そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

「魔王」#11(終)

http://www.tbs.co.jp/maou2008/
なんかもうツッコミどころ満載と言うか、なんで一人で取り調べするんだとか、兄弟だからといって取り調べ中にタバコかよとか、だれも芹沢パパが死んだことに気がつかないのかよとか、葛西を刺したあと警官に射殺される山野ってどんだけ暴れたんだよとか自業自得とか、誰か成瀬センセーが刺されてることに気がつけよとかとかいいながら見てたんですが、最後にはなんか泣けてしまった。このドラマ見てなかった相方と飯食いながら説明しつつ突っ込みつつだったんで、全然浸れなかったけどさ。さすがにこれはあとで見返そう。
とにかく兄ちゃんが可哀想だと浸るまもなくパパも可哀想なまま死んじゃったし、しおりがいたのに結局最後まで突っ走ってしまった成瀬センセーも、成瀬センセーの復讐の実体に気がつきながらどうにも出来ない直人も可哀想だよ。
盛り上がりと直人の悲劇度がシンクロしてるんで、とことん直人が可哀想だと思ってたけど、最後は成瀬センセーも可哀想で可哀想で‥‥
成瀬センセーが直人に殺せ殺せと迫っているときに、そういや兄ちゃんやパパや、お友達が次々と死んでったのって、確かに成瀬センセーが殺した分もあるけど(最初の弁護士さんは気の毒だなあ)、直人のせいでもなけりゃ成瀬センセーのせいでもないよなーと気がついて、ああ直人、成瀬センセーの口車に乗っちゃダメー!とTVに向かって突っ込んだけど、そもそも成瀬センセーの最終的な目的はそこだったわけですね。紆余曲折しすぎだけど、結果は同じか。
直人の周りの人間を巧妙に殺していって直人が成瀬センセーを憎むように仕向けといて自分を殺させる。それこそが成瀬センセーの直人への復讐であって、本当の殺人者として生きることで一生自分の罪を自覚させるってことですね。
でもそれで揉み合って撃ってしまっちゃあ意味ないというか、復讐完遂ならず。というか復讐自体意味がないことだったわけだから、もう今更だし。あの時点で復讐の気持ちはなくなったんだと思うけど、それで生きて下さいは‥‥成瀬センセーがそう言っても、あれじゃ生きることの方がよほど辛いだろうに。だからと言って成瀬センセーが生きてもそれはそれで酷い十字架背負って生きることになるって、直人も気がついてよ。だいたい当の成瀬センセーは死にたがってるし、なんかもう復讐なんてくだらねーって感じ?そのあまりの無意味さに泣ける。
結局直人が英雄を刺しちゃったことも含めて、もともとは直人たちの虐めが原因なんだし、そう考えると原因は直人にあったのは確かなんだけど、その結果がこれっていうのは‥‥あまりに救いがなさ過ぎる。罪を犯した人間は本当の意味でそれを償うことが出来ないのか?
パパが11年前にやったことは本当に息子たちのためを思ってみたいだったけど、「人は他人の犠牲なしに幸せになることは出来ないのか?」っていうのは、幸福追求の永遠のテーマなんだろか。 *1
パパは自分に出来ることとして自分のやり方で自分の家族を守っただけなんだけど(他人からそれがどういう風に見えようが)、本当に他の道はなかったんだろか?あったはずなんだけど、その時のパパはそれを選ばなかっただけで、その結果がこういう結末を招いたのも確かなんだよね。それを考えると、やっぱりパパも可哀想だよな。
そして芹沢一族で最後に残ったのが麻里さんだけど、この大スキャンダルの後始末を考えると無傷ではいられんだろうな。本当に誰にもいいことなしの全滅END。鬱ENDではないというか、天使が迎えに来たからきっと直人も成瀬センセーも天国に行けたんじゃないかと思ってみる。結局「魔王」って何のことだったんだ。
そして中西さんは供養のためのリタイヤ人生?最後にしおりが見たのは何なんだ?DVDの特典ってこと?せめてWEB公式にして下さい。
とにかくも、キャスト演技を楽しむだけで超満足な出来でしたが、本当に斗真くんが超グッジョブ過ぎる!大野くんも脇キャラも素晴らしいんですが(オレ的には是非とも劇団ひとりを推したい)、どっちかというとこのドラマの緊張感とかテンションって斗真くんの演技テンションの高さに比例してると思うんで、最終回まで引き込まれて見てしまったのは斗真くんのおかげです。見返したら泣きそうだよ。ホントにお疲れさまでした。斗真くん、イイ仕事してますね。(なんでも鑑定団か!)