そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ゲゲゲの女房 11週目「貧乏神をやっつけろ」

http://www.nhk.or.jp/gegege/
今週から子育て編。子育て編なのに、というか子育て編だから?な貧乏話になりそうなサブタイトル‥‥だと思ったらマジでシャレにならねえ貧乏暮らし(苦笑)
そういや前回の感想でもらったコメントの粉ミルクの話は今週だよね。先週まだ子育てしてないしw
 
できたと聞いたときにはあまり歓迎してなかったというか実感なかった茂さんも、子どもが生まれて見れば大喜び、なんかソワソワお出迎えなのが微笑ましい(笑)命名目玉親父でちょっとホロリ。というか親でもないのに親心を描いてたのかよw
戦場で死にかけたときに嗅いだ赤ん坊の臭いは命の匂いだった‥‥って、なんか怪しげな存在が水木先生を生かしていたのか?なんかの使命を負ってたんでしょうかね(笑)
んで、アメリカ式子育て実践中の布美枝さん。今だから言える、それ間違ってるから!子育てしてないけどいうよ(笑)腹が減ったらミルクを飲ませ、抱っこしたいと思うときにする方がいいんだよ。茂さんの方が正しい。正しい‥‥のはともかく、後ろでなんかリアクションしてるのがカワイイ。なんつー萌えキャラ(笑)赤ちゃんより茂さんの方がカワイイですよ。(だって向井りーだからw)
そんで布美枝さんというか松下奈緒はお母さんぽくないんだけど、逆にそこら辺が子育てに不慣れな新米ママさんって感じなのがハマってるなあw
そして模型!腕一本でというか、いつの間にそんなもの作ってたんだ?布美枝も知らんうちに。つか嬉しそうに模型を出してくる茂さんがカワイすぎて萌え〜(笑)
更に”つもり”ひな祭り!漫画家のスキルを最大限に使ってる茂さんステキ〜(笑)でも別に節句なんか祝わなくていいんだよ、生活する方が大事じゃろ?生活出来なかったら子どもが健やかに育つも何もないだろよ。頑張れ村井家!
で、現実的に貧乏神というか、社会の風潮というか、清く正しく明るいものが正義だという、アメリカ式の子育てもそうだろうけど、日本の伝統的なものや、戦争体験みたいな暗くて悲しいことを否定してたのがこの時期だよな、きっと。さすが高度経済成長期。明るいことは正義で、暗いことは悪だという価値観。そんな正義の国アメリカは崩壊しましたけどね。
こみち書房のお婆ちゃんが言ってた「自分が正義だと思ってる人たちほど恐ろしいもんはないねえ。これじゃ戦争中と同じだよ」ってのをまさにそのまんまだし、それを未だ戦時下な村井家とダブらせたり。
明るく正しくカッコいいものを自分のカラーではないからといって、そうでない本物の何かを描くことで作家としての個性を極めていた水木しげるという作家を考えると、当時世の中が求めていた子供ための健全な漫画が「鉄腕アトム」ってのもねえ。ま、どっちかというと手塚先生は文明批判の人だと思うんだけど、結局貸本漫画を見ないでエログロだ俗悪だと叩く人たちはアトムですらちゃんと見てないから、あれを子供にとって良いものだと思っちゃうんだよねーって話で?その当時の手塚作品は”子供にとっての良いものに見えるだけ”だと思うけどさ。いやもちろんオレも手塚作品はピンきりで読んでるからその素晴らしさは知ってますが。 *1  だいたい描いてる本人の作家としてのパーソナリティとしては似たようなモンじゃないかな(苦笑)
墓場で迷って出口が見えなかったり、貧乏神リアル版の大蔵省の役人(片桐仁)とか(マイケル・ジャクソンじゃないよね?)、なんか貧乏に翻弄されてる感じだけど、その怒りがまさかの「悪魔くん」誕生に!つねに水木先生は社会や政治に怒っとるもんなあ(笑)それが現実的な貧乏に向いたってことか。
北西出版特別顧問職のプロデューサー的な物の見方とか、需要に合わせて作品を変えようとか、そういうところ柔軟な発想ができるだけに意外と漫画で世の中を変えようって方には行かなかった水木漫画の発想を、変えることになる(んだと思うけど)この作品の誕生の経緯が、そういう八方塞がりの貧乏暮らしの現実だったり、戌井さんや布美枝のいうところの「我々が貧乏暮らしをすることはおかしい、真面目に働いてる人間が報われないのはおかしい」という気分を見せてくことでキター!っていうカタルシスに持っていく脚本上手いなあ‥‥「悪魔くん」って当たるんだよね?無理か。というかあの戌井さんの様子を見る限り、なんか無理そうな気が‥‥マニア受けっつーか玄人受けっつーか‥‥ (^_^;) ああいう盲目的に熱くなることは悪くはないけど、だからやっぱり客観的プロデューサー視点がある茂なんかがストッパーになるのは正しいんだけどねえ‥‥結局押し切っちゃうからねえ、戌井さんは。
そして貧乏神をやっつけろといいながら、原稿料で戦艦模型を買ってしまう茂さん‥‥(笑)どうなんでしょ、こういう人(笑)現実逃避か?布美枝に内緒で模型作ってたのも現実逃避だったのか?(苦笑)
 
今週のエピとか見てると、他のどんな仕事をするよりもあの水木しげるの、一部フィクションとはいえその人生を追体験できる役者としての向井りーのおいしさと、それをこなせるキャパの深さは正直すごいと思う。こんな仕事めったに出来ないだろうし、それをまだ28の向井りーがやることの役者としての財産ってすごいなあ。本当に向井りーは底がしれねぇ。

*1:七色いんこ」なんかは今読むとどう思うかわからんけど、リアルタイムで連載読んでたときはどうしようかと思ったw えーっていうモノいっぱい書いてるよなあ、打ち切りとかも結構あったと思うし(苦笑)