そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

奈緒子

やっと見ました。長々と借りててスンマヘン>某さん
春馬くん萌えとしてはなかなか見ごたえのあるいい役で良かったです。春馬くんは何だか軍鶏肉のような子だなあ、身も心も(笑)
でもって綾野くんは駅伝やってたんだっけ?彼だけ走りが本物すぎて浮いてたよ(笑)ああ本物だねぇ。
原作読んでないんだけど、「奈緒子」と言いながらこれ、雄介が主人公だよね?w
映画として面白いかというと微妙?微妙というか、こういう映画文学の文脈で展開する作品って、全体として何がやりたいのかは判るんだけど、あまりにも説明不足だよねぇ。説明しないで何となく映像の流れで見せて納得出来なくはないけど、ちゃんと説明の描写があった方が、映画としては面白いと思うんだけどなぁ。この監督ってまだ若いのになんでこんな年くった邦画監督みたいな撮り方すんだろって気が。
オイラ、マラソンも駅伝も全く興味ないんで駅伝の何が面白いのかもサッパリ判んないんですが、一応この映画は青春映画としてはわからんでもないし詰まんなくもないと思うのね。でも駅伝が判った方がもっと面白いはずなんだよね。だからそういうとこで描写をケチっちゃうって感覚はヘタだなあと思うのよ。
頭の方の話からして、そもそも短距離ランナーの雄介が駅伝に転向することとか、レース中に給水出来ないことのマイナス面って、映画の展開として盛り上がるポイントのはずなのにスルーしてるのはちょっともったいないんじゃね?オレだって知識としては短距離ランナーが長距離に向かないってこととか、給水出来ないとぶっ倒れることくらい知ってるから、雄介にとってそのマイナスが判っててもそうしたっていう気持ちの盛り上がりがないのは残念。
というか奈緒子と雄介の因縁って二人でフェリーに走っていったとこで終ってんじゃん。だからそのあとの話って別に二人の話じゃないから、余計に話の大筋がよく判らないんだよね。
しかもオレ、最後のレースまで気がつかなかったんだけど、これって、弱小駅伝部に天才短距離ランナーがなぜだか入ってきて、みんなに生意気言って孤立するんだけど、最終的にひとつにまとまって「雄介に繋げ!」になる話ってこと?うううスイマセン、全く気がつきませんでした。だってそんな描写ないじゃんよ。それに奈緒子と雄介の因縁も合宿の頭の方で解消しちゃってるから、奈緒子の存在が駅伝部のメンバーと絡まないし。なのにどうして後半は、ライバル黒田くんとの対決ってわけでもなく、駅伝部のみんなが雄介を認める話になってんだ?
ううーん、見終わって何となくイイ話には思えるけど、なんか誤魔化された感じ。まあこの手の映画にはよくありがちだけど、なんで2時間くらいの映画を一本の大筋でまとめられないんだー?
原作とはさすがに話違うんだろうけど、それにしたって今確認出来ないからあれだけど、「シャカリキ!」の映画が面白いのは、あくまで少年マンガの文脈でちゃんとポイントポイントでその競技を知らない人に状況を解説してわかりやすくしてるからだと思うんだけど、駅伝なんてみんな知ってると思うからそういうとこなくてもいいと思っちゃうのかなあ。映画として、そういう説明はなきゃいけないはずだと思うんだけどなぁ‥‥
 
まあそういうとこは置いといても、上野樹里はやっぱり上手いっつか、なんだかよくわからない暗いヒロインをイイ感じい演じてたと思います。つーかさ、なんかあるんだよね?奈緒子って。大体海に落ちた少女時代もそうだったし、最初の、雄介と再会する時のあのKYっぷりというか、これからレースっていう選手によくそういうトラウマな話振れるよなあ‥‥とそこでもう共感出来なかったんで(^_^;)そういうなんかありそうな感じと、あの追加シーンらしいごみ捨てに行ってゴミを投げ込むような女の子‥‥ってのが、妙なところで融合して存在感があったです。いや、キャラとしては繋がらないんだけど。(だからなんであれを追加したのかわかんねー‥‥)
春馬くんは、そもそもこの映画見てる限りでは雄介って、少なくとも「天才ランナー」って触れ込み通りには見えないんだよね。割とナイーブでランナーとしては強いけど、でもそういう所を鼻にかけずに年相応に盛り上がる普通の子って感じなとこが良かったかな。奥田先輩が投げ捨てたジャージをわざわざ拾いに来てたたんでるとこが、なんか雄介の無邪気さというかカワイかったですよ。
だから映画自体が、前半の奈緒子に対して敵意があるようなないような微妙な気持ちの雄介‥‥で引きずったまま後半のレースまで因縁があるように見える話にしてるのは、逆にちょっと違和感かなー。
さっきも言ったけど、奈緒子と雄介の因縁って一緒に走ったところでもう無くなってるんだから、これは春馬くんの雄介というキャラの見せ方としては正しいと思うんだけど、前半と後半で印象が違うんだよね。なのにそこをずっと引っ張って最後のレースシーンで奈緒子に「雄介勝ってー!」って言わせるこの映画はちょっとズレてるんじゃないかって気もします。いいシーンだとは思うんだけど、なんか全体の構成と気持ちの持っていき方がなんかチグハグな気がしました。まあこの手の映画にはありがちだからいいけどさ、何となくで見せすぎだよね。映像自体をもう少し意味がある物にして欲しいかなあ>邦画全体に
走ってるとこやレースシーンは、「こんなに苦しいのにどうして走るんだろう?」「この苦しさを仲間で共有する」ってのがキモなだけに、本気でちゃんと撮っててそれはすごくよかったです。でもみんな、雄介に言われた弱点は、大会までに克服しとこうよ(^_^;)そういう所の描写がヘタクソなんだよなあ。何がやりたいのかは判るんだけど、根本的なとこから間違ってる感じ。どうせ原作と変えてるんだろうから、原作読んでない人にも判るような見せ方して下さいよ。
あとメイキングは面白かったです。春馬くんはかわいいにゃ〜(*´▽`*)

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