子がパリに行って創志とパティシエの修業をすることがナイトの最後の梨衣子を愛するが故の望みであったとしても、当の梨衣子がもっとそれに感謝してるような描写は欲しかったかなー。どうもそういうところが描き方として薄いんだよなー。単に好みの問題？じゃないと思うよ。だってナイトは梨衣子を愛することに命賭けてるのに、梨衣子は賭けてないんだもん。だから梨衣子の「ずっと一緒」＝「一生愛する」は全然実感ないんだよな。（相武ちゃんの演技の問題じゃあ、もちろんない）
もちろんパティシエになるっていう夢をウヤムヤにしたままで、ナイトとずっと一緒にいるとか言う梨衣子だから、全く説得力がないんですが。
だって梨衣子はナイトによって人を愛する喜びを知ったわけじゃないしな。梨衣子とふじ子さんのやり取りだけ聞いてたらそんな気になるけど、違いますよ。梨衣子は成長してませんよ。ふじ子さん、並切さんに丸め込まれて？ナイトが人間と同じ人を愛する感情を持ってればいいのかも‥‥って気になってるけど、ロボットだから、ナイトは！
そしてなんかウヤムヤのまま梨衣子と創志はパリに行っちゃった‥‥
つか創志さんもだね、いいかげん自分と梨衣子がくっつくこととパリで修業することは別の話だってことに気がついてくださいよ。ナイトというライバルがいなくなって後を託されたからといって、それがイコール自分と梨衣子が付き合うってことじゃないよね？なんか判んないけど漁夫の利？ダメじゃん。
‥‥あれ、最終回はいい話だったって褒めようと思ってたのに、どこで間違ったんだろ？
えーととにかく、オレもヒロたんに「俺なら、お前と一緒に年を重ねていける！死ぬ時は別々かもしんねぇけど、お前と一緒に生きていける！」とか言われてぇ！誰かに、じゃないんだ、ヒロたんに言われたいんだ！（創志ですらないｗ）
ナイトがロボットなら妖精はヒロたんですよ！（創志じゃない）今日のヒロたんは妖精じゃった！やっぱり土方演出の方がヒロたんをキリッと撮ってくれる気がする。今日はナイスショットがたくさんありました。創志カッコいい！ヒロたんカワイイ！でもそれだけ！
とにかくナイトは最後までカワイクて健気だった。つかナイトだけが「愛」に本気だったよな？だから奇跡が起きたんだよ！そうに違いない！それでいい。
そうそうそう、創志の「パリに行って男を磨く」などという世迷言をちゃんと聞いてくれる将志はいいお兄さんだなぁ。将志って本当に懐広い大人物だよ。さすがアサモトという大企業を回してるだけあるよ！
それに比べて留学の件も梨衣子のことも、全部将志がいいようにお膳立てしてあげたことに対して創志は特に何もないんだね。なんかこのドラマで梨衣子といい創志といい、愛情を受ける側のその感謝しなさっぷりはすごいな。当然だと思ってるぞ？どんだけ子供なんだよ。（あ、しまったまた小言を‥‥）
えーっとえーっと、ナイトの「あれは遊びだったの !? 」はちょっとカワイかった（笑）ナイトのハートのおむだいす〜（嗚呼、デジャブー）そしてうっかり泣きそうになったのがナイトのシーンでも創志のシーンでもなく、最後の大家さんが内藤くんが梨衣子の彼氏だって知ってた、内藤くんの笑顔を見てると梨衣子のこと大好きなんだなぁって言うとこって！泣ける！並切さんがナイトに「いい夢見ろよ、ゼロワン」っていうとこ、泣きそう！ナイトが幸せそうに眠ってるんでそれでいいです。愛は奇跡を起こすんですね‥‥(´Д⊂ヽ
まとめ。
とにかくアタマ2話がヘタに良かっただけに期待をしてしまいましたが、ダメとかそういうレベルじゃなくここまでキチンとお膳立てされてるお話が、どうして原因不明の迷走をするのか判らない、謎なドラマでした‥‥ってことで。ごく当たり前の展開をすればそれだけで十分面白くなるはずだったのに、何があったんでしょうね？つくづく残念。おいしいポジションのはずのヒロたんが予想以上においしくないのも残念。ガッカリ。
このドラマがダメだった理由のひとつは、少なくとも三角関係を見せるはずの主役3人のキャラ、特に創志のキャラが確定してないせいだと思うけど、そのせいでただでさえよく判らない梨衣子のキャラとの関係性の描き方がフラフラしてたような気がする。もちろんヒロたんのせいとかいうレベルでないよ。一体どういうつもりのキャラだったのか？変にカッチリ作ってあるとこもあるだけに（アサモトとかクロノスヘブンとか）曖昧なとことのギャップでおかしなことになってる感じ？
キャラのブレないナイトだけが健気でカワイイドラマだった。
でも不満は言ってますが、この最終回は別にこれでいいです。満足しました。
もうちょい追記。（25日14時）
そういや梨衣子はパリで修業する前に日本で基礎を固めなくても良いんでしょうか？パティシエ修業ってそんな素人が行って何とかなるレベルの仕事じゃないと思うんですが‥‥そういうところはキチンと描いて欲しかったですね。
というとこでさ、梨衣子とナイトの関係というかこのドラマで梨衣子が創志と結果くっつくために本当に描くべきだったことって、ナイトの存在がファンタジーだからこそ、梨衣子と創志の関係はもっと現実的なリアルに描いて欲しかった、その方が「どっちを選ぶのか？」という梨衣子の判断の基準になると思うんですよね。
アサモトの梨衣子のいる企画室の雰囲気はともかく、創志と社長・副社長の周辺は創志の捻くれてる理由も含めて現実に共感出来るような悩みで見せておいて、だからこそナイトとのファンタジーな「いつまでもずっと一緒」という子供の恋愛から、創志との「それぞれの夢のために頑張る」ことが第一の大人の恋愛に‥‥って風に持っていってくれればと思うんですが、どうしてそうならなかったのかなー？
ナイトが壊れなかったらいつまでも梨衣子は「夢の国」なわけで、それをドラマの登場人物みんなが肯定するって、オカシイと思うんだよ。成長もののドラマのはずなんだから。そこがこのドラマで一番おかしいところだよな。
だから最後も一緒にパリに行くんでなく、梨衣子は日本に残ってまずパティシエの修業という夢の第一歩から‥‥という風に描いて欲しかった気がしますよ。だっててっきり最後は1年後‥‥とかって話になるんだと思ってたもん。1年の間に梨衣子がパティシエの修業を積んで、その上で創志が迎えに来て一緒にパリに行くって話なら納得出来たのに。 *2
だから創志は最初は会社の方針に感情的に反発してるダメ社員＝子供 なんだろうし、そこからの創志の成長を描くことは梨衣子の成長の目標であり、ナイトとは違うという差別化になったはずなのにってことだよね。現実的な将志と夢見がちな理想を追いかける創志ってことで、会社のことや将志のことを知ってちゃんとした大人としてどうするかってことは創志の成長でもあるんだし。
その辺含めて創志のキャラや設定がおいしいとしたら「そういう成長を見せる」ってことだと思うんだけど、そんな物語としての大本のところでの創志とナイトの違いを明確に出来なかったこのドラマが不思議です。
だって創志かナイトかを梨衣子が選ぶってことは、人間かロボットかってことじゃないし見た目や気持ちだけの問題じゃないはずだよね。原作の高校生じゃなく、夢を持った社会人であるドラマの話としてはさ。恋愛というか将来のこと（自分の夢の実現）も考えるべきじゃないか？
その上でナイトが壊れてしまって強制的に夢の国から出なきゃいけない（成長する）んだとすれば、それは切なくて哀しい話ではあるけど前向きだし、ナイトの愛情がロマンチックになると思うんだよな。
成長しても（自我を持っても）子供の梨衣子の理想でしかないナイトと、社会で成長して変わっていく創志、どっちが梨衣子にとっての「理想の彼氏」なのか？という話じゃないのかなー。なんかそう考えるといろいろ腑に落ちないドラマだったよ。明らかに単なる「スイーツ（笑）」なドラマでいいってわけじゃなく、おぜん立ては揃ってるはずなのに‥‥だからそこをちゃんと描いてくれれば、単にアイドル的なドラマにしてもすごくいいドラマになったはずだよね。せっかく脇に佐々木蔵之介や真矢みき、中村俊介っつー演技巧者がいるのにさー。生かしてくださいよ、彼らを。
まあちょこっとそんなことは考えました。一応現場レベルでどういう話になってたのかは判んないけど、創志の役作りを考えるならそこまで考えてもいいと思うんだけど、そこを提案出来なかったんだとしたらそれはヒロたんの責任な気はしますよ。だって脚本がどうあれ、それを考えるのが役者の仕事だと思うからさー。
